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四章『トマト編』
第478話 最後の修行18
しおりを挟む「このまま島の中心まで行くぞ。音の元凶を調べるんだ」
「はい!」
俺たちが移動しようとするとスーが前に出る。
「スー、どうしたんだ?」
「嫌な予感がするの」
「この音のことか?」
「そうなの」
スーがこんなことを言うなんて珍しいな。
「・・・・・・ちょっと待ってみるか。アイナいいか?」
「はい!」
アイナは素直に従ってくれる。
このドでかい魔物を4頭も討伐した俺は気がでかくなっていたのかもしれないな。連戦だし、そろそろ魂(マテリア)の実体化(ライズソウル)の効果が切れて筋肉の精霊も消滅するころだ。
少し待っていると、鳴き声が近づいてきた。アイナが小声で耳打ちする。
「バーガー様、こちらに向かってきています」
「気づいているとみていいだろうな。さて俺たちはどうするべきか」
「逃げようにもここは島です。戦う他ないかと」
「それには俺も賛成だが」
俺はスーに視線を向ける。
スーは俯いている。
アイナがスーの顔を両手で挟んでやや強引に上にあげる。
「な、なんなの!」
「大丈夫ですよ」
アイナはニコリと笑う。その笑みを見ていると不安に思っていたことが馬鹿らしくなってくる。
根拠はないがアイナと居ると心底安心できる。
筋肉の精霊が消滅した。
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