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四章『トマト編』

第470話 最後の修行10

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 半月が経過した。このジャングルに来てからというものの数時間おきにゴキブリたちからの襲撃を受け続けている。

「はぁ!!」

 アイナな細剣の突きがゴキブリの頭部を貫く。怯んでいる隙に俺がMソードで粉微塵に吹き飛ばす。

「ふぅ、一段落しましたね」

 アイナの矢筒にはもう矢はない。初日で使い果たしてしまった。再利用しようにも同じ場所に留まっているとすぐに仲間の死骸を食らいにゴキブリたちが集まってくるのだ。

「場所を移そう。そろそろアイナも仮眠を取れ」
「はい!」

 アイナは元気だ。クロスケ、クゥの修行を耐えたのだ。生半可の事では挫けない。

「あの木の上がいいだろう」
「スー。木に登りますよ」
「うぅ、お腹すいたの」

 スーはここに来てから数え切れないほど死んだ。
 むしろスーにヘイトが集まったおかげで戦いやすかった。見殺しにしたことはないが、スーはとてつもなく死にやすい。初心者が飼ってはいけないタイプのペットでももう少しマシなんじゃないだろうか?

「あと半月ですね」
「グレイブは姿を見せないがちゃんと迎えに来てくれるかな」
「来なかった泳いで王国に戻りましょう!」
「ふやけちゃうよ」

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