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第12話 決意の風
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「救出」とハンローレンが表現したとおり、マスカード城での俺の生活は快適そのものであった。
食事も美味しいし、部屋からの眺めもいい。ベッドはふかふかで、侍従たちも親切だ。
おまけに畑好きの俺のために城の中庭のひと区画をもらえた。
俺は悩んだ末に、そこに貴族がサラダとして好むルッコラの種を蒔くことにした。
俺がそう決めると、侍従たちはすぐに種を用意してくれた。
彼らは俺の趣味に付き合って畑を耕し、水をまき、雑草をむしってくれた。
ルッコラは気候に左右されにくい優秀な野菜で、このあたり一帯の気候を知らない俺でも簡単に育てられる。
そしてなにより、ひと月で収穫に至れる。懸命につかえてくれる侍従たちには申し訳ないが、俺はこの城に長居するつもりはないのだ。
この生活には不自由はないが、だからといって自由があるわけではない。
城の外へ出ることは禁じられていたし、侍従と護衛そしてハンローレン以外の人物と話すこともできなかった。ようするに、俺は城の外がどうなっているのか、知ることができなかった。
しかし、いまのところはハンローレンの「強要しない」という言葉を信じていい、というか信じる他にない。
それから10日ほど経つと、ルッコラの芽が出て、間引きのタイミングを迎えた。
「だいたい拳一個分間隔があくように……」
「これは間引いても?」
「うん、大丈夫」
侍従頭のキリルは熱心に俺の後ろについて回って畑仕事を学んでいる。
出会った時の彼は畑とは無縁といった、白くて綺麗な手をしていたが、いまは爪の間に土が入り、うっすらと日焼けすらしている。
それは行動にもあわられた。畑仕事をはじめてすぐの彼は地面に直接座ることを嫌がっていたはずなのに、いまとなっては俺の隣に座って袖口で汗をぬぐうようになった。
やはり、畑仕事って人生観を変えてくれるものだよな、と俺はのんき畑仕事に精を出す彼の背中に目を細めた。
「もう、私共だけでも畑の世話はできそうですね」
ルッコラをいくつか間引いて、いつものように水をやったり雑草を抜いたりと世話をしたあと、キリルがそう言った。
俺は桶で手を洗いながらうんうんと頷いた。
「そうだな。ルッコラは家の庭でも作れるくらい簡単だから……」
「我々にお任せしていただけませんか?」
「ええ?」
俺が桶から手を出して振り返ると、てぬぐいを持って控えていたキリルが素早く俺の手を拭いた。
「あっ、ありがとう。ええっと、任せるって、それはどういう意味なんだ……?」
尋ねると、キリルは地面に這いつくばり、額を地面に擦るようにして嘆願しだした。
「畑の世話も、なんでも我々にお任せくださいませ。どうか、どうか、儀式を行ってくださいませ……!」
「……」
俺は驚きで声が出ない。
「お願いいたします。どうかハンローレン様を皇帝に……! すでに第一皇子は兵を集めています。我々には時間がありません。どうか……!」
*
ハンローレンは必ず朝食を俺と摂っていた。
その他の時間は忙しいらしく、城のあちこちを、時には城の外を走りまわっているようだった。
しかし、今日は、比較的容易にハンローレンを見つけることができた。
彼はマスカード城の城壁さらに上、監視塔の上にいた。
彼の侍従によると、ひとりにしてほしいと言って、そこに登ったっきり降りてこないそうだ。
「よっ」
梯子を上って俺が声をかけると、彼はゆっくりとこちらを振り向いた。
そしていつも通りの口調で天気の話をはじめた。
「すっかり秋ですね」
「本当だな」
彼につられて景色をながめると、そこには確かに秋の金色に染まる大地が広がっていた。
そして、空には薄い雲が広がっている。
俺は胸の奥まで空気を吸い込んだ。
彼は何も言わない。
俺たちはしばし並んでその景色を眺めた。
