19 / 25
雪嶺とアリストクラット
不思議な魔女
しおりを挟む――side サトリ
「セェガーさんよ、あんたがここに住んでる魔女だがなんだか知らないが、なんで俺の名前を知ってるんだ?」
「それは貴方が勇者だから」
そう聞いた途端、俺は思わず剣の柄を握った。抜きはしなかったが、変わりに数歩後ずさり、露骨な警戒を纏う。空…頭上からの光は燦々と体を包み込むのに、視界の色彩は真っ白だけで頭が狂いそうになる。綿菓子だってこんな白色じゃないぞ。今俺がこうやって立てていられるのは、その光が写し出した俺達の影が、今足をつけている白い空間にぴったりと張り付いてくれているからだろう。
「勇者…よくご存じですね。おかしいな、俺とは初対面だと思うが」
なんで俺を知っている?
だって、俺はこいつを助けたことは愚か、会ったこともない。変装しようが、奇妙なことにこいつの纏う不気味な感じは隠しきれないだろう。或いは、そういった類いの思い込みなのかもしれないが。
こうやって、勇者サトリとして再び誰か人に認知されることを俺は心底望んでいた部分もまだあったはずだ。だのに今、このイレギュラーが俺は怪しく感じて堪らない。他の誰の記憶からも既に勇者はなんとなくの思い出に過ぎないわけだが、なんでよりによってこの魔女が。
いや。そもそもそういう疑いを持っている俺がいること自体が奇妙なんだ。喜べるはずのこの瞬間をどうしても無意識の内に不気味に思うこの今の俺こそが、最大限にセェガーを警戒を怠れない理由。
俺はやはり剣こそ抜かなかったが、まるで一歩動けば斬り合ってしまう寸前の武士のように…目が赤くなるほどにセェガーを観察していた。静かに重心を低くして、ほんの少しでも早く動けるようにする。
上品で厳かそうなのに、どことなく飄々とした態度がウツリに似ている。セェガーはコートのボタンを掛け直し、ヴェールの結び目を結び直したりして退屈そうに俺を待った。初対面かどうかは答えてくれないらしい。仕方がないので催促する。
「で、悪いが教えてくれ。俺とは初対面だよな」
「そんなに気になりますか」
「気になるな」
「私が思うに、貴方の記憶はいつだって、それなりに真実に近いわ。そこに何かが入り込む余地がないと思うのよ」
それから、大きなため息。
「そうか、初対面…なんだな。俺もそう思ってた。信じるぞ」
そんなにも不機嫌になることなのだろうか、そんなことを考えている内に、彼女の表情はますます陰っていった。
この顔は、あれだ、期待して購入した商品があまりにもちゃっちくて思わず地面に叩きつけたくなるような感じ。俺は外れだとでもいうわけか。
「はぁーあ。本当にがっかり。勇者って聞いたから、きっともっと自意識過剰で、自信家で、初対面にも異常なほどの敵対心を隠さないで、そのギラギラに磨かれた才能と勘で鞘からその冷たい剣先を向けてくれると思ったの。私に。私の異質さに反応したのに何もしないのは一番駄目。最っ悪だわ。」
セェガーは先程のサトリ様と俺を呼んだ時とは大違いの半分俺を敵視した目付きをしながら早口で俺の悪口を捲し立てる。だがしかし、セェガーが挙げた勇者の理想像は現実にいれば少々厄介な人じゃないだろうか。ちょっと悪い男に牽かれるタイプなのだろうか。
今ここでこれ以上彼女に嫌われてはマサリ達を見つけるのも困難になりそうなので、俺はそういう人物になりきってわざとらしく舌打ちをして右手で乱暴に髪を揺さぶった。セェガーはちょっとだけ口角が上がった。こいつはどうでも良いが、マサリはこんな感じになって欲しくないな。優しくて、頭にかびが生えずに生活してて、これからも生える予定の無いやつが良い。
「なんだよ、斬られたかったのか?残念だが俺は死刑否定派だからな基本的には」
「気持ち悪いわね」
