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四章『トマト編』
第376話 電話
しおりを挟む「あーはいもしもし。女神じゃよ」
鈴のなるような美しい声にハッとした俺は体に目をやる。
黄金の肉体(魂)の姿だ、ハンバーガーじゃない。
辺りは白い空間、すると俺はまた生死の淵をさ迷っているのか?
「はいはい、そうです。じゃよじゃよ。あいわかった、明日の昼じゃな、はいはい。・・・・・・いいともー!」
通話を終えた女神が携帯電話(ガラケー)を懐にしまう。
「おい、今誰と話してたんだ?」
「タ〇さん」
「い〇ともじゃねぇか!!」
もう終わっただろ!
「はっ! 貴様は知らないじゃろうがな、別の世界線ではまだ続いているんじゃぞ! お昼休みはうきうきウォッチじゃ!」
「マジかよ、すべてが救われた世界があるのか・・・・・・」
「知らない方がいいこともある。今の記憶を消してやろうか?」
「頼む」
「わかった」
女神が指を鳴らす。
「ここは・・・・・・体が戻っている、俺はまた生死の淵をさ迷っているのか?」
俺は視線を前に向ける。女神が携帯電話で誰かと話している。
「もしもし女神じゃよ。ん? 見てないよ。ああ、テレフォンな。で、二択は? えっ! 愚か者! フィフティ・フィフティ使ってからテレフォンを使えとあれほどいったじゃろうが! 金額は? 何!? 10万じゃと!? 阿呆ぅがっ! 100万超えてから使えと・・・・・・もう。ええい、分からぬのであれば仕方ない! 問題を言え! ん? んん? 何じゃそれ! わからん!」
「今の電話はなんだ?」
「ミリ〇ネアじゃよ」
「はぁ!?」
あれはもう終わった・・・・・・いや特別番組でやってるな。最近見てないけど、
「みの〇んたの術中にハマりおって、情けないのぅ」
「・・・・・・ツッコまないからな」
小休止。
「で、なんで貴様がここにおるのじゃ」
「爆発に巻き込まれたっぽいな。死んだか?」
「死んではなさそうじゃ」
女神はタンスの上に置いてあるロウソクを指さす。まさかあのロウソクが俺の命だとでもいうのか!?
「あれはただのロウソクじゃ」
「じゃあなんで指さした! その意味深な顔やめろ!」
「ぷはは。まぁ、なんとなく分かるってことじゃ。余は万能じゃからな!」
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