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六章『ピクルス編』

第898話 海底神殿攻略戦14

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 ところ変わって、海底神殿の別の一角。

 ここはルフレオ&聖騎士100人が担当しているエリアだ。

 人型の虫っ子がぺこりとお辞儀をした。

「ぬ、ヌーはイリポーン・ダークロードです……」
「ダークロードか。イズクンゾの娘というわけかの。ワシはルフレオ・ダグラスじゃ。こんな小さい子が相手とは……ジゼルと歳も近そうじゃ」
「よ、よろしくお願いします!」

 構えるイリポーンの体が甲虫のよう外骨格で覆われていく。華奢な少女の体をすっぽりと覆い尽くす。

「ぬ、ヌーの母は虫人でした。そしてお父様の魔人の力を得て、魔虫人としてヌーは生まれました。この力は強い、です。こ、降参してください」
「ほっほ、降参を求める?戦いたくないのはお主じゃないのかい?」
「ほ、本当は乱暴なことなんてし、したくない、です。でもこれでお父様が喜んでくれるなら」
「……お主もイズクンゾに洗脳されとるようじゃな。聖騎士たちは陣形を整え、中心の祠を死守せよ。イリポーンはワシが倒す」
「「「「「ハッ!!」」」」」

 イリポーンは複眼を歪ませ、触覚を垂らす。

「ざ、残念です。せめて一思いに串刺しにして、あ、あげます!」

 イリポーンは背中の外骨格に収納していた羽を展開、激しく羽ばたかせてルフレオに突進する。

「隕石魔装(メテオーラ)『フルプレート』!」
「な!?」

 隕石だ。この深度まで隕石が届いたのだ。
 一つ目の隕石がルフレオの右拳に装着されイリポーンの突撃を正拳突きで止めたのだ。

 さらに次々と隕石が降ってくる。その度に天井に穴が開く(しかしすぐに再生するこの透明ドームは生きているのだ)

 左手右側足、左足、胴体と、近距離戦闘を行いながらどんどん装備が完成していく。

 最後の一つ。頭部がルフレオの頭に直撃するとルフレオは隕石の鎧に完全に包まれた。

「ワシの隕石魔法(メテオマジック)が海程度に阻まれるわけがあるまい」
「ぬ、ヌーは負けません!」
「ほっほ、敵でなければ鍛えてやってもよかったが、惜しいのぉ」

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