93 / 185
第五章「新説地獄変(しんせつじごくへん)」
【魂魄・弐】『胡蝶は南柯の夢を見る』41話「賽の河原」
しおりを挟む
――ここは?
そこは淡く白い光の空間。大きな槐の樹の下で、木漏れ日とそよ風を感じながら眠っていた。
――滄溟の屋敷か?
白い光の空間でヨイチは必死に彼の名を呼ぶ……必死で声の限りに叫ぶ。
「行くなッッ」
その声も虚しく滄溟の魂は淡く蠢く光の波によって運ばれていく。それは光の蝶だった。蝶の群れは無慈悲にも何かの元に滄溟の魂を運ぶ。滄溟は何かを見て微笑む。頬に涙が伝う。そこには……死んだはずの「彼女」の姿があった。
「違うッ、彼女はもういないッ、滄溟ッッ、悪魔に負けるんじゃねぇッッッ」
「ソーメイッ」
ヨイチの声に別の声が重なる。それは二つの魂から発せられた声だった。彼女も彼を引き留めようとするが、滄溟の魂は悪魔の忌まわしい口の中に飲み込まれていく。
「ソーメイッ」
「頼む……戻って来てくれ」
――ソーメイ戻れッッ
○
叫んで目覚めると竜宮の中だった。ヨイチはサロクとムネと共に悲しそうにうな垂れる乙婀の前にいた。
「そうか、アイツは地獄に助けに行こうとして……」
「……悪魔に魂を売ってしまった」
「そうじゃ。いま鳩州にいるのは滄溟ではない……彼の体を得た悪魔じゃ。ヤツは大陸と東南の半島を攻めて中津国の神獣『黄龍』、それに赦武王国の神獣『迦楼羅』を支配下に置いた。無敵艦隊を一瞬で沈めたのを見たであろう。いま世界でもっとも強く邪悪なのはヤツじゃ、無論、日ノ本も狙われておる」
乙婀は神妙な表情で俯く。自分のせいで滄溟を危険に晒したばかりか、悪魔を地上に解き放ち、世界をも破滅に導いてしまった。彼女は唇を噛みながら訴える。
「お主ら……後生じゃッ、地獄に行き滄溟の魂を取り戻してくれ、そして……世界を救ってくれッ」
「ニャハッ、言われなくてもそうするよ。ねっ、二人とも!」
「ああ、アイツを思い切りぶん殴らなきゃ納得いかねぇ!」
「だねっ。クミと野分を助けないとっ!」
神妙な乙婀とは対照的に明るく言う三人。滄溟たちを救う道があったのだ。希望があれば精一杯、頑張るだけだ。彼らは力強く顔を見合わせた。
「よかった……礼を言うぞ。まずは閻魔に会え。好機は一度きり……準備はできているか」
乙婀に聞かれ三人は即座に大きく頷いた。すると乙婀は「魂を魄から切り離すぞ」と言い、両手で印を結び言霊を唱えて三人の魂を取り出した。
「黄泉には死國から行ける……急げッ」
そう言うと彼女は魄から取り出した三人の魂を飛ばす。勢いよく水面を飛び出た三人の魂は、光の速度を伴って死國の不死川に辿り着く。蛍の輝#__またた__#きに照らされた光の河が天空に伸び上がり、白い無数の蝶が大河の流れのように蠢いていた。
「蝶吹雪……キレイにゃ」
「いくらキレイでも、アイツらは魂を黄泉に運ぶ水先案内人だッ」
「うんっ、行くよッ」
三つの魂はその蝶の流れに乗って進む。それは冥府に繋がっていた。無数の蝶のうねりは彼らを黄泉の入口に運ぶと、次の魂を運びに元の世界へと戻っていく。黄泉の国の大気に触れると、三人の魂はそこに適合するように具現化し元の姿となった。
「ここは……」
「黄泉の入り口、十萬億土だ」
「にゃは、何か近付いてくる……」
三人の元に向かって飛来したそれは、近くまで来ると鋼鉄でできた巨大な鳥であることがわかった。鋼鉄の怪鳥はヨイチ達に近付くと、彼らの横をすり抜けて他の魂に飛びかかる。爪で彼の肉を切り裂き、目を嘴で付いて執拗に追い回した。
「なに……あれ……」
「わからない……が、ヤバいッ、逃げるぞ」
ヨイチはそう叫ぶと鳥から離れるように走り出した。
「にゃは?」
「恐らく狩られた鳥たちの怨念が固まった黄泉の怪鳥……鴛鴦だ。あれはおそらく狩人の魂だろう。だとすると俺もヤバい」
「ヨイチも鳥を狩ってたもんね」
「自分が食うだけなっ……しまった」
「どうしたのっ」
走りながらサロクは前方を走るヨイチに尋ねた。そこは丘のように切り立った場所で先へ進む事はできない。他に行く場所もなく立ち止まると、下方から舞い上がって来るもう一羽の怪鳥が一同を睨んで空中で羽ばていた。
「くそッ、忘れてたぜッ、鴛鴦はツガイ……もう一羽いやがった」
「雷神をッ」
サロクが叫ぶ。ヨイチは背中に手を回して雷神を取り、すぐさま構えて発射するも何も起きない。
「クソッ、雷神が使えねぇ」
