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五章『チーズ編』
第667話 大戦争42
しおりを挟む破滅巻物(ルインスクロール)?
クレアは頷くと頭に指を当てて念話(テレパシー)を飛ばした。今回はさらに口にも出す。
「あの巻物(スクロール)には周囲のもの全てを強制崩壊させる破滅魔法(ルインマジック)の魔法陣が描かれている。巻き込まれたくなければできる限り離れろ」
「どんな耐性を持っていようと、あの魔法を防ぐことは出来ませーん。兵士を他の区画まで退避させなさーい」
クゥが空中に破滅巻物(ルインスクロール)を広げる。まるで針金でも入っているかのように空中で静止する。
放つ光は薄暗く、若干の禍々しさを感じさせる。
「失費がかさむが致し方ない。クロスケお前もここから離れていろ。流石のお前もこの魔法に触れれば死ぬぞ」
「そうさせてもらうぜ。だがその前に!」
クロスケはセミリオンを踏んで飛ぶ。掌を下に向ける。
「『魔力鋭針(まりょくえいしん)』!」
魔力生成された極細の針がセミリオンにヒットする。
「これは刺さるだろ。とびきりの圧縮魔力だからな。さて一発食らわせたし離脱するぜ」
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