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懊脳 4
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兄の双眼に視られている恥ずかしさで、悠はぽろぽろと涙を流した。
そんな様子はわかっていたが、映人はその蕾を乾いた指でそっと触り、両手でいっそう拡げると、腰をおり舌を這わせた。
「あっ!───やめっ!」
「······動くな」
びくんと腰を揺らし逃れようとしたが、低い声で命令される。
映人が声を荒げているわけでもないのに、悠はその言葉に従ってしまっていた。
躰の奥を舐められる感覚は悠にとって鮮烈で、全身の肌があわだつ行為だった。
神経の集まったところを、濡れた生暖かい舌で慰めるように這わされると、脚が震えて立っていることも難しくなる。
「──ひっ······んっ·······っ·······ぅ·········」
襞のひとつひとつを丹念に嘗められ、その舌先はまだ硬い奥に侵入しようとした。
舌をはじくような肉の弾力に、映人の舌先を悦ばせ、狭間に挿入する。
「っ·······あ!····ゃ·····っ······ぁ····」
体内に侵入した舌は指ほどかたくなく、舌特有の硬さをもっており痛みはまったくなかった。
挿入された舌にさいど、ざわっと肌が総毛だったが、唾液をたっぷりとおくりこまれ、まるで癒すような舐めかただった。
「······っ······ぁ、っ······ふ·········」
ぴちゃぴちゃと湿った音が室内に反響し、夕方特有の静けさのなかで卑猥な音だけがきわだつ。
「───このままでいろ」
廊下から足音がし、悠の躰がいっそうこわばると、映人は立ち上がり、鍵をかけにいってしまった。
おろされた鍵音に蒼白になったが、映人は足早に自身の机にいくと、鍵のかかった引出しをあけ、なにかを取り出すとすぐに悠の元に戻ってきた。
その間、悠はなにもできなかった。
すりこまれた絶対的な命令は、心も躰も蝕んでいることを、悠はまだ自覚できていなかった。
「ひ!───やっ······っぅ!」
丸い何かを挿入されそれは、一つ、二つ、三つ、と増やされるたびにしだいに大きくなっていた。
壁ついていた腕はぶるぶると震え、まともに立っていられなくなったが映人はすべてを挿入してしまうと、最後のひっかかりを固定する。
汗がふきだし、顔を紅潮させている悠のスラックスをあげ、身支度をさせてしまうと、映人は前に向かせ書類をつきだした。
「指示書だ、持っていけ」
「───え?」
「これを取りに来たんだろ──それから、コレは──」
言いながら片手を後ろにまわし、悠の双丘を片方をつかむと低い声でささやいた。
「家に帰ってから、自分で抜くんだ──いいな」
「───なんっ·····で、こん·······な」
上から見下ろされ、下される命令。
だが、悠には兄に挿入したものをだして欲しいという、要求はできなかった。
最奥を苛む存在感は、悠をとまどわせ、兄が何をしたいのか理解できない。
先週のように自分を犯すわけでもなく、放置され帰れという。
「·······ひ、どい······よ」
うつむいた悠は震える声で責めたものだったが、いわれた本人は涼しい顔をし、つけ足した。
「抜く時は気をつけろ───脚を開いて息を吐きながら───だ。ゆっくり抜かないと───また血が出るかもしれないぞ」
そんな様子はわかっていたが、映人はその蕾を乾いた指でそっと触り、両手でいっそう拡げると、腰をおり舌を這わせた。
「あっ!───やめっ!」
「······動くな」
びくんと腰を揺らし逃れようとしたが、低い声で命令される。
映人が声を荒げているわけでもないのに、悠はその言葉に従ってしまっていた。
躰の奥を舐められる感覚は悠にとって鮮烈で、全身の肌があわだつ行為だった。
神経の集まったところを、濡れた生暖かい舌で慰めるように這わされると、脚が震えて立っていることも難しくなる。
「──ひっ······んっ·······っ·······ぅ·········」
襞のひとつひとつを丹念に嘗められ、その舌先はまだ硬い奥に侵入しようとした。
舌をはじくような肉の弾力に、映人の舌先を悦ばせ、狭間に挿入する。
「っ·······あ!····ゃ·····っ······ぁ····」
体内に侵入した舌は指ほどかたくなく、舌特有の硬さをもっており痛みはまったくなかった。
挿入された舌にさいど、ざわっと肌が総毛だったが、唾液をたっぷりとおくりこまれ、まるで癒すような舐めかただった。
「······っ······ぁ、っ······ふ·········」
ぴちゃぴちゃと湿った音が室内に反響し、夕方特有の静けさのなかで卑猥な音だけがきわだつ。
「───このままでいろ」
廊下から足音がし、悠の躰がいっそうこわばると、映人は立ち上がり、鍵をかけにいってしまった。
おろされた鍵音に蒼白になったが、映人は足早に自身の机にいくと、鍵のかかった引出しをあけ、なにかを取り出すとすぐに悠の元に戻ってきた。
その間、悠はなにもできなかった。
すりこまれた絶対的な命令は、心も躰も蝕んでいることを、悠はまだ自覚できていなかった。
「ひ!───やっ······っぅ!」
丸い何かを挿入されそれは、一つ、二つ、三つ、と増やされるたびにしだいに大きくなっていた。
壁ついていた腕はぶるぶると震え、まともに立っていられなくなったが映人はすべてを挿入してしまうと、最後のひっかかりを固定する。
汗がふきだし、顔を紅潮させている悠のスラックスをあげ、身支度をさせてしまうと、映人は前に向かせ書類をつきだした。
「指示書だ、持っていけ」
「───え?」
「これを取りに来たんだろ──それから、コレは──」
言いながら片手を後ろにまわし、悠の双丘を片方をつかむと低い声でささやいた。
「家に帰ってから、自分で抜くんだ──いいな」
「───なんっ·····で、こん·······な」
上から見下ろされ、下される命令。
だが、悠には兄に挿入したものをだして欲しいという、要求はできなかった。
最奥を苛む存在感は、悠をとまどわせ、兄が何をしたいのか理解できない。
先週のように自分を犯すわけでもなく、放置され帰れという。
「·······ひ、どい······よ」
うつむいた悠は震える声で責めたものだったが、いわれた本人は涼しい顔をし、つけ足した。
「抜く時は気をつけろ───脚を開いて息を吐きながら───だ。ゆっくり抜かないと───また血が出るかもしれないぞ」
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