18 / 42
1章
【聖女視点】賢者の知り合いがいい意味でも悪い意味でも変態なんだけど①
しおりを挟む
どうも聖女ちゃんです。
王様に喧嘩打ったら、タイミングよく? 賢者が部屋に来て一緒にこの国出ることになったよ! きゃぴん!
じゃあお前もう聖女じゃないじゃねーかってツッコミしようとしたそこの君! 聖女は職業、いわばジョブとして刻まれてるのよ。
言えば野良聖女みたいなものかな。
何処の教会にも属してない聖女。
……そんなやつあたし以外に居んのかわかんないけど。
と、まぁそんなことはどうでもいいでしょ。
「逸らしたわね~」
「そ、逸らしてない! 」
この爆乳女、実は賢者につき。
あたしのライバルとでも言っておこう。
ぐぐ、強敵すぎるわよ!!
「聖女のお嬢ちゃん、お嬢ちゃんは最後に教会によっていくの? 」
「お嬢ちゃんて、クレニで良いわよ」
「じゃあマーリンの事もマーリンとでも呼んでくださいね~」
「マーリン、質問への回答だけど、ぶっちゃけ寄らなくていいわ。散々苦労かけられてきたんだから、無言であたしが立ち去って慌てふためいたらいいのよ。ぷぷっ、想像するだけで面白い」
「ほっておいても直ぐに騒動になりそうだもんね~」
ぶっちゃけ、とんでもない事をしでかした自覚はある。
レン君の居るヘレクス領までの道のりで、暗殺者に狙われてもおかしくない。
自慢じゃないけど、あたしは戦闘はからっきしだ。
聖騎士たちに全任せだったし。
聖女といえば回復だもんね!
「マーリンって戦えるの? 」
「この世の大抵の魔法は使えるけど、それが急にどうしたの~? 」
「いや、あたし達わりととんでもないことやらかしちゃってるじゃん? だから命狙われたりするのかなって。あたし戦闘能力0だから、マーリンに守ってもらうしかないんだけど」
「そういう事ね。けど道中の心配はしなくて大丈夫よ? 」
「え? なんで?」
「転移魔法って知ってるわよね? 」
転移魔法……あーなんかめっちゃ昔の魔法。現代で使える人間は居ないとか言われてる。
古代魔法に分類されるとかなんとか。
今いったように人間には使えないけど、魔王は使えるとかそんな噂は耳にする。
「そうそうそれ。その魔法って実は一度行ったことがある場所にしか行けないのよね」
ふんふん。確かに普通に考えてみれば、どんな場所かも全く知らないのにどうやってそこに転移出来るんだって話だね。
「これ大きい声では言えないんだけど」
すっ……と近づいてくると、少し前屈みになり耳の近くに口を持ってくる。
なんか今の光景見て思うけど、ほんとにこの人デカイな。
同じ女でここまで差ってでるもんなの?
なんかイラつくわね。
「転移魔法使えるのよ、マーリン」
……えっ、はっ!?!?
「ちょっ、そんなサラッと言うもんじゃないわよ!? 」
いやまぁ、賢者なんだし凄い魔法バンバン打てるんだろうなーとは思ってたよ!? けど古代魔法まで使えるとは思わない。
てか人間じゃ使えないんじゃ!?
「使える人間が居無さすぎて、そう思われてるだけであってマーリンは使えるわよ」
「居なさすぎるってより……マーリン以外居ないでしょ」
「それが居るのよ」
「えぇぇぇ!? 誰!? え、あたしが世界を知らないだけで、古代魔法使える人間そんなにポンポン居るの!? 」
「いや、マーリンが知ってるのも流石に一人だけなのよ」
「よ、よかった……あたしが世間知らずなのかと思った」
「で、誰だと思う? 」
誰だと思うって言われても……?
「無いとは思うけど国王とか? 」
「絶対にありえない人物だよそれ。逆にアンナノが古代魔法使えるんなら、誰でも習得できてしまうわよ」
今まで仮にも国王に仕えてきた人物の発言とは思えないほどトゲがある。
「それもそうか」
えーけど誰だろう? 仕えてる人のうちのどれかなのかな。
うーーーん。考えても分からん。あたしよく知らんし。
あれ……やっぱりあたしって世間知らず?
「ヒントちょーだい」
「ヒントねぇ~……んー、クレニも知ってる子」
あたしが知ってる鳩ってなると……
頭の中からぽわぁぁんと思い浮かんでくるのはあいつの顔。
まさかレン君……?
