坂の上のキミと、坂の下のジブン

Chapter4.陽菜

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私と彩音


前には男の人４人……。


うち１人は、この前助けてくれた人………。



「え～っと、今日はみなさん、お時間作ってくれてありがとうございます！
簡単に自己紹介しますね！
わたしは木崎彩音です。
で、隣が同じ坂ノ上高校でクラスも一緒の神崎陽菜です」


「木崎さんと神崎さんね！把握！！
俺は新田翔！」

「津島夏希です」

「足立泰斗です」

「………伊予田です」


彩音が音頭を取ってくれたおかげで、ようやく名前を知れた。


彩音と友達？なのが足立さん

以前、私を助けてくれたのは伊予田さん

マイクで叫んでいたのは新田さん

一番、不良っぽくないのが津島さん



「でー？話って？？」


新田さんが話を振ってくれたおかげで、私が話しやすくなった。


「あ、あのっ！！！」


勢いよく立ち上がり、緊張して声が大きくなったら前にいた４人が驚いていた。


「せ、先日は……申し訳ありませんでした！！
私はあなたたちの事を何も知らないのに酷い言葉を浴びせてしまい………
本当にすみません！！！」



頭を下げて、次に来る言葉を待った。


嫌味を言われても仕方ない。


私は男で坂ノ下ってことで、彼らを悪と決めつけたんだから……。



「……ねぇ、夏希…先日っていつの話？
昨日なんかあったっけ？？」


………予想もしていなかった言葉に、思わず顔を上げた。


新田さんが津島さんに聞いたんだけど………


さすがに３人は何の謝罪か理解している様子で………

特に津島さんが冷めた目で新田さんを見ていた。


「翔の頭ってすっからかんなの！？
昨日神崎さんに会ってないでしょ！？」


「会ってないけど……じゃあ、先日っていつ……………あっ！もしかして駅での事ぉ！？」



新田さんはようやく気付いた様子で


私が頷いたら「忘れてた」って呟いていた。


彼にとっては忘れる程度の出来事……だったのかしら……？