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六章『ピクルス編』
第870話 海底神殿攻略戦2
しおりを挟むギアがメガホンを取り出して大声で叫んだ。
「よく聞けてめぇら! すでに敵は海底神殿に侵入済みだ!」
ギアが先程の説明をする。そして命令を下した。
「どこも落とせねぇ! 敵は5箇所同時攻略している! だからこっちも隊を5分割して守らせる。いいか! 死んでも守れ!」
「「「「「おおおおおおおお!!!!!」」」」」
ギアの部下の魔物たちが雄叫びをあげる。
「着くまでに分け方を決めておく。バーガーも頭数に入れておくからな」
「もちろんだ任せろ」
海小娘(シーガール)が完全に沈む。彼女からすれば深いプールみたいなもんだろう。海底に着くと手を海底神殿につけてくれた。
ギアがスキャンを開始する。
「海底神殿の裏側のスペースに空気の乱れがあるな。穴が空いている」
水が入らないように裏に穴を開けて入ったのか。
「よし、そこから入ろう」
サガオが呼び止める。
「待て、聖騎士や魔物たちが入れないぞ、水圧でペシャンコだ」
「ち、しょうがねぇな、ほらよ」
海水を押し退けて道ができる。ギアが魔力で無理やり作ったんだ。
「おらいけ、入ったら隊列を組んで進め」
全員手のひらから移動したのを確認した海小娘(シーガール)は浮上していく。俺は聞こえないかもしれないが礼を言った。
中央へ移動する。そこから5つのチームに別れる。
長い通路の移動中、サガオが紙を持ってきた。
「バーガー、チーム分けだ」
一隊、バーガー、ジゼル、聖騎士100人
二隊、ルフレオ、聖騎士100人
三隊、サガオ、ヒマリ、聖騎士100人
四隊、ギア、ポラニア
五隊、ディザスター、ホネルトン、魔物100匹
「ギアはほぼ一人か、そんなに強いんだな」
「ああ、1年前に戦った身として言えば、彼は一人でも大丈夫だ」
「そうか。あとはまあ、大丈夫か、もう少し聖騎士たちを連れてくればよかった気もするけど」
「ここからは神クラスが絡んでくる戦場だ。中途半端な戦力はかえって戦いの邪魔になりかねない」
「そうか。そうだよな。ん? そういや三騎士は来ないのか?」
「……今は戦力として数えないほうがいい」
「どうしてだ?」
「呪いが悪化しているのだ」
「そんなに酷いのか。誰も話題に出さないから俺も聞かなかったが……」
「大丈夫だ。あの人たちは強い」
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