今一度あいつを想像してみるけど……ナイナイ。
いくら何でも無理でしょ。てか、さっき聞いたけど錬金術師らしいし。
ぬいぐるみ作れたのはそういうことだったんだって納得したばっかり。
錬金術師が実は古代魔法を使える件……流石にむちゃだよ!
けど他に思いつかないし言うだけ言ってみる。
「レン君とか~? って、流石に違うよね! あははっ」
あたしとしては冗談のつもりだったんだけど……。
マーリンは当たり前かのように頷いてきた。
「正解! しかも自分で改良して魔力消費のデメリットを抑えたんだよね~でも本人はそれでもダルいからあんま使いたくねーって転移石ばっか使ってたんだけどね~」
レン君、やばかった。
「転移石って1個数百万したような? 」
「自分で大量に作ってたよ~」
レン君、やばかった。(2回目)
「普通、錬金術師ってそんなこと出来るの? 」
「出来たら1個数百万もしないよ」
「ソウダヨネ」
あたし、ほんととんでもない人と出会っちゃったね?
レン君もそうだけど、目の前にいるマーリンだってそう。
これからあたしの人生逆転劇でも始まるのかってくらい、ここ数日で目まぐるしく変化してる。
頑張れ、あたし。
王様に喧嘩打ったら、タイミングよく? 賢者が部屋に来て一緒にこの国出ることになったよ! きゃぴん!
じゃあお前もう聖女じゃないじゃねーかってツッコミしようとしたそこの君! 聖女は職業、いわばジョブとして刻まれてるのよ。
言えば野良聖女みたいなものかな。
何処の教会にも属してない聖女。
……そんなやつあたし以外に居んのかわかんないけど。
と、まぁそんなことはどうでもいいでしょ。
「逸らしたわね~」
「そ、逸らしてない! 」
この爆乳女、実は賢者につき。
あたしのライバルとでも言っておこう。
ぐぐ、強敵すぎるわよ!!
「聖女のお嬢ちゃん、お嬢ちゃんは最後に教会によっていくの? 」
「お嬢ちゃんて、クレニで良いわよ」
「じゃあマーリンの事もマーリンとでも呼んでくださいね~」
「マーリン、質問への回答だけど、ぶっちゃけ寄らなくていいわ。散々苦労かけられてきたんだから、無言であたしが立ち去って慌てふためいたらいいのよ。ぷぷっ、想像するだけで面白い」
「ほっておいても直ぐに騒動になりそうだもんね~」
ぶっちゃけ、とんでもない事をしでかした自覚はある。
レン君の居るヘレクス領までの道のりで、暗殺者に狙われてもおかしくない。
自慢じゃないけど、あたしは戦闘はからっきしだ。
聖騎士たちに全任せだったし。
聖女といえば回復だもんね!
「マーリンって戦えるの? 」
「この世の大抵の魔法は使えるけど、それが急にどうしたの~? 」
「いや、あたし達わりととんでもないことやらかしちゃってるじゃん? だから命狙われたりするのかなって。あたし戦闘能力0だから、マーリンに守ってもらうしかないんだけど」
「そういう事ね。けど道中の心配はしなくて大丈夫よ? 」
「え? なんで?」
「転移魔法って知ってるわよね? 」
転移魔法……あーなんかめっちゃ昔の魔法。現代で使える人間は居ないとか言われてる。
古代魔法に分類されるとかなんとか。
今いったように人間には使えないけど、魔王は使えるとかそんな噂は耳にする。
「そうそうそれ。その魔法って実は一度行ったことがある場所にしか行けないのよね」
ふんふん。確かに普通に考えてみれば、どんな場所かも全く知らないのにどうやってそこに転移出来るんだって話だね。
「これ大きい声では言えないんだけど」
すっ……と近づいてくると、少し前屈みになり耳の近くに口を持ってくる。
なんか今の光景見て思うけど、ほんとにこの人デカイな。
同じ女でここまで差ってでるもんなの?
なんかイラつくわね。
「転移魔法使えるのよ、マーリン」
……えっ、はっ!?!?
「ちょっ、そんなサラッと言うもんじゃないわよ!? 」
いやまぁ、賢者なんだし凄い魔法バンバン打てるんだろうなーとは思ってたよ!? けど古代魔法まで使えるとは思わない。
てか人間じゃ使えないんじゃ!?
「使える人間が居無さすぎて、そう思われてるだけであってマーリンは使えるわよ」
「居なさすぎるってより……マーリン以外居ないでしょ」
「それが居るのよ」
「えぇぇぇ!? 誰!? え、あたしが世界を知らないだけで、古代魔法使える人間そんなにポンポン居るの!? 」
「いや、マーリンが知ってるのも流石に一人だけなのよ」
「よ、よかった……あたしが世間知らずなのかと思った」
「で、誰だと思う? 」
誰だと思うって言われても……?
