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四章『トマト編』
第574話 報告
しおりを挟む俺の説明を聞いたアイナが深く頷いた。
「ジゼルのところに行きましょう」
「今からか?」
「はい、敵は手負いです、それに拠点を移す可能性だってあります、何より一秒でも早くこのことをジゼルに知らせたいです」
「分かった、ジゼルのところに向かおう」
ここからそう離れていない場所だ。ジゼルの家にすぐに到着した。
ドアについているベルを引く。少しして明かりが灯る。除き穴から俺たちを確認したあとジゼルが扉を開く。
「入って」
「失礼します」
ジゼルは賢明な子だ。俺たちがこんな時間に来たからには何かあるのだろうとまずは家にあげてくれた。
「単刀直入に言います。バーガー様がジゼルのおばぁさんの仇と遭遇しました」
「詳しく聞かせて」
俺はアイナに説明した内容をジゼルにも話した。
「すぐに行こう。まだ間に合うかも知れない」
「聖騎士たちに知らせなくていいのか?」
「使い魔を飛ばす。手紙蝙蝠(レターバット)」
ジゼルが魔力生成したのは蝙蝠を模した使い魔だ。ジゼルが手紙蝙蝠(レターバット)のとまっている手を振るとバサバサと飛んでいった。
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