「アタイらはいま魂だけの存在だ。気を操ると魂がバラバラになる……気操術は使えないよッ」
「うぅ、どうしようっ」
二羽の怪鳥が三人に襲いかかる。三人はヨイチの「行くぞッ」を合図にして一気に崖を駆け降り、怪鳥の嘴から逃れたが、落下して底まで転がると岩に体を強く打ち付けられた。
「イタタ」と背中をさすり周囲を見回すと、目前には川が流れており、河原では何十人もの子供の魂が石を積み上げていた。
(一つ積んでは父のため……二つ積んでは母のため……三つ……)
「ここは……賽の河原か」
「親より先に死んだ子供の魂……」
「うにゃあ、ある程度まで石を積んだら崩されるぅっ」
確かに河原で石を積み上げる子供たちは健気にも歪な石を積み上げているが、意地の悪い鬼たちが積んだ石山を無慈悲にも崩し歩いている。
子供は成す術もなく、泣きながら苦行に耐え続けるしかない。積み上げることが出来れば極楽に行ける……そんな僅かな望みを託しながら。
「おやぁアンタ達、ここにゃ似つかわしくないね……ついてきな」
「アンタはッ」
「三途川の奪衣婆だ。閻魔の所に行くんだろ。連れてってやるよ」
「え、あ、はい」
三人は親切そうな老婆についていく。河原の端には彼女のものと思しき住まいがあり、中に通されると渡し賃である六文銭を要求された。
婆は彼らに銭がないことを知ると「ここで着替えな」と衣服を脱がせ、懸衣翁と名乗る老人が現れて服を木にかけ燃やし始めた。
ヨイチは「何すんだっ」と叫ぶが、老婆は歪に笑って言い放った。
「文無しのクセに服なんて生意気だ。下着だけは許してやるからサッサと行きな」
二人の老人は肉婆と骨爺に似ているような気がしたが、黄泉の国で無防備な魂のまま歯向かうわけにいかず、三人は他の魂と共に裸のまま舟に乗せられ、閻魔大王の元へと向かって行った――。
そこは淡く白い光の空間。大きな槐の樹の下で、木漏れ日とそよ風を感じながら眠っていた。
――滄溟の屋敷か?
白い光の空間でヨイチは必死に彼の名を呼ぶ……必死で声の限りに叫ぶ。
「行くなッッ」
その声も虚しく滄溟の魂は淡く蠢く光の波によって運ばれていく。それは光の蝶だった。蝶の群れは無慈悲にも何かの元に滄溟の魂を運ぶ。滄溟は何かを見て微笑む。頬に涙が伝う。そこには……死んだはずの「彼女」の姿があった。
「違うッ、彼女はもういないッ、滄溟ッッ、悪魔に負けるんじゃねぇッッッ」
「ソーメイッ」
ヨイチの声に別の声が重なる。それは二つの魂から発せられた声だった。彼女も彼を引き留めようとするが、滄溟の魂は悪魔の忌まわしい口の中に飲み込まれていく。
「ソーメイッ」
「頼む……戻って来てくれ」
――ソーメイ戻れッッ
○
叫んで目覚めると竜宮の中だった。ヨイチはサロクとムネと共に悲しそうにうな垂れる乙婀の前にいた。
「そうか、アイツは地獄に助けに行こうとして……」
「……悪魔に魂を売ってしまった」
「そうじゃ。いま鳩州にいるのは滄溟ではない……彼の体を得た悪魔じゃ。ヤツは大陸と東南の半島を攻めて中津国の神獣『黄龍』、それに赦武王国の神獣『迦楼羅』を支配下に置いた。無敵艦隊を一瞬で沈めたのを見たであろう。いま世界でもっとも強く邪悪なのはヤツじゃ、無論、日ノ本も狙われておる」
乙婀は神妙な表情で俯く。自分のせいで滄溟を危険に晒したばかりか、悪魔を地上に解き放ち、世界をも破滅に導いてしまった。彼女は唇を噛みながら訴える。
「お主ら……後生じゃッ、地獄に行き滄溟の魂を取り戻してくれ、そして……世界を救ってくれッ」
「ニャハッ、言われなくてもそうするよ。ねっ、二人とも!」
「ああ、アイツを思い切りぶん殴らなきゃ納得いかねぇ!」
「だねっ。クミと野分を助けないとっ!」
神妙な乙婀とは対照的に明るく言う三人。滄溟たちを救う道があったのだ。希望があれば精一杯、頑張るだけだ。彼らは力強く顔を見合わせた。
「よかった……礼を言うぞ。まずは閻魔に会え。好機は一度きり……準備はできているか」
乙婀に聞かれ三人は即座に大きく頷いた。すると乙婀は「魂を魄から切り離すぞ」と言い、両手で印を結び言霊を唱えて三人の魂を取り出した。
「黄泉には死國から行ける……急げッ」
そう言うと彼女は魄から取り出した三人の魂を飛ばす。勢いよく水面を飛び出た三人の魂は、光の速度を伴って死國の不死川に辿り着く。蛍の輝#__またた__#きに照らされた光の河が天空に伸び上がり、白い無数の蝶が大河の流れのように蠢いていた。
