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六章『ピクルス編』
第969話 悪愛の魔女50
しおりを挟む苛烈な時間だ。大戦争の死闘を凝縮したような戦いだ。
スカリーチェを中心にスクラップの混じった台風が出来ている。
スカリーチェの棘を掴み上に投げる。
ギアは足のブーストを発動させて空中に打ち上げられているスカリーチェを様々な角度から攻撃する。追撃はさらに加速していく。
精鋭部隊たちはパーツの補給を止めない。直接渡せなくても打ち上げて竜巻に巻き上げさせてギアに届けている。なんたる起動計算だ。仕事の速度も上がっていく。
なんて洗練された戦士たちなんだ。
どんどん上に上がっていく。
「私の体力切れが目的でスか?そこまで長引くことは絶対にないっスよ」
無視してスカリーチェをさらに上に投げ飛ばす。
割れた海から海上に出る。
「神々の誓約が発動してんだろ?海を割っただけで神どもが何もしてこねぇのは何故だ?」
「まさか」
俺の視力が高い高い遥か上空を捉える。
あれは、まさか、
「神どももまだこれだけ残っていたんスか」
そう、空を覆い尽くす神々の軍勢がそこにいた。
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