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CASE16 世界が終わるまで

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さすがに、ね?

言ったらいけない言葉って、あるよね??


自分でも驚くくらい、頭がクリアになった感じ。


久しぶりに感じるかも……この、ムカつきすぎて冷静になる感じが。



私が手に武器を持った時




反対の手を掴んだのは桃華で


「ちょぉっとぉ!みんな、落ち着いてよっ!!!」


桃華の声で周りを見たら


スーをアゲハが止めていて

ゼロさんをギルバートさんが止めていて

レオンをルーラが止めていて


ジェスが……嫌そうな顔をしながら星将軍の辺りを魔法で守っていて

ランさんが、ジェスが作った空間に向かってなんかすっごい攻撃してた。



「止めないでよっ!!アゲくん悪く言う奴はあたしの敵なんだからっ!!」


スーはジタバタ暴れているけど

アゲハに完全に捕まっている。



「事実と言えば事実……だし。俺は別に……」

アゲハはそう言ってるけど

顔と言ってる内容が、あってないから。


「アゲくんがどー感じてもあたしが嫌なのっ!!!アゲくんは仲間だし!友達だし!味方だし!!
だから、まるであっち側の人みたいに言われるのも、アゲくんが嫌な言葉を言ってくるのもとにかく嫌っ!!!」


嫌って言いながらスーは暴れてて、、

なんか暴れすぎてアゲハが怪我しそうだよ……。


スーは私が思っている事をハッキリと言って

アゲハもそんなスーの発言が嬉しそうだったからかな?


私もみんなも、なんか落ち着いた。




「俺たちレジスタンスは全員が平等だ。発言には気をつけろ」


ギルバートさんは鋭い目で星将軍を見下ろして

星将軍は静かに「分かった」とだけ言った。



それから、星将軍の話を聞くと


ノアの計画、新しい世界を創るためには一度世界の全てを破壊したいというノアの希望があったらしい。

0から創る方が簡単って理由らしいけど……ようは破壊と殺戮を楽しみたいんじゃない?って感じ。


で、新しい世界になった時

星将軍は“自分の支配地域はそのまま”を望んだらしく、ノアも了解したんだけど

星将軍の希望は“人も全てがそのまま”で

ノアの解釈は“支配地域の大きさ”だったんだって。


ノア的には“人はまた創るから今生きる人はいらない”

星将軍は“自分の支配地域の人は自分の所有物”って言って譲らなくて話は平行線だった。



なのに、解決案も提示されないまま、自分の支配地域を破壊されそうになったから止めに入った……んだって。



「自分のモンを勝手にドーコーされたくない気持ちは分かるが……お前たち救済者にとって、支配地域に住む人なんて、奴隷みたいなモンだろ?それに対して愛着心を持つとは意外だな」


レオンが言う通り、救済者は人を奴隷と思っているなら……

今生きている人に拘る理由、ないよね?


星将軍はフンって鼻で笑ってからレオンを睨みつけた。


「自分の所有物だからこそ、他人に譲る気はないだけだ。どう扱おうが俺の自由だ」


星将軍の言葉をアゲハは冷めた目で見ながら聞いていた。
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