「蝶吹雪……キレイにゃ」
「いくらキレイでも、アイツらは魂を黄泉に運ぶ水先案内人だッ」
「うんっ、行くよッ」
三つの魂はその蝶の流れに乗って進む。それは冥府に繋がっていた。無数の蝶のうねりは彼らを黄泉の入口に運ぶと、次の魂を運びに元の世界へと戻っていく。黄泉の国の大気に触れると、三人の魂はそこに適合するように具現化し元の姿となった。
「ここは……」
「黄泉の入り口、十萬億土だ」
「にゃは、何か近付いてくる……」
三人の元に向かって飛来したそれは、近くまで来ると鋼鉄でできた巨大な鳥であることがわかった。鋼鉄の怪鳥はヨイチ達に近付くと、彼らの横をすり抜けて他の魂に飛びかかる。爪で彼の肉を切り裂き、目を嘴で付いて執拗に追い回した。
「なに……あれ……」
「わからない……が、ヤバいッ、逃げるぞ」
ヨイチはそう叫ぶと鳥から離れるように走り出した。
「にゃは?」
「恐らく狩られた鳥たちの怨念が固まった黄泉の怪鳥……鴛鴦だ。あれはおそらく狩人の魂だろう。だとすると俺もヤバい」
「ヨイチも鳥を狩ってたもんね」
「自分が食うだけなっ……しまった」
「どうしたのっ」
走りながらサロクは前方を走るヨイチに尋ねた。そこは丘のように切り立った場所で先へ進む事はできない。他に行く場所もなく立ち止まると、下方から舞い上がって来るもう一羽の怪鳥が一同を睨んで空中で羽ばていた。
「くそッ、忘れてたぜッ、鴛鴦はツガイ……もう一羽いやがった」
「雷神をッ」
サロクが叫ぶ。ヨイチは背中に手を回して雷神を取り、すぐさま構えて発射するも何も起きない。
「クソッ、雷神が使えねぇ」
「アタイらはいま魂だけの存在だ。気を操ると魂がバラバラになる……気操術は使えないよッ」
「うぅ、どうしようっ」
二羽の怪鳥が三人に襲いかかる。三人はヨイチの「行くぞッ」を合図にして一気に崖を駆け降り、怪鳥の嘴から逃れたが、落下して底まで転がると岩に体を強く打ち付けられた。
「イタタ」と背中をさすり周囲を見回すと、目前には川が流れており、河原では何十人もの子供の魂が石を積み上げていた。
(一つ積んでは父のため……二つ積んでは母のため……三つ……)
「ここは……賽の河原か」
「親より先に死んだ子供の魂……」
「うにゃあ、ある程度まで石を積んだら崩されるぅっ」
確かに河原で石を積み上げる子供たちは健気にも歪な石を積み上げているが、意地の悪い鬼たちが積んだ石山を無慈悲にも崩し歩いている。
子供は成す術もなく、泣きながら苦行に耐え続けるしかない。積み上げることが出来れば極楽に行ける……そんな僅かな望みを託しながら。
「おやぁアンタ達、ここにゃ似つかわしくないね……ついてきな」
「アンタはッ」
「三途川の奪衣婆だ。閻魔の所に行くんだろ。連れてってやるよ」
「え、あ、はい」
三人は親切そうな老婆についていく。河原の端には彼女のものと思しき住まいがあり、中に通されると渡し賃である六文銭を要求された。
婆は彼らに銭がないことを知ると「ここで着替えな」と衣服を脱がせ、懸衣翁と名乗る老人が現れて服を木にかけ燃やし始めた。
ヨイチは「何すんだっ」と叫ぶが、老婆は歪に笑って言い放った。
「文無しのクセに服なんて生意気だ。下着だけは許してやるからサッサと行きな」
二人の老人は肉婆と骨爺に似ているような気がしたが、黄泉の国で無防備な魂のまま歯向かうわけにいかず、三人は他の魂と共に裸のまま舟に乗せられ、閻魔大王の元へと向かって行った――。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
紀伊国屋文左衛門の白い玉
家紋武範
歴史・時代
紀州に文吉という少年がいた。彼は拾われっ子で、農家の下男だった。死ぬまで農家のどれいとなる運命の子だ。
そんな文吉は近所にすむ、同じく下女の“みつ”に恋をした。二人は将来を誓い合い、金を得て農地を買って共に暮らすことを約束した。それを糧に生きたのだ。
しかし“みつ”は人買いに買われていった。将来は遊女になるのであろう。文吉はそれを悔しがって見つめることしか出来ない。
金さえあれば──。それが文吉を突き動かす。
下男を辞め、醤油問屋に奉公に出て使いに出される。その帰り、稲荷神社のお社で休憩していると不思議な白い玉に“出会った”。
超貧乏奴隷が日本一の大金持ちになる成り上がりストーリー!!
