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五章『チーズ編』
第653話 大戦争28
しおりを挟む「神クラスの魔人」
「はい。クラスだけで見れば魔王と同じでーす」
そのフレーズにジゼルが反応した。
「そんな。神々の制約は?」
「神クラスが悪さをしたら他の神々たちによって制裁されるという古のルールでーすか」
王さまは残念そうに呟いた。
「実力は神クラスだとしても、他の神がまだ認めていない。または気づいていない。強くなったからといっていきなり神と認められるわけではありませーん。デミ神でーす」
「ラグがあるってこと?」
「そうでーす。それにまだセミリオンは大きな被害を出していませーん」
「クロスケ様がやられた」
「神から見れば人の子が一人やられた、というふうに捉えるでしょーう」
クレアが叫んだ。
「セミリオン、こちらに飛んできます。というかもうーー」
何かがぶつかり合う音が聞こえた。岩石が落ちたようなそんな振動だ。
「セミリオン、王都の中心部に到達しました」
「理性は残っているのでーすか。いよいよこちらも切り札を切る時が来ましたーね」
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