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四章『トマト編』
第414話 修行5
しおりを挟む・・・・・・夕方になった。
アイナはまだ帰ってこない。それもそうだろう。あれだけ疲弊していたんだ。一度寝たら丸一日起きなくても不思議じゃない。
俺の方は動かなければ魔力の消費は抑えられる。
だが薬草一枚じゃ、精々一日が限度だ。
この薬草は昨夜挟んだものだから。もう少しで魔力を使い切ってしまう。
「カカカ。顔が青ざめてきたな。何かいい方法は思いついたか?」
「思いついた顔に見えるか?」
「さぁな。その魔力量ならもって数時間ってところか」
クロスケは呑気にしている。人の生き死にがかかってるんだぞ!・・・・・・どうすればいいんだよ。動けないんじゃ、具材も探せない。
「ま、そう焦んなよ」
「これが焦らずにいられるかよ」
「たく、なら今までの戦闘のことでも思い出していたらどうだ?」
「どうしてそんなこと・・・・・・」
「修行だぞ? 強くなるのに反省やらなんやらは必要なことだろ? 俺は反省なんてしたことないけどな! カカカ!」
反省? そりゃあ反省することは多々あるさ。
だがそれは俺たちの知らないことだったり、不確定要素だったり、色々あるが上手くやってこれていたはずだ。
「甘い顔してんな。自分のしてきたことを一生懸命に肯定している顔だ」
「なっ・・・・・・」
「だいたいそういう時に限って無知のせいにしたりする。無知が許されるのは「無知さん」だけだ。お前は勇者だ。許されねぇ」
「・・・・・・俺に何が足りなかったんだ」
「人に聞くのもいいがまだ時間あんだし、よぉく考えてみるこったな」
わからない。
現状を打破する作戦を今までの戦闘から見つけ出せと言うのか?
俺はいつも具材に頼ってきた、だがそれはハンバーガーとして当然のことだ。
否。クロスケはそれが間違っていると言っていた。
そうだ。他の人は具材なんて挟まない!
具材がなくても戦えるんだ。
それに比べて俺は・・・・・・いつも・・・・・・。
「陰気臭ぇな。なに自己否定してる顔してンだよ」
「肯定するなって言ったのはクロスケだろ」
「それがダメだ。人に言われて変えるくらいのもンしかねぇッてことだ。カカカ」
「くっ」
ダメだ後手に回っては・・・・・・。
俺は生き残らねばならない!
「バーガー様!」
「アイナ!」
完全武装のアイナが現れた!
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