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41~50話
47b、ご主人様は足りない何かをわかっていなかった ※
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朝も夕も、隙あらばマヤに口付ける。
頭に、額に、頬に。
警戒心の薄いマヤは隙だらけだ。
口付ければみるみると染まっていく頬が美味そうで、さらにまた口付けたくなる。
マヤも口付けられることに嫌悪感のない様子なのが嬉しく、調子に乗って何度も口付けていたらマヤをむくれさせてしまった。
マヤに口付けた瞬間には、確かに何かが満ちる。
たくさん口付ければ、すべて満たされるはずなのに。
それなのに、唇を離せばそれまで以上に強い渇きを感じるのは何故だ。
一体何が足りないというのだろうか。
昼間何をして過ごしているのかと聞けば、屋敷内の散策や寝室に置かれた本の挿し絵を眺めていると言う。
翌日子供向けの絵本を5冊ほど買って帰ってやれば、マヤは満面の笑みで喜んだ。
文字の読み書きも覚えたいと言うので、時間のある時に見てやる約束をする。
俺に笑顔を向け、無邪気に喜ぶ様が愛らしい。
こんな風に真正面から向けられる笑顔を、いつからかずっと欲していた気がする―――。
頭に、額に、頬に。
警戒心の薄いマヤは隙だらけだ。
口付ければみるみると染まっていく頬が美味そうで、さらにまた口付けたくなる。
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たくさん口付ければ、すべて満たされるはずなのに。
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俺に笑顔を向け、無邪気に喜ぶ様が愛らしい。
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