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六章『ピクルス編』

第866話 星屑のように

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 着いた。海だ。
 以前、修行で来たことがあるが、やはり美しい海だ。

 アイナとの思い出も蘇る。

 俺を肩に乗せているジゼルが耳打ちした。

「バーガー」
「どうした」
「ディザスターは私の仲間たちの仇」
「……そうだよな」

 なあなあで来てしまった。俺たちは王国軍と魔王軍で殺し合いをしていた関係なんだ。だから仇もいる。

「そうだな。ちゃんと話すべきだった。まず前提として俺はジゼルの意思を尊重する」
「うん。でも死んでいった者たちの復讐よりも今生きている仲間を助ける方が先」

 エリノアか。

「ふ。聞こえているよ」

 ディザスターが現れた。ジゼルの両手に魔力が渦巻く。

「ジゼル、魔力が」
「この怒り。隠しきれるはずもない」

 ディザスターはそれを見て肩を竦める。

「覚えている。容姿がかわっていなかったからね。チョウホウ街にいた子供だろう」
「そう。私の仲間を殺した」
「ならばどうする?」
「決闘を申し込む」
「受けよう」

 な……

「全てが終わってから」
「それがいい。それまでその脆弱な肉体が持つといいがね」
「それはこっちのセリフ」

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