「今日、キリルが俺に言ったんだ。儀式をしてくれって」
彼の顔を覗き込んで、反応をうかがう。しかし彼の表情は変わらない。柔和で、明るいスミレ色の瞳はいつもどおりだ。
俺は重ねて問う。
「お前がそう言えって指示したのか?」
「そのようなことはしておりません。ご不満なら、侍従を変えましょう」
「そんなことをしてほしいんじゃないんだよ」
俺は首を振る。
そして、再び問う。
「本当のところ、お前はどうしたいんだよ?」
彼はくすりと笑った。そして俺の心を見透かす。
「あなたこそ、何をお聞きになりたいんですか?」
「第一皇子が軍を準備してるって聞いたんだけど」
「レニュに行ったのが偽物だと露見したようですね。……思ったよりはやかった」
「戦うのか?」
「追い詰められたのなら、そこらへんの鼠でも牙を剥くものです」
彼はすっと指を伸ばして、城壁の下を指さした。
そこには兵士が集まっていた。
ハンローレンは静かに言う。
「弁明のために宮城へ使者を送りましたが、死体になって帰ってきました。皇子は3日以内にあなたを引き渡せと要求しています」
「引き渡せって……」
みなまで言わなくともわかる。引き渡されたら最後、俺に自由はなくなる。そして儀式を再開させられて、あっという間に皇子と結婚だ。
「ハンローレンは、俺に儀式をしろとは言わないんだな?」
「してくださるんですか?」
「……」
俺は答えられない。
ハンローレンは言う。
「私は、あなたが第一皇子の目の届かないところへ行きたいと願われたので、それを叶えました。次も、あなたが望むようにします」
「俺が、反乱なんて馬鹿なことやめろって言えばやめるのか?」
「ええ」
ため息を吐く。
俺は困ってしまった。
第一皇子と第二皇子のハンローレン。どちらが皇位にふさわしいのか。
俺が決めるようなことではないはずなのに、ハンローレンは俺に決めろと言う。
「国民のことは考えないんだな?」
「考えています。憐れだと。しかし、私が命をかけることではありません」
まるで禅問答だ。俺はハンローレンの哲学を理解できなくて、天を仰いだ。
薄い雲は風に流されてどんどんひろがっていく。
俺たちの間に沈黙が落ちる。
友人であるはずの彼の心が、いま俺にはわからなかった。
「そんなに悩むことでしょうか」
ぽつりとハンローレンが言った。
「え?」
「だって、そうでしょう? もう運命の波は私たちを飲み込みました。私とあなたはもう引き返せないところまで来てしまったのです。我々の選択肢は2つです。皇子の膝下に屈するか、戦うかです」
「それは……そうだけど」
俺はどもる。
彼は正しい。
ハンローレンは続ける。
「無理にとはいいませんが、私と結婚だけしてくだされば、あとは自由をお約束しますよ。……貴族の結婚なんて、ほとんどそのようなものだと思っていましたが」
「俺はもう貴族じゃないんだよ……」
言ってから、ため息をついた。
今日はため息を何回もついている。
顔を伏せると、黒がかった髪が落ちる。この髪色が俺がただの庶民ではないと雄弁に語る。
「なぁ」
「はい」
「約束してほしいんだけど」
「何をでしょうか」
「レニュを助けたいんだ」
「はあ」
「なんだよその反応」
「いまレニュの話が出ると思わなくて」
「しょ、食の安全は何より大事だろ!」
俺は指を折りながら約束してほしいことを列挙していく。
「それから、俺の村でちょっとした事業をしたくて……あとは……できるだけ武力衝突は避けてほしくて…ええっと、それから……」
脳裏に、少年の顔が浮かんだ。
行き倒れていた俺を救ってくれた、心優しい、少し口の悪いタンゼルという名の少年だ。
彼は生活に行き詰まって、畑を売り、出稼ぎに出た。まだ16歳だというのに。
「いい皇帝になってくれ」
するりと出た言葉に、俺自身が一番驚いた。
ハンローレンは胸に手を当てて応える。
「あなたが望むのなら」
「うん」
「必ず、約束を果たします。……結婚してくださいますか?」
「いいよ」
俺は腹を括った。