「無いとは思うけど国王とか? 」
「絶対にありえない人物だよそれ。逆にアンナノが古代魔法使えるんなら、誰でも習得できてしまうわよ」
今まで仮にも国王に仕えてきた人物の発言とは思えないほどトゲがある。
「それもそうか」
えーけど誰だろう? 仕えてる人のうちのどれかなのかな。
うーーーん。考えても分からん。あたしよく知らんし。
あれ……やっぱりあたしって世間知らず?
「ヒントちょーだい」
「ヒントねぇ~……んー、クレニも知ってる子」
あたしが知ってる鳩ってなると……
頭の中からぽわぁぁんと思い浮かんでくるのはあいつの顔。
まさかレン君……?
今一度あいつを想像してみるけど……ナイナイ。
いくら何でも無理でしょ。てか、さっき聞いたけど錬金術師らしいし。
ぬいぐるみ作れたのはそういうことだったんだって納得したばっかり。
錬金術師が実は古代魔法を使える件……流石にむちゃだよ!
けど他に思いつかないし言うだけ言ってみる。
「レン君とか~? って、流石に違うよね! あははっ」
あたしとしては冗談のつもりだったんだけど……。
マーリンは当たり前かのように頷いてきた。
「正解! しかも自分で改良して魔力消費のデメリットを抑えたんだよね~でも本人はそれでもダルいからあんま使いたくねーって転移石ばっか使ってたんだけどね~」
レン君、やばかった。
「転移石って1個数百万したような? 」
「自分で大量に作ってたよ~」
レン君、やばかった。(2回目)
「普通、錬金術師ってそんなこと出来るの? 」
「出来たら1個数百万もしないよ」
「ソウダヨネ」
あたし、ほんととんでもない人と出会っちゃったね?
レン君もそうだけど、目の前にいるマーリンだってそう。
これからあたしの人生逆転劇でも始まるのかってくらい、ここ数日で目まぐるしく変化してる。
頑張れ、あたし。
1,021
お気に入りに追加
2,172
あなたにおすすめの小説
勇者PTを追放されたので獣娘たちに乗り換えて楽しく生きる
まったりー
ファンタジー
勇者を支援する為に召喚され、5年の間ユニークスキル【カードダス】で支援して来た主人公は、突然の冤罪を受け勇者PTを追放されてしまいました。
そんな主人公は、ギルドで出会った獣人のPTと仲良くなり、彼女たちの為にスキルを使う事を決め、獣人たちが暮らしやすい場所を作る為に奮闘する物語です。
14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク
普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。
だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。
洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。
------
この子のおかげで作家デビューできました
ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ハズレギフト『キノコマスター』は実は最強のギフトでした~これって聖剣ですか? いえ、これは聖剣ではありません。キノコです~
びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
孤児院生まれのノースは、十歳の時、教会でハズレギフト『キノコマスター』を授かってしまう。
他の孤児院生まれのルームメイトたちは『剣聖』や『魔法士』『鍛冶師』といった優遇スキルを授かったのに、なんで僕だけ……。
孤児院のルームメイトが国に士官されていくのを横目に、僕は冒険者として生きていく事を決意した。
しかし、冒険者ギルドに向かおうとするも、孤児院生活が長く、どこにあるのかわからない。とりあえず街に向かって出発するも街に行くどころか森で迷う始末。仕方がなく野宿することにした。
それにしてもお腹がすいたと、森の中を探し、偶々見つけたキノコを手に取った時『キノコマスター』のギフトが発動。
ギフトのレベルが上る度に、作る事のできるキノコが増えていって……。
気付けば、ステータス上昇効果のあるキノコや不老長寿の効果のあるキノコまで……。
「こ、これは聖剣……なんでこんな所に……」
「いえ、違います。それは聖剣っぽい形のキノコです」
ハズレギフト『キノコマスター』を駆使して、主人公ノースが成り上がる異世界ファンタジーが今始まる。
毎日朝7時更新となります!
よろしくお願い致します。
物語としては、次の通り進んでいきます。
1話~19話 ノース自分の能力を知る。
20話~31話 辺境の街「アベコベ」
32話~ ようやく辺境の街に主人公が向かう
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。
猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。
そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。
あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは?
そこで彼は思った――もっと欲しい!
欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。
神様とゲームをすることになった悠斗はその結果――
※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる