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CASE16 世界が終わるまで

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気がついたら辺りは真っ暗で、無音。



身体全体が妙に重いし私はうつ伏せだし………


何があったか思い出すまで数秒



思い出して起き上がろうとしたけど身体が重い!!


「アゲハ、大丈夫!!?」


大声を上げたのに返事はなくて

だけど、背中があったかい気がするから死んでる…なんて、ないはず。


「ねぇっ!!大丈夫!!?起きてよぉっ!!」


間違いなく瓦礫に潰された状態の私たち。

ただ、光は差し込んでいるから、そんな深く埋もれたわけじゃない……はず。



さっきから断言できないことばかりだけど、、、



その時、瓦礫の上から人の声が聞こえた。


「………いたぞ!大丈夫か!?」


瓦礫の隙間から見えたのは、ライトさんの顔。


「私は大丈夫!アゲハもいる!!」


私が叫んだら私の上でアゲハがモゾッと動く気配がした。


「アゲハ!大丈夫!?」

「う………ん、、大、丈夫、、」


歯切れ悪く答えたけど

声は元気そうでホッとした。


ライトさんが瓦礫をどかしてアゲハと私を順番に救出してくれたけど

その場にはジェスさんもいた。



「ありがとう。助かったよ」


お礼を伝えてから建物があった方を見たら跡形もなく崩れていて

だけど一本だけ……不自然な大木が立っていた。



アゲハと一緒にぼんやりと見ていたけど、先にアゲハが視線をそらした。


「みんなは?二人だけ?」


「あぁ…偶然さっき出会ったんだ。城が崩壊して辺りにも瓦礫が散乱して……誰がどこにいるかは分からない」


「そう………か。じゃあ、二人はギルとレオン以外を探してくれないかな?俺と空は、レオンに会いに行くよ」



そう言って再びあの大木に目を向けた。


「そうか。ギルバートとレオンは………。他の人を、探しに行くよ」


ジェスさんは少し寂しそうにしながらライトさんと一緒に歩き出した。


私たちも歩いて行こうとしたけど、アゲハが「一度だけなら使えるだけ回復してる」って言って、魔法で移動した。


アゲハが移動先に選んだのはもちろん、レオンのところ。

幹部が全員つけているピアスがあるから………。



「なんで………そんな満足そうな顔をして……死んでるんだよ、っ、」



レオンは大木にもたれかかって座った状態で、死んでいた。



顔はアゲハの言う通り、満足そうに笑っていて、後ろの大木は幹がボロボロになっていたけど

大木の中には私たちの世界に通じるゲートがあった。


レオンは、私たちのために、、

建物の崩壊からこのゲートを守ってくれたんだね……。


レオンの手には血まみれだったけど銀色のカードが、握られていた。



それは、涼くんの字で書かれた……アゲハのカード。



アゲハはレオンに抱きついて、声を上げて泣いていた……ーーーーー


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