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六章『ピクルス編』

第1110話 最悪の魔王10

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 俺たちが迫る中、イズクンゾは尻尾を引き抜いた。
 尻尾は即座に再生した。抜いた尻尾がピンと張って槍になった。

「にひひ、確殺の槍」

 サガオが険しい顔をする。可視化された死線でも見えたのか?

「みんな気をつけろ! あの槍から嫌な感じがするのだ!」
「よし、気をつけながらぶっ殺すぞ」

 サガオとギアが突っ込む。サガオは2つの聖剣、ギアはゴッドキルソードだ。

 槍で受ける。受ける、受ける、受ける。
 凄まじい速度で受けていく。

 魔王の胸が大きく開く。攻撃を受けたわけでない中から砲台が出てくる。
 あれはまさか!

「魔王砲!!」

 ノーモーションで放つオリジナルの魔王砲だ! オディットの水晶魔王砲なんて目じゃない威力と規模だ。今まで傷つかなかった漆黒タワーすら貫通する。

「シチューに預けてたが今しがた魔力転送させたぜぇ! これは星を穿つ魔王(おれさま)の超魔法! ぶっぱなすとすげぇスッキリするんだぜぇ!!!!」

 魔力放射が止まらない。

「横薙ぎ魔王砲!」
「来るぞ!」
「皆! 俺の後ろに下がるのだ!」
「サガオ!」

 サガオが背中にあるマナーの盾で俺たちを庇う。
 マナーの盾がオートでバリアーを張って防御する。

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