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六章『ピクルス編』
第959話 悪愛の魔女40
しおりを挟む「どういうことなのだ。こっちが一方的に斬られているのだ……」
「クスクス。やだなぁ単純に君たちの力不足が原因なだけじゃないっスかー」
「くっ! なめるな!」
「ワシが見極めてやろう」
ルフレオが正面から接近する。
「隕石鎧も魔法も使えないおじいさんに何が出来るんスか?」
「ならば『右側』で受けてもいいんじゃぞ?」
「クスクス」
放つは正拳突きだ。鍛えられた者の拳は武器になる。鎧の上からとはいえそれを受ければ無事では済まない。スカリーチェは左側でそれを受けた。またしても微動だにしない。
サガオが叫んだ。
「やはり破壊不能なのではないか!?」
「それは違うぞい。今ので確信した!」
スカリーチェの振るう剣を跳躍して回避した。それでもなお追従する剣をギアが入って止める。
「同色同士では破壊できないんじゃな」
「白は白を壊せないってことか」
「そうじゃ、さっきギアを斬ったのは黒い剣じゃった。ギアの体は今は白じゃ」
「だからさっきの白い剣の時は俺の体が斬れなかったわけか」
「黒には白で、白には黒で攻めるんじゃ。逆に守る時は同色で、それなら衝撃は来るじゃろうが斬られることはないはずじゃ」
「クスクス。やはり老人は先に殺しておいた方がよかったっスかね」
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