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六章『ピクルス編』

第912話 海底神殿攻略戦28

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 これでエリノアはアヴドキアとの戦いに専念できる。
 俺は外に出た僅かな隙を利用して周囲を確認ことにした。素早く上昇して海底神殿の全体を見渡す。むう、超巨大ゴーレム程ではないがやはり大きいな。海底神殿は侵入当初に確認したヒトデ型(実際、海月ヒトデという大きなヒトデだ)をしている。

 五角の先を見ていく。あの先端でそれぞれのチームが頑張っているんだな。

 それぞれ強い光が見える。魔法を使ったりしているんだろう。1箇所は光が消えている。アヴドキアがいたところだからあそこは無人で問題ない。

 ここからじゃそれしか分からない。しかしそれだけ分かれば十分だ。各自奮闘しているってことだからな。

 よし得るべき情報は得た。戻るか。

「ん?」

 海底神殿の真上が光ってーー











 それは光の柱だった。というか、何も無い空間が太い円柱の形をして海底まで届いたのだ。

「な、なんだあれは!?」

 海を削っている。無理やりこじ開けたと言うより、海水が触れた途端に消滅している。

 って、おいおい、海底神殿の中心を貫通しているぞ。

 俺は慌ててジゼルたちのところに戻る。
 中は激しく揺れていた。

「この揺れは」
「ジゼル! 海底神殿の中心に異常発生だ!」
「どこかのチームが負けた?」
「いや、今外から見てきたんだが、中心に虚無の柱というか、海水が円柱状に消滅しているんだ、それも海底神殿を貫いて」
「消滅……まさか」

 ジゼルの顔が険しいものになる。

「スカリーチェが来た」

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