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四章『トマト編』

第572話 焦らしプレイバーガー

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「まだ折り返しでスよ」
「ぐ。ここまでだッパー!」

 ワッパーは一目散に逃げ出した。スカリーチェはその背中を追うことはしない。

「さてバーガー、随分苦しそうっスね」
「あ・・・・・・、ああ」
「これ、挟みまス?」

 取り出したのはトマトだ。バンズがざわめく。

「た、頼む」
「素直でよろしいっス。ほらあーん」
「あーん」

 スカリーチェはもったいぶる。

「な、早く、死ぬから」
「クスクス、まだいけるっスよ。ほらもう少しっス」
「ぐぬぬ」

 俺は何とか伸びてトマトを咥えようとする。あと少しだ、もうちょっとぉ。

「お、取れたっスねぇ、よかったっスねぇ、美味しい? ねぇ美味しいっスか?」
「おいしいです」

 俺はトマトに夢中になる。トマトの魔力を吸って傷が癒えていく。切断された箇所もくっついて元に戻る。

「まだまだあるっスよぉ、挟みたいっスか?」
「挟みたいです!!!!!」
「バーガー様・・・・・・」
「え」

 息を切らしたアイナがそこにいた。

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