「すごい嫌われてるじゃん俺」
「私に勝てるっていう傲慢さが垣間見えて不気味だわ」
「傲慢なのは嫌なのか…」
初対面のはずなのだが、ともかくセェガーは俺を元勇者だってことすら知っていて、全く好印象を持たれていないことだけは確かだ。
「…ともかくだ、お前は俺のことを知ってるんだ。だが、初対面。これはここ数年で心臓が跳び跳ねるくらいえげつない異例のことなんだ。その理由を聞きたい。…いや、だが無いならそう言ってくれ。今はそういうことよりも、ここがどこなのか、マサリ達はどこなのかが知りたいからな。」
そういうと、セェガーは一旦悩む仕草を見せる。ふぅむ、と深くはなさそうだが浅くもなく考えてくれているのか。
「話したくないと言えば?」
「一旦は退くが、これからの生涯においてあんたと俺は腐れ縁と言えるほどの繋がりが出来ることは確かだぞ」
「地獄ね」
「仕方ないだろ」
しかし地獄と吐き捨てたその割にはセェガーはそのまま黙ったままだ。いえない状態というよりは、話す義理がないといったような。そう言ったあからさまな態度はわかりやすいし、困る。
――どうか先ほどから今までで、ずっと激しくて強い口調を我慢している俺を誰か誉めて欲しい。
ようこそ、と、歓迎すると、そう言ったのにも関わらずにここはどこなのかも話してくれないし、マサリ達がどこななのかもまだだ。いっそお望み通り本気で斬りかかってみるか?
そんなもはや自暴自棄に近い考えで剣を抜いた…のだが、実際にはそういう浅はかな考えだけではないことに、間も無くして気付く。
俺が鞘からブランドではないものの、そこらの貴族やら何やらが使うよりもよっぽど質の良い刃を取り出した次の瞬間、白い部屋(部屋というほどに密閉された場所なのかは不確かだが)全体に美しいとはかけ離れた呻き声が轟く。床か地面が揺れたのか、思わず体勢を崩す。しかしセェガーは全く動じず、背筋を伸ばしたままどちらの両足も一ミリも動かさず、「うおっ!?」俺の声を真似して笑った。
「あーあ、来ちゃったわね」
そうしてセェガーはご機嫌にパチンと手を合わせる。
「ここには今から強大な怪物が現れるの。もしもそれを倒せれば、ここがどこかとマサリはどこかも教えてあげるわ。あれは厄介だから、そう、交換条件ね。」
「怪物?俺はそれを倒しゃいいのか?そもそも怪物って俺の敵か?」
「ほら、貫けると良いわね」
その次の瞬間には、驚くほどに赤い鮮血が空間一帯を包み込む。
目の前の魔女が引き裂かれた音は、存外にも軽い音だった。同時に、ちょっとした煙幕。
「セェっ…」
ゴトン、と足元には何かが当たる。俺は恐らくは人体の固い一部だろうと半ば覚悟しながら、煙の中おずおず視線を落とす。
意外にも、辛うじて見えたそれは固形物で、人の形を模した半透明な石だった。いつの間にか血はなくなっている。何があったかはわからないが、今度は胴体に向かって大きな武器が通りすぎるだろうと感じ、慌ててしゃがむついでに石を手に取る。よく見るとインクルージョン入りの石英で出来たらしい石は掌サイズの重みじゃない。セェガーはこれに変えられたりしたのだろう。
しゃがんだ勢いで前へ、少なくともどこからか大きく振られた武器から遠ざかるように一回転して、リュックにしまう時間もないので人形はより遠くの方へ滑らせる。何かから人形を庇うような立ち位置で、殺意満々の何かへ剣先をようやく向けた。
ちょっとした煙幕はすぐに消える。そこから現れたのは、真っ黒いモンスター。
「でけぇよ…!」
身長は四メートルくらいで、全身は獣特有の剛毛で覆われ、高すぎる位置にある目は黒い布で雑に覆われていた。二足歩行の熊のようだが、耳は人間のように目の横にあって、しかし目隠しによって同時にそこも隠されている。このデカブツ専用のツーハンデッドソードの素材は昔ながらの錆びた青銅だが、だからといって脆くなってはいなさそうなほどには丈夫だろう。
