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CASE15 いつかまた、会えたら…

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屍兵もがきなり動き出して町に向かって歩き出したから止めるために

私やルーラが応戦した。


町から応援に来た人もいるけども……数が多すぎて余裕なんて、、ない。


ゼロさんに連れてこられたミオやラン・桃華も加わったけど、足元からも湧いて出てくるからだいぶキモい。


しかも、やっぱり前と同じで……屍兵って生前のポテンシャルが反映されるみたいだから、弱いのと強いのの差がありすぎだって…!!


私がテンパりはじめた時、少し先から砂埃が見えた。

それから、見覚えがある……三つ目の、、蟲……の、大群。


これって………援軍!!?

このまま町に蟲が来たらヤバイよね!!?


数で押される……って。


なんとか、しないと……。



「お前の魔法で蟲をなんとかしてくんねぇ?アゲハと距離があればアレ、使えるだろ?」


急に真横から声がしたと思ったらゼロさんがいた。


ゼロさんも手には剣を持っているから、たぶん、レジスタンスは全員集まった。



私の魔法……なら、確かに核を狙う……。



「分かった。やってみる!」


「頼む。道は作る」


道……?


って聞き返そうとしたら、私の目の前にいた屍兵が吹き飛んだ。


ゼロさんの魔法……なんだけど、確かに目の前から屍兵が消えて、蟲の大群に向かうための道はできた。



「行け!!」


ゼロさんの声を背中に聞きながら走り出して


蟲の大群の傍で、魔法を使った。



久しぶりに使った魔法だったけど、蟲の核に向かって飛んでいって当たって

だけど、数が多いから……これだけじゃ足りない。



私がもっと……何かしないと、、



前に、アゲハは言ってたよね?


想いが、力になる。






私はやれる。



私が、やらないといけない!



そう強く想ったら、握りしめていた右手から黒い靄が立ち上っていた。

手を開くと手のひらから黒い靄が出ているんだけど………コレ、やれる気がする。


蟲の大群に投げた黒い闇の塊、アレは今まで一つしか作れなかったけど、今の私なら、、まだできる!


この靄が固まって、それから、蟲の核だけを狙うような…………そんなヤツを!!


手のひらを握りしめてから強く願って

再び手を開くと……黒い球体が5個。



それを、勢いよく蟲に向かって投げたら全部

蟲の核だけを狙って飛んでいった。



「やった……成功した、、」



だけど、シンクロの消費がえげつないのか、少し頭が痛くなってきた。


今、私が止まるわけにはいかない。



だから……っ!


私は、アゲハや涼くんみたいに魔法と武器を同時に使うのは、無理。


だけど、ノアみたいに……魔法で武器を作るのは……できると思う!


できたら、もっと多くの、蟲や屍兵と戦える!!



自分の武器、剣をイメージしながら手に力を込めた。

すると、手に真っ黒の剣が握られていて……さっきより頭痛が酷い。



もし、後で倒れたとしても、、

今ここで止めなきゃ町に被害が出るんだから、、、



だから、砂を蹴って

蟲の大群に向かって行った。

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