不屈の葵
ヌマサン
歴史・時代
戦国乱世、不屈の魂が未来を掴む!
これは三河の弱小国主から天下人へ、不屈の精神で戦国を駆け抜けた男の壮大な物語。
幾多の戦乱を生き抜き、不屈の精神で三河の弱小国衆から天下統一を成し遂げた男、徳川家康。
本作は家康の幼少期から晩年までを壮大なスケールで描き、戦国時代の激動と一人の男の成長物語を鮮やかに描く。
家康の苦悩、決断、そして成功と失敗。様々な人間ドラマを通して、人生とは何かを問いかける。
今川義元、織田信長、羽柴秀吉、武田信玄――家康の波乱万丈な人生を彩る個性豊かな名将たちも続々と登場。
家康との関わりを通して、彼らの生き様も鮮やかに描かれる。
笑いあり、涙ありの壮大なスケールで描く、単なる英雄譚ではなく、一人の人間として苦悩し、成長していく家康の姿を描いた壮大な歴史小説。
戦国時代の風雲児たちの活躍、人間ドラマ、そして家康の不屈の精神が、読者を戦国時代に誘う。
愛、友情、そして裏切り…戦国時代に渦巻く人間ドラマにも要注目!
歴史ファン必読の感動と興奮が止まらない歴史小説『不屈の葵』
ぜひ、手に取って、戦国時代の熱き息吹を感じてください!
堤の高さ
戸沢一平
歴史・時代
葉山藩目付役高橋惣兵衛は妻を亡くしてやもめ暮らしをしている。晩酌が生き甲斐の「のんべえ」だが、そこにヨネという若い新しい下女が来た。
ヨネは言葉が不自由で人見知りも激しい、いわゆる変わった女であるが、物の寸法を即座に正確に言い当てる才能を持っていた。
折しも、藩では大規模な堤の建設を行なっていたが、その検査を担当していた藩士が死亡する事故が起こった。
医者による検死の結果、その藩士は殺された可能性が出て来た。
惣兵衛は目付役として真相を解明して行くが、次第に、この堤建設工事に関わる大規模な不正の疑惑が浮上して来る。
和ませ屋仇討ち始末
志波 連
歴史・時代
山名藩家老家次男の三沢新之助が学問所から戻ると、屋敷が異様な雰囲気に包まれていた。
門の近くにいた新之助をいち早く見つけ出した安藤久秀に手を引かれ、納戸の裏を通り台所から屋内へ入っる。
久秀に手を引かれ庭の見える納戸に入った新之助の目に飛び込んだのは、今まさに切腹しようとしている父長政の姿だった。
父が正座している筵の横には変わり果てた長兄の姿がある。
「目に焼き付けてください」
久秀の声に頷いた新之助だったが、介錯の刀が振り下ろされると同時に気を失ってしまった。
新之助が意識を取り戻したのは、城下から二番目の宿場町にある旅籠だった。
「江戸に向かいます」
同行するのは三沢家剣術指南役だった安藤久秀と、新之助付き侍女咲良のみ。
父と兄の死の真相を探り、その無念を晴らす旅が始まった。
他サイトでも掲載しています
表紙は写真ACより引用しています
R15は保険です
剣客居酒屋 草間の陰
松 勇
歴史・時代
酒と肴と剣と闇
江戸情緒を添えて
江戸は本所にある居酒屋『草間』。
美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。
自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。
多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。
その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。
店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。
GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲
俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。
今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。
「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」
その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。
当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!?
姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。
共に
第8回歴史時代小説参加しました!
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる