弟に執着する兄の話  ─執愛─

おーらぴんく

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決意 3

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 ん? と問われ映人を睨もうとするが、まったく迫力はなく、真っ赤な顔をし蕩けた悠の表情に、映人は簡単に折れた。


「───今日は特別だ·······そんなかわいい顔をして········」


 年の離れた弟には甘いと自覚している映人は、ふっと口許に笑みを浮かべると、震えた細みの陰茎を手でとらえ喉奥まで咥えた。


「や──あぁぁ、んっ!」


 いきなりの強烈な刺激に腰が浮き、映人の髪をつかんでしまう。

 はたからみたら、引きはがそうとしているのか、押しつけているのか分からないしぐさだった。


 恥ずかしいほど音を立てられ、口内全部をつかってしごかれると、もう声を抑えることさえできなかった。

 感じすぎて太股で映人の頭をしめるようにしてしまうと、両ひざをつかまれぐっとひらかれてしまう。


「あっ!」


 いつまでも慣れそうにもなれない姿勢をとらされてしまい、すべてをさらされる。

 陰茎を巧みな舌づかいでなぶられながら、指で奥まった部分を撫でられると、細腰が怯えるようにはねた。


「まだ、怖いか?」


 勃ちあがった陰茎から口をはずされ、心地よい快楽に陶酔とうすいしていた悠は、現実にひきもどされるように閉じていた眼をひらいた。

 恥ずかしい場所を触られ、乱れた息をととのえながら頭を振ろうとしたが、躰の中心から頭を上げた映人の顔は、壮絶に男の色気をかもしだしており、捕食できる喜びのためか、吐息を熱いものにしている。


 その様子に怯んでしまった悠は思わず、すこしだけと答えてしまった。


「悪いが、今日はとめてやるつもりはない······お前は躰から力ぬいて、感じるときは素直に声をあげればいいだけだ」


 悠にしても、とっくにそこを使うことは知ってはいたし覚悟はしていた。

 ただ、あまりにも映人のまとっている空気が、獰猛さをおさえこんでいるようでもあり、唾をごくりと嚥下する。


 怖いのは、行為そのものではなく映人自身。

 そしてその不安は杞憂ではなく、のちに身をもって実感させられた。


 こくりとうなずいた悠を認めると、映人はサイドテーブルにある引き出しから潤滑油をとりだした。

 市販されているローションはあまり映人の満足いくものではなく、倶楽部で使用されている粘性があるものを購入している。


「───あっ······ぅ!」


 冷たい感触をからだの奥深くに垂らされ腰が引いたが、生理的な反応なので、指は容赦なく侵入をはたした。

 はじめは指一本を用心深くしずめてみると、悠の肛内は柔らかくしめつけた。


 くちゅと、水音がすると内壁をさぐるようにゆっくりと動かされる。

 指の動きはしだいに大胆になり、潤滑油がなじんたころをみはからうと、再度たっぷりとたされ指も二本に増やされた。


「あっ!──ぅ、ぁっ·······あぁっ······」


 穿うがつ圧迫感とともに、内壁のしこりも刺激され、悠の口からとめどなく声があふれる。

 もはや恥ずかしい姿を気にするだけの余裕はなく、与えられる悦楽に身をまかせるしかなかった。


 断続的に指でうたがれながら、今度は陰茎にも映人の手がのばされる。

 蜜でとろとろになった茎を同時に愛撫され、悠の声がひときわ高くなった。


「やぁ!·········んんっ·······っ」


 前とうしろへの同時の愛撫はあまりにも悦すぎて、怖いくらいだった。

 痛さはまったくなく快感だけおくりこまれるものだから、頭を振って吐息を乱すことしかできない。


 恥ずかしい水音は映人が指を大胆に動かすと、潤滑油がたされたせいかひときわ卑猥な音をたてた。


「やだっ!······おと·········っ、もっ········」


 悠がもとめたのはその先だった。

 恥ずかしすぎる音を立て乱されるだけなら、ひとおもいに映人のものでいっきに貫かれたほうがまだ気が楽だった。

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