僕らの青春はここにある。

たまご

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第二章 1年 1学期

トップ5

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「トップ5?」





『私たち5人が親衛隊の中心となって活動するのです。例えばイベント時の護衛、嫌がらせなどへの対策、トラブルの対処などですね。』








護衛に対策にトラブル対処?そんなことまで、、、?









「それは親衛隊の規則に含まれているんですか?」








『??いいえ。ほとんどは自主的なものです。』







「そうですか、、。それ、僕が拒否した場合はどうなりますか?」








先輩たちが目を見開く。








『拒否?!』






『副会長様?雑用とか任せたら楽じゃないですか。拒否だなんてそんな、、』







『私たちが望んでやりたいことなのです。拒否されるのは、、考えていませんでした、、。』









「でも、親衛隊に丸投げするわけにはいかないでしょう?」









人を雑に扱うなんてねぇ、、、












『、、副会長様、だめなんですか?』クゥン



 





そんな子犬みたいな目で見つめられても、、、







『俺、ケンカ強いのに、、副会長様にいいところを見せられないなんて!デートに誘うチャンスも減るじゃないっすか!』





熱くなってますけど、いいところはケンカが強いだけじゃない、、、でしょ?







『俺が副会長様に関わるのは迷惑ですか、、?どうしよう嫌われたくない嫌われたくない嫌だ嫌だ嫌だ、、』







宮藤クドウ先輩が項垂れてしまった。目が死んでる、、。
 





「迷惑というわけでは、、ないんですけど、、」

 



『もう無理、、、』







『カイ、きっと大丈夫だよ。先輩たち、自由時間のときカイのことをずっと見守ってたし。推しへの想いは僕くらい強かったよ。』







「ヒビキ、、、うん、そうだね。」







『名前呼びいいなぁ、、、』




『俺も呼ばれたい、、!!』




『無理無理無理無理、、、』








「せっかくの好意を無下にするのも違うんでしょう。

活動は無理のない範囲でお任せしますね。でも自身の問題は自分で責任をもちますから。

シキ、よろしくお願いしますね。」






『お任せくださいカイ様。』







「はい。それから改めて、初めまして。No.2の千春チハル、No.3のレイ、そしてNo.5のイツキ。」







『『『!!!』』』







「それなりの意志をもって僕の親衛隊に入ってくれたんですよね。すみませんでした。」






『な、名前で、、、。すごい嬉しいです。』






『いや、謝るほどのことじゃないっすよ、、副会長様から“レイ”って、、一生耳洗わないっす!!』






いや、絶対に洗って。









『俺の副会長様への気持ちは変わりません、、名前で呼んでくれた、、嬉しい、、』








「それと、僕のことも名前で呼んでください。それと、先輩ですし敬語もできたら変えてほしいです。」







『え、やったぁ!』





『いいんすか!!』





『カイ様、、、、カイ様カイ様カイ様、、』






ひとり怖い人がいるな、、、笑







『カイ様!俺、No.2として頑張るから!役に立ったら褒めてね!!』






わぁ、、やっぱり耳としっぽが見える。チハルは絶対にワンコ系男子だな。



ヒビキやアサヒ先輩やハル先輩みたいに底なしに明るい感じがなんだか可愛い。


双子先輩推しだからか、可愛いフィルターがかかってしまう。






「ははっ笑 チハルは頼りになりそうですね。期待していますね。」








『唐突な笑顔は心臓に悪いんですよ、、、』






『隊長に同感です。はぁ推しが好きすぎる、、推し会でまた語ろう、、』








『俺も!!カイ様がピンチの時は駆けつけます!絶対に守るんで!!』







熱い漢って感じだなぁ。犬種で例えるなら、チハルがポメラニアンで、レイはシェパードかな。







「情熱的な人、僕は好きですよ。でも、自分のことを犠牲にはしないでくださいね。」






『は、はいっ!心に刻んでおきます!、、、好き、って言われたぁぁぁぁ‼︎』






〈カイって思わせぶりなとこあるよなぁ。ユウト、惚れなかったのはすごいよ、、笑〉





『カイ様。俺はカイ様の命令だったらなんでもするつもりです。本気です。ほんとに好きなんです推してるんです、、、。その気になれば親衛隊も消す、、、俺だけが見ていたいくらいだ、、、』





わぁ、、、これが世間で言う“重い”ってやつか、、

 





『こりゃ重症だ。カイ様、危ないよ?側に置いてて大丈夫?』







『味方も間違えば敵になる。こいつがトップ5では安心できないんじゃないっすか?』







うーん、、心の中がどうであれ、僕に実害があるわけでもない。

ただずっとこの状態だと彼も周りも大変かもしれないな。









「イツキ。」





『、、、俺をNo.5から除名するつもり?』






「ふっ笑 そんなことしませんよ。」






『でも俺、重いし、、、、』






『自覚はあったんですね。』





『僕は隊長も相当重いと思いますけどね、、、』









「イツキの想いはちゃんと受け取りますから。」




『ほんとに、、?』




「はい。だから、そんなに下を向かず、前を向いて笑顔でいましょう?」






『、、、でも、、、カイ様のファンを見ると、全員○したくなるくらい独占欲が強くなっちゃうから、、』





『○すのはやばいっす、、、』




『重症を通り越してるなぁ、、』






「そうですか、、、でも、周りにその視線を送るのはやめましょうね。」






『カイ、意外と鬼畜?』



『ドSだとは思っていませんでしたが、、そんなカイ様も素敵ですね。』




『同感です。』





そこ、2人で勝手にイメージを膨らませないで!!





「、、、代わりに僕にその気持ちをぶつけてください。」





『え、、?』





「気持ちが爆発してしまう前に、僕にそれを言いにきてください。

言ったでしょう?イツキの思いを受け取ると。」






『言いに行っていいの?絶対引くと思う、、けど、、。』





「いいに決まってます。だって、ここにいる人は僕の親衛隊のトップ5ですから。」






『!!、、分かった!毎日気持ちを伝えに行く!!』




『何気に俺らも入れてくれてる、、!』





『ってことは俺も思いを伝えに行っていいということか、、好きっす、、、』





『寛大なお心、、さすが我らのカイ様、、』







『こうしてまたファンの心を鷲掴みにしてしまうカイであった、、、。

って、カイが心配だよ、、、嫌がらせをするやつが出てきたり、、しないよね、、?』



















No.2  水野千春ミズノチハル


3年S組 親衛隊副隊長

髪→ターコイズブルー 

179㎝

みんなから好かれる人柄。ポジティブ思考で、何気に色々考えて動ける優秀な人材。






No.3 金森令カナモリレイ

3年S組

髪→ひまわり色

182㎝

見た目は怖そうな感じ。喧嘩強い。でも優しい。2年の宮藤クドウに嫌われている?








No.5 宮藤樹クドウイツキ

2年B組

髪→深緑色

165cm



周りに興味をもたない無気力系男子。
カイのことは同担拒否レベルで推してる。とにかく重い。ヤンデレ。





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