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プロローグ-いつも通りの船着場-
しおりを挟む俺たちの高校は孤島にあって、周りは見渡す限りの海。
その日はちょうど島外学習でクラス内のグループで船着場へ向かっていた。
その時のメンバーは男女合わせて6人、小さい頃からの仲間だ。
まずは俺、「西山薫」野球部に所属しているが肩の故障のためマネージャーをやっている。
次に「吉原健一郎」身長183センチの大柄な体格とは裏腹に大人しく優しい人間。
男子最後は「小黒勇治」卓球部に入っており、特技は折り紙という変わっているが器用な男。
続いて女子だ。
「羽田咲」陸上部のエース。短距離では日本で3位には入るスプリンター。
2人目は「紅翠山楓」紅翠山家のお嬢様、島1の美少女といっても過言ではないビジュアルの持ち主。
最後は俺の幼馴染「宇川いつき」特徴という特徴もないが元気だ。
まぁこんな独特といえば独特で、普通といえば普通の俺たちはごく当たり前の高校生活を送っていた。
あの日もそうだった。
ドガッ。
「何すんだよ、いつき!?」
いつきが急に俺の頭を殴った。
「何もないよ、ちょっとイラついたから。」
「何で拗ねてんだよ?」
「拗ねてねーよ!!」
ドガッ、バシッ、ドゴォ
「てめぇ、漫画だったら口から幽体離脱してっぞ。」
「相変わらず仲良いなお前らは。」
そう言いながら倒れた俺を起こしてくれる。
「うるせぇよ、健一郎。」
「はいどーん!!」
起き上がりそうな俺を勇治が突き飛ばす。
「ぐはっ。何、バカなの?バカだよね?」
「なーんにも知りませーん。」
忘れてた、こいつバカだった。
「もうやめなよ2人ともー。」
そういって咲は常識人なフリをして大爆笑している。
「さぁ皆さん、そろそろちゃんと船着場に向かいますわよ!!」
一見リーダーシップをとっているかの様に見える楓はただただ島外学習が楽しみなだけなのだ。
まぁそんなこんなで船着場に向かっていた。
いつもと雰囲気が違う。
近くに連れ、違和感が強くなっていく。
辺り一面が薄っすらと白い。
昼間なのに霧でもかかっているみたいだ。
「おい、なんかやばくねぇか?」
ゆっくりと白い中を進む。
すると徐々に白が晴れてぼんやりと何かが見えてきた。
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