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六章『ピクルス編』
第1136話 ヒーロー真拳
しおりを挟む「で、自信満々のバーガーが戦うとしてだ、ここの守りはどうする」
「ん? それも俺がやるよ」
「あ? ワンマンチームじゃねぇんだぞ」
「知ってるけどさ、それくらい出来る」
「自信過剰か?」
「いやマジでもう、大丈夫だってホント、マジで、いける気しかしない」
「ギャハハハハハハッヒーーハーー!!!」
イズクンゾの声だ。
「たった今、俺様は無限の異世界を喰らった、概念の存在になった、俺様という新しい理(ことわり)の誕生だ! もう誰にも負けることはない!」
「うし、じゃ、行ってくる」
「行ってらっしゃい!」
アイナたちに見送られ俺は筋肉ワープ(ただ移動しただけ)する、一瞬で宇宙空間に降り立った。
「あーん? てめぇ、生身で宇宙空間に晒されてなぜ平気なんだァ? 魔法を使ってるわけじゃねぇだろぉ?」
「俺のいた世界にはそんな概念なかったからな、ただの無酸素運動だ、気にすることでもないだろう」
「岳人よぉ、勝ち誇った顔してんなぁ? 俺様はお前の世界も食ったんだぜ?」
「ならわかるだろ、俺には勝てないぞ」
「はん、この巨大な俺様にどう勝とうってんだぁ!!」
宇宙の外から声がするな。ああ、なるほど、この空間も嘘偽り、やつの一部(ぶんしん)というわけか。
「じゃあ『外』まで行こっと」
筋肉ジャンプする、空間を突き抜けて宇宙の外側にでる。
「やっと見えた」
めちゃくちゃデカイな、頭が見えないというレベルじゃない、細胞一つだけでも見切れている、いややつに取っては原子の一部の一部の一部、エトセトラというわけか。
「ギャハハハハハハ! これだけデカくなりゃあよぉ! 俺様を攻略することなど絶対に不可能だぜぇ!! そして異世界を食らいまくったお陰で今の俺様は異能力、特殊能力、その他、全てを手に入れた! スキルでの戦いにおいても負けることは無い! 大きさこそ強さだぜ!」
「そんなに俺が怖いのか?」
「挫折を知らないのは怖いなぁ!! 岳人ぉ!!」
空間が歪む、この宇宙ごと俺を引き裂くつもりか。
力んでアイナたちの星の辺りを守る。そして俺自身は別に防御する必要は無い。
「んあ!?」
「空間が切れたとしても俺が斬れるわけないだろ、俺の筋肉はすでにキレッキレなのだから!」
「ギャハハハハハハ! ヒハ!! 切断されたという概念をくらっても平気なのか? まさしく女神の最高傑作だなぁ!」
「違うよ、筋肉を鍛えたのはこの俺だ、こっちも行くぞ」
力を貸してください、俺の、俺の英雄(ヒーロー)たち!
「無限はよく分からんからできるだけたくさん……」
「は?」
腕に力を装填(こめる)。
釘をイメージ。うし! 一発目いくぞ!
「無限釘パンチ!!」
「!!?」
ズドドドドドドドドドドド!! っと空間に大穴が空く。イズクンゾの足を粉砕した。
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