さっきまでは姿もなかったはずだし、気配になかなか気付けなかった。
「ウグ、ウゴォ……」
怪物は響かない呻き声と共に唾液を撒き散らしながら俺へとまっすぐに突進してくる。明らかに殺しに来ているな。
……が、先程の気配のなさはどこへやら、黒い怪物は右足と左足を交互に動かすこともままならない赤ん坊のようによろけながら近づいてくる。それでも辛うじてスピードがあるのは身長と、勢いがあるからか。
両手剣の持ち方もちょっと歪なその怪物は技術面ではさほどの能力はなさそうだった。
(なら、別に…)
この化け物は恐らく、俺に姿を表してからは段々と能力が落ちている。
俺は怪物に縦一文字に大きな剣を振られる少し前に一気に前へ詰めると、怪物の胸を斜めに強く斬りつける。斬った感覚は確かにあった。ダメージはほとんど無さそうで地もこぼれていない。毛だけでなく皮も厚いのだろう。ちょうど真横にある左腕の下から怪物の目の前を抜け出しながら剣を垂直に持ち変えると、俺達が互いに背中を背中を見せた瞬間に脇に突き刺す。怪物の左腕が痛みで上がる。抉るように力一杯剣を抜くと、今度こそドロッとした不健康な血は吹き出した。
「ウグガァァア…!!」
そうして俺はそのままいつも止めを刺すように、機械的に首元に剣を突き立てようとしたが、そこでふと、直前でその手が止まる。
見れば俺の右手は確かに震えていて、もう小刻みにマッサージ器並にガタガタしている。
「あれ?」
ゆっくりと手を退く。
何故なら怪物はどんどんぎこちない動きになっていって、もし今から暴れようが即座におさえ込められそうだったからだ。
現にだらだら急所から血は流れ続けている。
そのうち死んでいく。
そう頭で理解した途端、自然と目が見開いて、一気によくわからない感情が汗になって流れていった。
今、簡単に倒しつつあるこの怪物に対して未知の恐怖を覚えているようだった。
今までも、恐怖を覚えない訳じゃない。俺はそこまで勇猛果敢なやつじゃない。でもこれは、それとは全く別の震えで…
「お見事ですね」
その声のはじめの音が聞こえるよりも先に、俺は気付けば血塗れの剣先をセェガーに向けていた。
「お前、死んだんじゃなかったのかよ」
「あの時、私が死んでいないってことはわかっていたはず。ちゃんと私をあの怪物から遠ざけてくれましたもの」
「あの怪物?」
そうして後ろを振り替える。
そこにはもう、弱っているはずの怪物はいなかった。跡形もない。音も立てない、気配もなかった。いや、今の気配はきっと俺が気付かずに逃してしまっただけだろうが。
俺は剣をゆっくりと地面に突き立てると、そのまま腰を曲げ、顎を柄に添えて体重をかける。
血を浴びたはずだがそれはないし、人は童話とも違った形で石に変わるし、俺は目蓋を閉じて目を休ませながらセェガーと向かい合う。
「で?今のはなんだよ。強そうだったのに弱くなりやがったと思えば消えた。それにここはどこだ。マサリはどこだ。お前はなんで名前を知ってて、今なんでお前は姿を消した」
「うん、びっくりしたね。私は貴方を嘗めてたみたい。ううん、貴方の力の無さを嘗めてた。」
「え、けなされてる?」
なんだよ、お前はすぐに姿を変えられたくせに。
俺はそっぽをむいて、疲れたからその場に座り込むとセェガーはそんな俺に手を差し伸べた。冷たそうな手だった。
「今のはそれほど馬鹿にしてはいないの。貴方の実力は嗤う程低くなかったし、さあ立って。ご褒美の時間よ」
マサリ達と、それからウツリに会いに行きましょう。
「……さっきのモンスターは?」
「暫くは来ないでしょう。私が人形に変わったのも、あの怪物が消えたのも、いつものことだから。」
