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11~20話
12c、ご主人様は同僚の気持ちをわかっていない
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「……なー、ガリュース。マヤちゃんのあれってマジ?」
「ああ、本当に可愛」
「違ぇ!」
言い切らぬうちに遮られる。
なんだ、マヤの可愛さを疑ったわけではなかったか。
まあ疑い様のない事実だしな。
マヤに関してウィルドに話した事と言えば、あとは……
「愛玩奴隷か?」
「マジかー……俺の聞き間違いじゃなかったか……」
独り言のようにぼやきながら頭を抱えたウィルドは、机上を見つめたまま黙り込んだ。
ウィルドが何にショックを受けているのか知らないが興味もないので、俺も手にした書類へと意識を戻した。
静かな室内に紙をめくる音と時折ペンを走らせる音だけが聞こえる。
マヤは今頃何をしているだろうか。
寂しくて泣いてはいないだろうか。
本当に一人で朝食を食べられたのだろうか。
やはり起こしてでも俺が食べさせてやるべきだった。
あまりに幸せそうな顔で寝ているものだから起こしがたくてついつい寝かせておいてしまった。
一人では上手く食べられず、お腹を空かせて泣いていたらどうしよう。
登城して一時間と経っていないが、早くも帰りたくなってきた。
「ああ、本当に可愛」
「違ぇ!」
言い切らぬうちに遮られる。
なんだ、マヤの可愛さを疑ったわけではなかったか。
まあ疑い様のない事実だしな。
マヤに関してウィルドに話した事と言えば、あとは……
「愛玩奴隷か?」
「マジかー……俺の聞き間違いじゃなかったか……」
独り言のようにぼやきながら頭を抱えたウィルドは、机上を見つめたまま黙り込んだ。
ウィルドが何にショックを受けているのか知らないが興味もないので、俺も手にした書類へと意識を戻した。
静かな室内に紙をめくる音と時折ペンを走らせる音だけが聞こえる。
マヤは今頃何をしているだろうか。
寂しくて泣いてはいないだろうか。
本当に一人で朝食を食べられたのだろうか。
やはり起こしてでも俺が食べさせてやるべきだった。
あまりに幸せそうな顔で寝ているものだから起こしがたくてついつい寝かせておいてしまった。
一人では上手く食べられず、お腹を空かせて泣いていたらどうしよう。
登城して一時間と経っていないが、早くも帰りたくなってきた。
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