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第三十六話 儲け話
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俺は次の日、勇み足で書庫に向かった。書庫にはいつも通りノワイエがいる。
ノワイエは顔を上げて俺を見て、それから俺の後ろにいる人物に首を傾げた。
「おや、セルジュ、と……オルム様?」
「ああ……」
「どうなさったんです?」
オルム様の目の下には隈が刻まれている。
「なんでもない」
「はあ」
昨夜、俺は自分が思い付いた妙案を忘れないように書き留めると、そのまま勢いよく寝てしまった。――オルム様をほっぽり出して。
俺としては早く妙案をノワイエに伝えたい、その一心だったのだが、朝起きたときに一睡もできなかったとオルム様に言われて、さすがに罪悪感を抱いた。
俺は心の中でオルム様に深々と頭を下げた。
――ごめんなさい……。
オルム様は首を振った。
「ノワイエ、私のことはいい。セルジュがお前に話があるそうだ」
「セルジュが?」
二人の視線が俺に集まる。俺は胸を張った。
「ノワイエ司書、前に活版印刷がうまくできるようになったら大儲けできるっておっしゃっていましたよね」
「え? あ、ああ。書庫にあるシャテニエの船の航海日誌や、歴代の司書たちが冒険者から聞き取った冒険記は価値のあるものだからね。高値で売れると思うよ」
「それで思い付いたんですけど、インクがにじまないようにとろみをつければいいんじゃないかと思って。メープルの樹液をインクに混ぜればとろみがつきますよ!」
俺の妙案を聞いて、ノワイエは目を瞬かせた。
「メープルの樹液を、インクに混ぜる……?」
「うん! どうですかね? そうすれば、きれいに本をたくさん作れますよ!」
俺は自信満々だった。しかし、ノワイエは小首をかしげた。
「なんというか、微妙だと思うけど」
「えっ」
「メープルの樹液は精製すればメープルシロップとして高値で売れるんだよ。このシャテニエ領の名物だ。……インクに使うのはもったいない気がするね」
「たっ……たしかに……!」
一部の隙もないほど論破され、俺はがっくりとうなだれた。
撃沈という状況がふさわしい。せっかく思い付いたのに。
ノワイエは慌てて言葉を付け加える。
「とろみをつけるというのはいい考えだと思うのですがね」
「エンの国はどうなっているんだろ……」
「エンは紙に使っている木がちがうらしいですよ」
「うーん……そっかぁ」
異国から木を連れてきて育てるところからはじめるほど、時間的に余裕がない。
ノワイエも顎に手を置く。
「安価で、たくさんとれて、それでいて他に有用な使い道が少ないものでしたら、完璧ですが」
俺は頭を掻きむしる。
「樹液ってのはいい考えだと思ったんだけどなぁ。ディヌプの森も守れるわけだし」
「そんな都合のいいものは簡単には見つからないというわけですね」
安価、たくさんとれる、ほかに有用な使い道が少ない。こう並べてみると、これに適ったものを探すのは難しい気がする。
――樹液が使えたらいいのに。
樹液、樹液。俺はそれから頭が離れなかった。樹液を使うことができたら、簡単に収穫できて、それでいて森を守れることになる。
ふと、ついこの前メープルではない木の樹液の話を聞いたことを思い出す。
考えるより先に、口を開く。
「そういえば、こないだパインの幹から樹液をとっているのを見かけたんですけど」
それはエラーブルとともにメロイダイを取りに行ったときの話だ。
ノワイエはぱっと顔をあげる。
「パインだね」
「パインの樹液は何に使っているですか?」
「パインは樹液が多くとれるけど、使い道はそれほど……。固めてロジンにするくらいだろうね」
「ロジンって?」
「水夫の靴の裏に塗るんだよ。滑り止めの効果があって……。メープルのように甘くもないから、食べてもおいしくないんだよ」
「それって、用途は多いって言えます? ロジンって、高く売れます?」
俺とノワイエは顔を見合わせる。
それまで黙っていたオルム様が言う。
「ぴったりじゃないか」
俺は勢いよく立ち上がった
「なら、俺にまかせてください!」
俺はすぐにディヌプの森に向かった。到着すると、俺は大声で叫んだ。
「エラーブルー! いるー!?」
森には何人かの村人が枝を拾っていた。
村では薪は各自で買うことになっているが、薪に火をつけるための火口として使う小枝は税を納めている村人なら自由に拾えることになっている。
俺はその村人たちの目は気にせず、エラーブルの名を呼びながらどんどん森の奥に進んだ。
「おおーい‼」
かつて生贄の儀式が行われていたメープルの近くにやってきたとき、俺の呼びかけに返事があった。
「……なんだやかましい」
声は上から聞こえた。見上げると、メープルの木の枝にエラーブルが座っていた。
彼は眠そうな瞼をこすっている。
「森の精のくせにふて寝してるのかよ!」
「ふて寝ではない。思考だ。いまどうするべきか考えていたのだ」
エラーブルの声にはいつもの元気がない。
「思考の邪魔をするな。私は寝る」
「寝てるじゃん!」
俺はいつものようにつっこむ。
「やかましいな……」
エラーブルは目を瞑ってしまう。
「ディヌプの森を救いたいんだろう? いい案を持って来たよ。協力してくれるだろ?」
ふ、と風が吹いた。甘い、シロップの匂いがした。
エラーブルはゆっくりと瞼を上げる。
「……聞こう」
「パインの樹液で、大儲けしようぜ! ふてくれされている場合じゃないぞ!」
俺の言葉を聞いて、エラーブルの目に光が戻る。
「セルジュのくせに、生意気なことを言う」
彼はふん、と鼻を鳴らした。
「そうこなくちゃ」
俺は笑った。
オルム様の行動ははやかった。
俺とエラーブルでパインの樹液をバケツ一杯に集めてくると、彼はその日のうちにパインの樹液を混ぜたインクを六種類造らせた。
六種類は樹液の配合量が異なっている。エンから持ち帰ってきた活版にそれぞれのインクを塗り、紙に刷る。その結果――。
「見ろ。セルジュ」
彼は六枚の紙を出した。そのうちの一枚、樹液の量が上から二番目に多い配合の紙を指さす。
俺は両手を叩いた。
「文字が、にじんでないですね!」
オルム様はにっと笑った。
「これは儲かるぞ。ノワイエ、シャテニエの航海日誌と冒険記を大衆向けに書き直せ」
「はい!」
ノワイエははつらつと返事をした。
俺は他人事のように心の中でノワイエを応援していたら、急に名前を呼ばれて驚いた。
「セルジュ、お前もだぞ」
「へ」
「異国の樹木図鑑、フラヌ国中に配ってやろうじゃないか」
「ほへっ!?」
樹液集めに徹していればいいと思っていた俺は、頓狂な声を上げた。
ノワイエは顔を上げて俺を見て、それから俺の後ろにいる人物に首を傾げた。
「おや、セルジュ、と……オルム様?」
「ああ……」
「どうなさったんです?」
オルム様の目の下には隈が刻まれている。
「なんでもない」
「はあ」
昨夜、俺は自分が思い付いた妙案を忘れないように書き留めると、そのまま勢いよく寝てしまった。――オルム様をほっぽり出して。
俺としては早く妙案をノワイエに伝えたい、その一心だったのだが、朝起きたときに一睡もできなかったとオルム様に言われて、さすがに罪悪感を抱いた。
俺は心の中でオルム様に深々と頭を下げた。
――ごめんなさい……。
オルム様は首を振った。
「ノワイエ、私のことはいい。セルジュがお前に話があるそうだ」
「セルジュが?」
二人の視線が俺に集まる。俺は胸を張った。
「ノワイエ司書、前に活版印刷がうまくできるようになったら大儲けできるっておっしゃっていましたよね」
「え? あ、ああ。書庫にあるシャテニエの船の航海日誌や、歴代の司書たちが冒険者から聞き取った冒険記は価値のあるものだからね。高値で売れると思うよ」
「それで思い付いたんですけど、インクがにじまないようにとろみをつければいいんじゃないかと思って。メープルの樹液をインクに混ぜればとろみがつきますよ!」
俺の妙案を聞いて、ノワイエは目を瞬かせた。
「メープルの樹液を、インクに混ぜる……?」
「うん! どうですかね? そうすれば、きれいに本をたくさん作れますよ!」
俺は自信満々だった。しかし、ノワイエは小首をかしげた。
「なんというか、微妙だと思うけど」
「えっ」
「メープルの樹液は精製すればメープルシロップとして高値で売れるんだよ。このシャテニエ領の名物だ。……インクに使うのはもったいない気がするね」
「たっ……たしかに……!」
一部の隙もないほど論破され、俺はがっくりとうなだれた。
撃沈という状況がふさわしい。せっかく思い付いたのに。
ノワイエは慌てて言葉を付け加える。
「とろみをつけるというのはいい考えだと思うのですがね」
「エンの国はどうなっているんだろ……」
「エンは紙に使っている木がちがうらしいですよ」
「うーん……そっかぁ」