「ますますわからないんだが」
俺はその手を借りて立ち上がる。ありがとうとだけ伝えて剣を鞘に収めると、セェガーは俺の手を汗ばんでいると評し、人間みたいね、と俺を人とは別の生物だと認識していたことが判明したが、ともかく認めては貰ったようで、シンプルに先程の敵意はなくなっていた。
「…で、けっきょくここは?」
「聖女様の保護区域」
「保護区域?」
ようやく答えを貰ったのに、よくわからない答えだった。
「それってどういう?」
「けれど今は汚い人間達の手を通ったゆえに、処刑場のように混沌としたディストピアなの。だから私はここを壊しに来た。」
「なんだそれ」
「もうひとつ、依頼を受けてくれるかしら」
セェガーはそういうと、ふと真剣な眼差しで俺を長く見つめる。
「まあ、内容によるが…」
「報酬は、そうね、貴方が先程口にした疑問の全てに答えて挙げる。先程貴方が震えた理由も。」
俺は黙って頷くと、彼女にその依頼とやらを聞き出すことにする。
「あんたがマサリ達の居場所を教えてくれたらな。でも一応先にその依頼を聞いておくよ。俺に出来ることか?」
「ええ。依頼は簡単よ」
そしてわざとらしくためて、セェガーは綺麗な丸い瞳で俺を覗き込んだ。そっと、頭を撫でられる。
「ウツリから聖女の懐中時計を奪って頂戴。そうすれば、貴方を蝕む大きな大きな問題も、きっと解決の糸口を掴めるわ。」
途端、視界が白から元の白銀の世界に戻る。いつの間にか綺麗に晴れていて、まだどこか別のところにとらわれているのかと勘違いしてしまうほどに青い空が見えた。
魔力が戻るのか?
俺が静かに問うと、セェガーは静かに微笑んだ。それは既に遥か遠く優位に立った勝者のような笑顔だった。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
異世界で演技スキルを駆使して運命を切り開く
井上いるは
ファンタジー
東京の夜、ネオンが輝く街を歩く中、主人公の桜井紗良(さくらい さら)は心地よい疲れを感じていた。彼女は人気ドラマの撮影を終えたばかりで、今夜は久しぶりの自由な時間だ。しかし、その自由も束の間、奇妙な感覚が彼女を襲った。突然、足元がふらつき、視界が暗転する。
目が覚めると、紗良は見知らぬ場所に立っていた。周りを見回すと、そこはまるで中世ヨーロッパのような街並み。石畳の道、木造の家々、そして遠くには壮麗な城が見える。「これは一体…」と呟く紗良。しかし、驚くべきことはそれだけではなかった。近くにいた人々の服装や言葉遣いが、まるで演劇の中にいるかのようだったのだ。
魔女の弟子ー童貞を捨てた三歳児、異世界と日本を行ったり来たりー
あに
ファンタジー
|風間小太郎《カザマコタロウ》は彼女にフラれた。公園でヤケ酒をし、美魔女と出会い一夜を共にする。
起きると三歳児になってしまってさぁ大変。しかも日本ではなく異世界?!
ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ
阿弥陀乃トンマージ
ファンタジー
どこにでもいる平凡なサラリーマン「俺」は、長年勤めていたブラック企業をある日突然辞めた。
心は晴れやかだ。なんといってもその日は、昔から遊んでいる本格的ファンタジーRPGシリーズの新作、『レジェンドオブインフィニティ』の発売日であるからだ。
「俺」はゲームをプレイしようとするが、急に頭がふらついてゲーミングチェアから転げ落ちてしまう。目覚めた「俺」は驚く。自室の床ではなく、ゲームの世界の砂浜に倒れ込んでいたからである、全裸で。
「俺」のゲームの世界での快進撃が始まる……のだろうか⁉
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる