ご主人様は愛玩奴隷をわかっていない ~皆から恐れられてるご主人様が私にだけ甘すぎます!~

南田 此仁

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11~20話

17a、私は視線の行方をわかっていない

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部屋に帰ってソファに座ると、すっかり汚れた靴下をスルスルと脱がされる。

「マヤ、今日は疲れただろう」

「はい」

ウルと全力で遊んだり、魔族だという話を聞いたり、頭も身体もたくさん使ってヘトヘトだ。

それにしても、ガルは疲れないのだろうか?
ベンチから見ていた公開訓練の時とは違って、今日はほとんど一日中ガルの膝に乗せられている。

「ガル様は……脚が痺れませんか?」

今もお尻の下に敷いているガルの腿におずおずと手で触れる。
連日私を乗せっぱなしで、もうガルの腿が私のお尻形にへこんでしまうのではないだろうか。

「問題ない。マヤは軽いからな」

うーん、本当だろうか。
実は痺れてピリピリしていたりしないだろうか。

ちょっとした悪戯心が芽生え腿を指でツンツンと突ついてみる。
けれどガルの筋肉で引き締まった腿は固く、突ついた私の指がダメージを受けただけだった。

これは私のお尻がガルの腿形にへこむ方が早いかも……。







「ほら」

「んむっ」

切り分けては差し出される肉を、パクリとむ。

甲斐甲斐しく給餌してくれるガルは、私が大きめの一口に頬を膨らませあぐあぐと咀嚼している間に自分の食事をとっている。

フェンベックに言っていた通りこれがペットへの餌やり感覚なのだと思えば、僅かに残っていた恥ずかしさも消えた。
大きく口を開けて食事が差し入れられるのを待っているとまるで鳥の雛にでもなった気分だ。
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