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六章『ピクルス編』
第958話 悪愛の魔女39
しおりを挟む「性質を見極めてから攻めろと言っただろう!」
後を追うサガオがギアの前に出る。
「問題ねぇ、俺の仕事のデータを元にポラニアが解析を進めているからな」
「胸が裂けているぞ」
「だからこの程度問題ねぇ」
「問題ないって……」
ギアの胸の傷から音がする。歯車の回る音?
「クスクス。ギアの本体見つけたっス」
本体?
「知ってやがったか。お前らにも言っておくが俺の本体はこの歯車だ。これを壊されれば機械の体だろうと死ぬ」
「全然問題ありじゃねぇか!」
「問題ねぇつってんだろ」
ギアがサガオの脇をすり抜けて駆け出す。
「もういい、バーガー、俺たちもやるぞ!」
「わかった!」
ギアが正面からKILLソードを振るう。スカリーチェは右側を正面に向けて今度は剣を振るった。ギャギンと硬い音を立てる。金属の性質も変わっているっぽいのか?
サガオが後ろから斬り掛かる。スカリーチェはそれをガードしない。全ての攻撃が左側にヒットする。
「硬い、いや、これは破壊不能、なのか?」
「不正解っス」
「ぐあ!!」
スカリーチェは右の黒剣と左の白剣をクロスさせて2人を切りつけた。刀身が伸びた、気合武装の一部ならばそれもうなずける。
というかコックピットにまで黒剣が到達している。ヒマリを乗せてなくてよかった。
ギアは斬れていない。どういうことだ?
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