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41~50話
50c、番外編 ご主人様はハロウィンをわかっていない
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マヤはバサッとシーツを広げ、マントのようにくるりと身体に巻きつける。
首元でギュッと結んで固定すると、その格好でいそいそとカボチャを被った。
「わっ、重っ……っとと」
身体をすっぽりとシーツで覆って裾を引きずり、頭に被ったカボチャの重みで右へ左へよたよたとふらつく。
なんだこの小さくて可愛いオバケは。
「わわっ……あっ!」
「おっと」
シーツにつまずいてバランスを崩したオバケが倒れ込んでくるのを、ソファに座ったまま胸に受け止めた。
「んぷっ! ガル様……ありがとうございます」
くり抜いたカボチャの目の奥で、つぶらな瞳がこちらを見上げる。
「ああ。……それで? オバケの格好をしたら何か言うんじゃなかったか?」
腕の中にいる小さなオバケに問えば、思い出したかのように台詞を発した。
「あ! ガル様、トリックオアトリート!! お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞー!」
シーツの中でもぞもぞと手を構え、脅かすように「ガオー!」と言う。
「……っふ、はははっ! こんなオバケに脅されてしまっては、くくっ、確かに、屈するしかないな」
あまりの愛らしさに思わず笑いが込み上げる。
俺は腕の中の小さなオバケをひょいと抱え上げた。
「だが、生憎と菓子の手持ちがないんだ」
「?」
オバケを抱えたまま、すたすたと寝室へ歩を進める。
靴を脱いでベッドへ上がると、腹の上にオバケを乗せて仰向けに寝転んだ。
「ガル様?」
「菓子を渡せないのではやむを得まい。甘んじて悪戯を受け入れるとしよう」
首元でギュッと結んで固定すると、その格好でいそいそとカボチャを被った。
「わっ、重っ……っとと」
身体をすっぽりとシーツで覆って裾を引きずり、頭に被ったカボチャの重みで右へ左へよたよたとふらつく。
なんだこの小さくて可愛いオバケは。
「わわっ……あっ!」
「おっと」
シーツにつまずいてバランスを崩したオバケが倒れ込んでくるのを、ソファに座ったまま胸に受け止めた。
「んぷっ! ガル様……ありがとうございます」
くり抜いたカボチャの目の奥で、つぶらな瞳がこちらを見上げる。
「ああ。……それで? オバケの格好をしたら何か言うんじゃなかったか?」
腕の中にいる小さなオバケに問えば、思い出したかのように台詞を発した。
「あ! ガル様、トリックオアトリート!! お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞー!」
シーツの中でもぞもぞと手を構え、脅かすように「ガオー!」と言う。
「……っふ、はははっ! こんなオバケに脅されてしまっては、くくっ、確かに、屈するしかないな」
あまりの愛らしさに思わず笑いが込み上げる。
俺は腕の中の小さなオバケをひょいと抱え上げた。
「だが、生憎と菓子の手持ちがないんだ」
「?」
オバケを抱えたまま、すたすたと寝室へ歩を進める。
靴を脱いでベッドへ上がると、腹の上にオバケを乗せて仰向けに寝転んだ。
「ガル様?」
「菓子を渡せないのではやむを得まい。甘んじて悪戯を受け入れるとしよう」
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