「ハンローレン、俺と結婚しよう。でも、もし好きな人ができたら、こそっと教えてくれよな。俺は邪魔しないようにするからさ」
そう言い添えると、ハンローレンはまた押し黙った。
食事も美味しいし、部屋からの眺めもいい。ベッドはふかふかで、侍従たちも親切だ。
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俺は悩んだ末に、そこに貴族がサラダとして好むルッコラの種を蒔くことにした。
俺がそう決めると、侍従たちはすぐに種を用意してくれた。
彼らは俺の趣味に付き合って畑を耕し、水をまき、雑草をむしってくれた。
ルッコラは気候に左右されにくい優秀な野菜で、このあたり一帯の気候を知らない俺でも簡単に育てられる。
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城の外へ出ることは禁じられていたし、侍従と護衛そしてハンローレン以外の人物と話すこともできなかった。ようするに、俺は城の外がどうなっているのか、知ることができなかった。
しかし、いまのところはハンローレンの「強要しない」という言葉を信じていい、というか信じる他にない。
それから10日ほど経つと、ルッコラの芽が出て、間引きのタイミングを迎えた。
「だいたい拳一個分間隔があくように……」
「これは間引いても?」
「うん、大丈夫」
侍従頭のキリルは熱心に俺の後ろについて回って畑仕事を学んでいる。
出会った時の彼は畑とは無縁といった、白くて綺麗な手をしていたが、いまは爪の間に土が入り、うっすらと日焼けすらしている。
それは行動にもあわられた。畑仕事をはじめてすぐの彼は地面に直接座ることを嫌がっていたはずなのに、いまとなっては俺の隣に座って袖口で汗をぬぐうようになった。
やはり、畑仕事って人生観を変えてくれるものだよな、と俺はのんき畑仕事に精を出す彼の背中に目を細めた。
「もう、私共だけでも畑の世話はできそうですね」
ルッコラをいくつか間引いて、いつものように水をやったり雑草を抜いたりと世話をしたあと、キリルがそう言った。
俺は桶で手を洗いながらうんうんと頷いた。
「そうだな。ルッコラは家の庭でも作れるくらい簡単だから……」
「我々にお任せしていただけませんか?」
「ええ?」
俺が桶から手を出して振り返ると、てぬぐいを持って控えていたキリルが素早く俺の手を拭いた。
「あっ、ありがとう。ええっと、任せるって、それはどういう意味なんだ……?」
尋ねると、キリルは地面に這いつくばり、額を地面に擦るようにして嘆願しだした。
「畑の世話も、なんでも我々にお任せくださいませ。どうか、どうか、儀式を行ってくださいませ……!」
「……」
俺は驚きで声が出ない。
「お願いいたします。どうかハンローレン様を皇帝に……! すでに第一皇子は兵を集めています。我々には時間がありません。どうか……!」
*
ハンローレンは必ず朝食を俺と摂っていた。
その他の時間は忙しいらしく、城のあちこちを、時には城の外を走りまわっているようだった。
しかし、今日は、比較的容易にハンローレンを見つけることができた。
彼はマスカード城の城壁さらに上、監視塔の上にいた。
彼の侍従によると、ひとりにしてほしいと言って、そこに登ったっきり降りてこないそうだ。
「よっ」
梯子を上って俺が声をかけると、彼はゆっくりとこちらを振り向いた。
そしていつも通りの口調で天気の話をはじめた。
「すっかり秋ですね」
「本当だな」
彼につられて景色をながめると、そこには確かに秋の金色に染まる大地が広がっていた。
そして、空には薄い雲が広がっている。
俺は胸の奥まで空気を吸い込んだ。
彼は何も言わない。
俺たちはしばし並んでその景色を眺めた。
「今日、キリルが俺に言ったんだ。儀式をしてくれって」
彼の顔を覗き込んで、反応をうかがう。しかし彼の表情は変わらない。柔和で、明るいスミレ色の瞳はいつもどおりだ。
俺は重ねて問う。
「お前がそう言えって指示したのか?」
「そのようなことはしておりません。ご不満なら、侍従を変えましょう」
「そんなことをしてほしいんじゃないんだよ」
俺は首を振る。
そして、再び問う。
「本当のところ、お前はどうしたいんだよ?」
彼はくすりと笑った。そして俺の心を見透かす。
「あなたこそ、何をお聞きになりたいんですか?」
「第一皇子が軍を準備してるって聞いたんだけど」
「レニュに行ったのが偽物だと露見したようですね。……思ったよりはやかった」
「戦うのか?」
「追い詰められたのなら、そこらへんの鼠でも牙を剥くものです」
彼はすっと指を伸ばして、城壁の下を指さした。
そこには兵士が集まっていた。
ハンローレンは静かに言う。
「弁明のために宮城へ使者を送りましたが、死体になって帰ってきました。皇子は3日以内にあなたを引き渡せと要求しています」
「引き渡せって……」
みなまで言わなくともわかる。引き渡されたら最後、俺に自由はなくなる。そして儀式を再開させられて、あっという間に皇子と結婚だ。
「ハンローレンは、俺に儀式をしろとは言わないんだな?」
「してくださるんですか?」
「……」
俺は答えられない。
ハンローレンは言う。
「私は、あなたが第一皇子の目の届かないところへ行きたいと願われたので、それを叶えました。次も、あなたが望むようにします」
「俺が、反乱なんて馬鹿なことやめろって言えばやめるのか?」
「ええ」
ため息を吐く。
俺は困ってしまった。
第一皇子と第二皇子のハンローレン。どちらが皇位にふさわしいのか。
俺が決めるようなことではないはずなのに、ハンローレンは俺に決めろと言う。
「国民のことは考えないんだな?」
「考えています。憐れだと。しかし、私が命をかけることではありません」
まるで禅問答だ。俺はハンローレンの哲学を理解できなくて、天を仰いだ。
薄い雲は風に流されてどんどんひろがっていく。
俺たちの間に沈黙が落ちる。
友人であるはずの彼の心が、いま俺にはわからなかった。
「そんなに悩むことでしょうか」
ぽつりとハンローレンが言った。
「え?」
「だって、そうでしょう? もう運命の波は私たちを飲み込みました。私とあなたはもう引き返せないところまで来てしまったのです。我々の選択肢は2つです。皇子の膝下に屈するか、戦うかです」
「それは……そうだけど」
俺はどもる。
彼は正しい。
ハンローレンは続ける。
「無理にとはいいませんが、私と結婚だけしてくだされば、あとは自由をお約束しますよ。……貴族の結婚なんて、ほとんどそのようなものだと思っていましたが」
「俺はもう貴族じゃないんだよ……」
言ってから、ため息をついた。
今日はため息を何回もついている。
顔を伏せると、黒がかった髪が落ちる。この髪色が俺がただの庶民ではないと雄弁に語る。
「なぁ」
「はい」
「約束してほしいんだけど」
「何をでしょうか」
「レニュを助けたいんだ」
「はあ」
「なんだよその反応」
「いまレニュの話が出ると思わなくて」
「しょ、食の安全は何より大事だろ!」
俺は指を折りながら約束してほしいことを列挙していく。
「それから、俺の村でちょっとした事業をしたくて……あとは……できるだけ武力衝突は避けてほしくて…ええっと、それから……」
脳裏に、少年の顔が浮かんだ。
行き倒れていた俺を救ってくれた、心優しい、少し口の悪いタンゼルという名の少年だ。
彼は生活に行き詰まって、畑を売り、出稼ぎに出た。まだ16歳だというのに。
「いい皇帝になってくれ」
するりと出た言葉に、俺自身が一番驚いた。
ハンローレンは胸に手を当てて応える。
「あなたが望むのなら」
「うん」
「必ず、約束を果たします。……結婚してくださいますか?」
「いいよ」
俺は腹を括った。
「ハンローレン、俺と結婚しよう。でも、もし好きな人ができたら、こそっと教えてくれよな。俺は邪魔しないようにするからさ」
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