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六章『ピクルス編』
第1147話 筋肉と最悪
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「やったか? これが終わったら俺は、アイナと挙式を上げるんだ。真っ当に筋トレして慎ましく生きていくんだ」
パンプアップしていた体を元に戻す、こうして戻っていくと俺がどれだけ大きなスケールで戦っていたかがよくわかる、我ながらここまででかくなれるとは思わなかった。宇宙を無数に束ねたものを無数に束ねたものを無数に束ねたものを……言うのも馬鹿らしくなる。それすらも踏みしめて戦っていた、戦いの途中でも何度も巨大化したし、俺の筋肉は限界知らずだな。イズクンゾも自他ともに認める悪いやつだが、今回は相手も悪かった、俺という筋肉を相手にしたのがそもそもの間違いだった。
アイナたちのいた星の辺りに戻る、まだ宇宙空間だが問題ない、宇宙遊泳はマスターした、真空を漕ぐ感覚に慣れれば造作もない。
宇宙の様子は、うむ、気を配って戦っていたからこの辺りは無傷だな。
「さて、どうする?」
力なく漂っているイズクンゾがいた。
あいつもサイズが戻っている。能力を使うだけの体力がもうないんだろうか。
「スーの力に助けられたな、上手く言えないけどお前がどれだけ酷いことをしようと、そうして生きてこられたのは、今までに奪ってきた人たちのお陰なんだぞ」
「なぁ、全部返さないか? そうすればまだやりようはあるだろ、俺はイズクンゾの努力は認めているんだ、方向性が悪かっただけで、俺と張れるやつなんてそうはいない」
現に俺に勝てるのなんて女神くらいなもんだ、今でも転生トラックが来たら100台くらいは打ち返せるかもしれないが、それでも殺られるだろうしな。
俺の次に強いのがイズクンゾだ、ここまでは不動かな、まぁ俺は小さな世界で生きてきたから当てにはならないな、チート転生者たちもいるし。
「……ギャハハ」
「まだ笑えるのか、それとも笑うしかないのかどっちだ?」
「悪手か、死んだフリで誤魔化すのもダメかよ」
「俺はお前を信じているからな、お前の強さを信じている、だから生きている」
「ギ、フフフ、俺様は到ったぜ」
「ああ、なんか『仕上がってる』な」
俺という筋肉(ハンマー)に叩かれて鍛え上げられた刀のような……あ、そっか。
「『行く』のか?」
「俺様はな、和解なんてくだらねぇオチは望んじゃいねぇんだぜ、全て奪う、それだけが俺様の生きる意味だぜ!」
イズクンゾの身体がほどけていく、漆黒線状魔力が魔法陣を描き出す。
「魔法か、やっぱりこの世界の道理が好きなんだな」
「そんな感情は微塵もねぇぜ、ただ使い勝手がいいってだけだぜ、邪魔しねぇのか?」
「別に、物好きだなとしか言えないな」
マジで理解出来ん、よりにもよって好き好んであそこに行くなんて。でもまぁ門出だ。背中を押してやろう。
「行ってこいよ『女神のところ』に」
「ギャーーーーーッハハハハハハハハァーーッ!!」
あの魔法陣は超高度な転移魔法だ。女神の真白空間に到る、超魔法を超えた超魔法。超魔『王』法。
パンプアップしていた体を元に戻す、こうして戻っていくと俺がどれだけ大きなスケールで戦っていたかがよくわかる、我ながらここまででかくなれるとは思わなかった。宇宙を無数に束ねたものを無数に束ねたものを無数に束ねたものを……言うのも馬鹿らしくなる。それすらも踏みしめて戦っていた、戦いの途中でも何度も巨大化したし、俺の筋肉は限界知らずだな。イズクンゾも自他ともに認める悪いやつだが、今回は相手も悪かった、俺という筋肉を相手にしたのがそもそもの間違いだった。
アイナたちのいた星の辺りに戻る、まだ宇宙空間だが問題ない、宇宙遊泳はマスターした、真空を漕ぐ感覚に慣れれば造作もない。
宇宙の様子は、うむ、気を配って戦っていたからこの辺りは無傷だな。
「さて、どうする?」
力なく漂っているイズクンゾがいた。
あいつもサイズが戻っている。能力を使うだけの体力がもうないんだろうか。
「スーの力に助けられたな、上手く言えないけどお前がどれだけ酷いことをしようと、そうして生きてこられたのは、今までに奪ってきた人たちのお陰なんだぞ」
「なぁ、全部返さないか? そうすればまだやりようはあるだろ、俺はイズクンゾの努力は認めているんだ、方向性が悪かっただけで、俺と張れるやつなんてそうはいない」
現に俺に勝てるのなんて女神くらいなもんだ、今でも転生トラックが来たら100台くらいは打ち返せるかもしれないが、それでも殺られるだろうしな。
俺の次に強いのがイズクンゾだ、ここまでは不動かな、まぁ俺は小さな世界で生きてきたから当てにはならないな、チート転生者たちもいるし。
「……ギャハハ」
「まだ笑えるのか、それとも笑うしかないのかどっちだ?」
「悪手か、死んだフリで誤魔化すのもダメかよ」
「俺はお前を信じているからな、お前の強さを信じている、だから生きている」
「ギ、フフフ、俺様は到ったぜ」
「ああ、なんか『仕上がってる』な」
俺という筋肉(ハンマー)に叩かれて鍛え上げられた刀のような……あ、そっか。
「『行く』のか?」
「俺様はな、和解なんてくだらねぇオチは望んじゃいねぇんだぜ、全て奪う、それだけが俺様の生きる意味だぜ!」
イズクンゾの身体がほどけていく、漆黒線状魔力が魔法陣を描き出す。
「魔法か、やっぱりこの世界の道理が好きなんだな」
「そんな感情は微塵もねぇぜ、ただ使い勝手がいいってだけだぜ、邪魔しねぇのか?」
「別に、物好きだなとしか言えないな」
マジで理解出来ん、よりにもよって好き好んであそこに行くなんて。でもまぁ門出だ。背中を押してやろう。
「行ってこいよ『女神のところ』に」
「ギャーーーーーッハハハハハハハハァーーッ!!」
あの魔法陣は超高度な転移魔法だ。女神の真白空間に到る、超魔法を超えた超魔法。超魔『王』法。
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