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CASE18 私の選択
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最近、お父さんが新しいスマホを買ってくれた。
今までのやつは行方不明中の今は使わない方がいいんじゃないか?って考えから、新しいやつに変わったんだけど
今の私じゃ登録できるのは両親以外は桃華とアゲハとタイヨウくんくらい。
だからあんまり必要性を感じなかったけど、テレパシーがない日本ではやっぱりスマホは必要だった。
桃華とはそれなりに連絡をとっているけど、アゲハからは全くってくらい連絡が来ない。
タイヨウくんからアゲハの様子はたまに聞くけど、あんまり調子は良くないっぽい。。。
私が帰ってきてから2週間を過ぎた頃
そろそろ私も、どうするべきか答えを出さなきゃってタイミングで
うちの家に、アゲハが訪ねてきた。
お母さんが出て部屋に案内したんだけど
2週間ぶりのアゲハは
別人って思うくらい痩せ細っていた。
すっっっごい具合が悪そうな顔色だし、昔よりもずっと、痩せちゃってる。
たった2週間で?って驚きを隠せない私の様子にアゲハは「驚きすぎ」って言って笑ってるんだけど
歩くのも辛そうなアゲハがわざわざ訪ねてくるのに驚きしかないよ、、、
「どうしたの?」
私とお母さんが隣同士で座って前にはアゲハ
お母さんが用意してくれたお茶を一口飲んでから深く息を吐いたアゲハは
私に箱を……差し出した。
「これを、空に預かってほしい」
それは、エドガーとレオンの遺灰・遺骨が入っている木箱……。
アゲハにとって、傍に置いておきたい物のはず。
木箱を受け取って蓋を開けたら
中にピアスも入っていた………。
「……どうして?」
聞かずにはいられなかった。
エドガーが亡くなってからアゲハが絶対に外さなかったピアスまであるんだもん。
「………お母さんに、ソレを捨てられそうになった」
「えっ!?」
「お母さん、ユートピアが相当嫌いなようで……喧嘩した時にゴミ箱に捨てられた。この様子じゃピアスも寝てるうちに取って捨てられそうって思ったから外した」
おばさんとアゲハが喧嘩??
正直、信じられないけど、、アゲハが不機嫌だから本当に喧嘩したんだと思う………。
にしても、この箱を……アゲハにとっては宝物を捨てたのは、アゲハ的にはアウトだよねぇ、、、
話を詳しく聞いたら
おばさんはアゲハがユートピアに戻るのに反対しているんだって。
でも、アゲハは戻らないと生きていけない。
だから、ユートピアに戻るのを反対=死って意味を理解しているのかとか
日本に残って死んでほしいのかとか
そういった内容で口論しているんだって。
「俺だって何もユートピアに帰るのを手放しで喜んでいるんじゃないよ!?こっちに居たい気持ちだってある!これでもね、かなり長い時間をかけて答えを出したのに……」
話しているうちに興奮してきたアゲハは
そのことに気づいてトーンダウンした。
ちょうどその時チャイムが鳴り響いて
お母さんがモニターを確認したらタイヨウくん
『すみません、ウチの弟、来てませんか?』
「ちょっと待ってね。今開けるわ」
お母さんはパタパタ足音をたてて玄関に向かって
私とアゲハの二人っきり。
「とにかく、これは私が預かるから……勝手に一人でユートピアに行かないでね?」
「もちろん。例え預けなかったとしても……黙ってどこかに行こうとはしないよ」
その言葉にかなりホッとした。
また急にいなくなるんじゃないかって、どこかで思っていたから……。
今までのやつは行方不明中の今は使わない方がいいんじゃないか?って考えから、新しいやつに変わったんだけど
今の私じゃ登録できるのは両親以外は桃華とアゲハとタイヨウくんくらい。
だからあんまり必要性を感じなかったけど、テレパシーがない日本ではやっぱりスマホは必要だった。
桃華とはそれなりに連絡をとっているけど、アゲハからは全くってくらい連絡が来ない。
タイヨウくんからアゲハの様子はたまに聞くけど、あんまり調子は良くないっぽい。。。
私が帰ってきてから2週間を過ぎた頃
そろそろ私も、どうするべきか答えを出さなきゃってタイミングで
うちの家に、アゲハが訪ねてきた。
お母さんが出て部屋に案内したんだけど
2週間ぶりのアゲハは
別人って思うくらい痩せ細っていた。
すっっっごい具合が悪そうな顔色だし、昔よりもずっと、痩せちゃってる。
たった2週間で?って驚きを隠せない私の様子にアゲハは「驚きすぎ」って言って笑ってるんだけど
歩くのも辛そうなアゲハがわざわざ訪ねてくるのに驚きしかないよ、、、
「どうしたの?」
私とお母さんが隣同士で座って前にはアゲハ
お母さんが用意してくれたお茶を一口飲んでから深く息を吐いたアゲハは
私に箱を……差し出した。
「これを、空に預かってほしい」
それは、エドガーとレオンの遺灰・遺骨が入っている木箱……。
アゲハにとって、傍に置いておきたい物のはず。
木箱を受け取って蓋を開けたら
中にピアスも入っていた………。
「……どうして?」
聞かずにはいられなかった。
エドガーが亡くなってからアゲハが絶対に外さなかったピアスまであるんだもん。
「………お母さんに、ソレを捨てられそうになった」
「えっ!?」
「お母さん、ユートピアが相当嫌いなようで……喧嘩した時にゴミ箱に捨てられた。この様子じゃピアスも寝てるうちに取って捨てられそうって思ったから外した」
おばさんとアゲハが喧嘩??
正直、信じられないけど、、アゲハが不機嫌だから本当に喧嘩したんだと思う………。
にしても、この箱を……アゲハにとっては宝物を捨てたのは、アゲハ的にはアウトだよねぇ、、、
話を詳しく聞いたら
おばさんはアゲハがユートピアに戻るのに反対しているんだって。
でも、アゲハは戻らないと生きていけない。
だから、ユートピアに戻るのを反対=死って意味を理解しているのかとか
日本に残って死んでほしいのかとか
そういった内容で口論しているんだって。
「俺だって何もユートピアに帰るのを手放しで喜んでいるんじゃないよ!?こっちに居たい気持ちだってある!これでもね、かなり長い時間をかけて答えを出したのに……」
話しているうちに興奮してきたアゲハは
そのことに気づいてトーンダウンした。
ちょうどその時チャイムが鳴り響いて
お母さんがモニターを確認したらタイヨウくん
『すみません、ウチの弟、来てませんか?』
「ちょっと待ってね。今開けるわ」
お母さんはパタパタ足音をたてて玄関に向かって
私とアゲハの二人っきり。
「とにかく、これは私が預かるから……勝手に一人でユートピアに行かないでね?」
「もちろん。例え預けなかったとしても……黙ってどこかに行こうとはしないよ」
その言葉にかなりホッとした。
また急にいなくなるんじゃないかって、どこかで思っていたから……。
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