異国から木を連れてきて育てるところからはじめるほど、時間的に余裕がない。
ノワイエも顎に手を置く。
「安価で、たくさんとれて、それでいて他に有用な使い道が少ないものでしたら、完璧ですが」
俺は頭を掻きむしる。
「樹液ってのはいい考えだと思ったんだけどなぁ。ディヌプの森も守れるわけだし」
「そんな都合のいいものは簡単には見つからないというわけですね」
安価、たくさんとれる、ほかに有用な使い道が少ない。こう並べてみると、これに適ったものを探すのは難しい気がする。
――樹液が使えたらいいのに。
樹液、樹液。俺はそれから頭が離れなかった。樹液を使うことができたら、簡単に収穫できて、それでいて森を守れることになる。
ふと、ついこの前メープルではない木の樹液の話を聞いたことを思い出す。
考えるより先に、口を開く。
「そういえば、こないだパインの幹から樹液をとっているのを見かけたんですけど」
それはエラーブルとともにメロイダイを取りに行ったときの話だ。
ノワイエはぱっと顔をあげる。
「パインだね」
「パインの樹液は何に使っているですか?」
「パインは樹液が多くとれるけど、使い道はそれほど……。固めてロジンにするくらいだろうね」
「ロジンって?」
「水夫の靴の裏に塗るんだよ。滑り止めの効果があって……。メープルのように甘くもないから、食べてもおいしくないんだよ」
「それって、用途は多いって言えます? ロジンって、高く売れます?」
俺とノワイエは顔を見合わせる。
それまで黙っていたオルム様が言う。
「ぴったりじゃないか」
俺は勢いよく立ち上がった
「なら、俺にまかせてください!」
俺はすぐにディヌプの森に向かった。到着すると、俺は大声で叫んだ。
「エラーブルー! いるー!?」
森には何人かの村人が枝を拾っていた。
村では薪は各自で買うことになっているが、薪に火をつけるための火口として使う小枝は税を納めている村人なら自由に拾えることになっている。
俺はその村人たちの目は気にせず、エラーブルの名を呼びながらどんどん森の奥に進んだ。
「おおーい‼」
かつて生贄の儀式が行われていたメープルの近くにやってきたとき、俺の呼びかけに返事があった。
「……なんだやかましい」
声は上から聞こえた。見上げると、メープルの木の枝にエラーブルが座っていた。
彼は眠そうな瞼をこすっている。
「森の精のくせにふて寝してるのかよ!」
「ふて寝ではない。思考だ。いまどうするべきか考えていたのだ」
エラーブルの声にはいつもの元気がない。
「思考の邪魔をするな。私は寝る」
「寝てるじゃん!」
俺はいつものようにつっこむ。
「やかましいな……」
エラーブルは目を瞑ってしまう。
「ディヌプの森を救いたいんだろう? いい案を持って来たよ。協力してくれるだろ?」
ふ、と風が吹いた。甘い、シロップの匂いがした。
エラーブルはゆっくりと瞼を上げる。
「……聞こう」
「パインの樹液で、大儲けしようぜ! ふてくれされている場合じゃないぞ!」
俺の言葉を聞いて、エラーブルの目に光が戻る。
「セルジュのくせに、生意気なことを言う」
彼はふん、と鼻を鳴らした。
「そうこなくちゃ」
俺は笑った。
オルム様の行動ははやかった。
俺とエラーブルでパインの樹液をバケツ一杯に集めてくると、彼はその日のうちにパインの樹液を混ぜたインクを六種類造らせた。
六種類は樹液の配合量が異なっている。エンから持ち帰ってきた活版にそれぞれのインクを塗り、紙に刷る。その結果――。
「見ろ。セルジュ」
彼は六枚の紙を出した。そのうちの一枚、樹液の量が上から二番目に多い配合の紙を指さす。
俺は両手を叩いた。
「文字が、にじんでないですね!」
オルム様はにっと笑った。
「これは儲かるぞ。ノワイエ、シャテニエの航海日誌と冒険記を大衆向けに書き直せ」
「はい!」
ノワイエははつらつと返事をした。
俺は他人事のように心の中でノワイエを応援していたら、急に名前を呼ばれて驚いた。
「セルジュ、お前もだぞ」
「へ」
「異国の樹木図鑑、フラヌ国中に配ってやろうじゃないか」
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***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
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