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六章『ピクルス編』

第1165話 現代最強は楽しいハンバーガーに転生しました

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 ーー消えてない!?



「あれ!?」

 なんだ? 風を感じる、周りを見ても煙くてよく分からん。

「ここはどこだ!?」

 俺は帰る肉体(ハンバーガー)を失って消滅したんじゃないのか!?

「バーガー!!」

 俺を呼ぶ声がする、煙から抜ける、いや雲だこれ!俺は空にいるのか!

「バーガーなーのー!」
「スー!!」

 龍体のスーがふわふわと飛んできた。俺は手足を動かそうとするが気づいた。

「ハンバーガーに戻ってる!!」
「バーガーキャッチなの!」

 背中に乗せてもらった。

「スー、ここはどこなんだ、天国か? 三途の川はどの辺なんだ?」
「何言ってるの、ここはバーガーの世界なの、僕は予言に従ったの『ヘイYO、空高く舞い降りるジャンクフード、番号札でお待ちのお客様ワクワクムード、迎えに行こうZEドラゴンスルー!』」

 聞きなれたリリック、ジゼルのばぁちゃんだ。

「俺の世界」

 見渡す、王国領土、海、魔界、その全てが見渡せる。

「俺は帰ってきたのか、アイナに食べてもらってハンバーガーの体は失ったというのに……」
「魔法の効果はそれだけじゃなかったの!バーガーのあの魔法が世界を変えたの!」
「え?」

 再び周りを見る、空からどんどん何かが落ちてくる。

「な、なんじゃこりゃあああ!!」
「全部、生きた食べ物なの!」

 俺とそっくりなハンバーガーや、それ以外にもおにぎりや、丼もの、寿司、麺類、お菓子、ジュース、その他、ありとあらゆる食物が意志を持って動きながら落ちていっている。

「あれはなんなんだ!」
「バーガーのあの魔法は世界最強の男を呼ぶものだけど、それの副作用でハンバーガーの魔物みたいなものがたくさん生まれたの!」
「えらいこっちゃ!」

 一番多いのはやっぱりハンバーガーだ。ハンバーガーがドラクエのスライム的なポジションになろうってのかよ!!

「はははは!!」
「えへへなの!」


 この世界は終わらない、どこまでも続いていくんだ。

 こうして現代最強は楽しいハンバーガーに転生しましたとさ。









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