理想郷 - 私と幼馴染みの異世界物語 -

由奈(YUNA)

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CASE14 私の記憶

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気づいた時には、知らない町の道に立っていて


人が…なぜか私を囲うようにたくさんいた。



私、なんで囲まれてる?


ってかここはどこ??



辺りを見渡しても、見覚えがない町並み。

足元は土で、砂埃がちょっと辛い。


振り返ると、町の入口っぽいのが見えて、外は、、砂漠??

だから、砂埃かぁって納得しつつも……なんで私、ここにいるの?



私を取り囲む人はちょっと怯えてる?って感じだけど……私、何かしたかな?


私、


私、、……


あれ、私………は、誰??



心臓がドクッて鳴って、身体中が熱くなった。


私、は、、

私を、、


知らない。



私、は、、誰?


なんで、分からない?


ここにいる人も………私を、知らないんだ……。




この状況が怖くて……逃げなきゃって、思った。

だけど、囲まれてる。


逃げられない………。




その時、人をかき分けて私の前に来た男の人がいた。

黒髪で、周りの人と違って耳が丸い……男の人。



「そらッ!!!」



叫ばれてビクッて身体が跳ねた。


そら?


そら??


私………なのかな??



男の人は私に向かって走ってきて、いきなり抱き締められた。


「良かった…っ!ようやく、、見つけた!!」


力をこめて抱き締めてくるこの人誰!!?


怖い!!!し、キモい!!!!



「やめてっ!!!!気持ち悪いッ!!!!」


そう言いながら思いっきり突き飛ばしたのに

男の人は後ろに倒れることはなかった。



驚いた顔で私をじっと見ているけど

驚いたのはこっちだって!!



「空……俺が、分からない?」


「知らないッ!!あんた誰!!?」



キッと睨みながら答えたら、男の人はすごい悲しそうな顔になった。



「気持ち悪いって……ソラちゃん、アゲくんだよ?」

知らない赤い髪の女の人と


「……もしかして、記憶ねーんじゃねぇの?」

知らない銀髪の男の人も登場して


逃げなきゃって思ったのに、後ろにはまだ私を囲うように人がいる状況。



「空は……君は、自分が誰か分かる?ここがどこで、今までどこにいたのか、、」


黒髪の男の人が私に再び一歩近づいたから、後退りながら首を横に振った。


「知らないッ!分からない!!とにかく、近づかないでよッッ!!!」



私が叫ぶと黒髪の男の人はピタリと止まって

距離を保ったまま、私に手を差し伸べた。


「大丈夫。俺たちは君の敵じゃない。ずっと探していたんだよ……。だから、帰ろう」


私を……探していた?


それは、本当??



確証なんてないから手を掴まずにいたら、男の人は黙って手を降ろした。



「話を、しよう。お互いの話。空が生きててまた会えて……本当に良かったって、俺たち全員が、思っているんだから」



この人の言い方的に、私を心配していたのかな?っていうのは私にも分かる。


だから頷いたら、目の前の男の人がふわっと笑った。



私は、その笑顔を知っている………気がする。




**********



銀髪の男の人が急に光って消えたと思ったら、すぐに三人の男の人を連れて再び現れた。


これ、ドーユー現象??


三人の男の人は私に駆け寄る勢いだったけど、黒髪の男の人が止めてくれた。


「空は記憶がないみたいなんだよ。だから、知らない人に迫られたら怖いだろうから無闇に近づくのはやめてあげて」


「は!?記憶がない??」


「うん。俺が誰か分からないって」


「はぁ!!?」



大柄の男の人はとにかく驚いていて

私に近づこうとしたけど、黒髪の男の人が止めてくれた。


「だから、レオンは話聞いてた?今はまだ待って。ねぇギル、空と話をしようって事になったの。この町で場所、借りれないかな?」


「あぁ、しばらく待っていろ」



さっきからのやり取りを聞いていて、たくさんの名前が出てきた。


たぶん“そら”は私

黒髪の男の人が“アゲ”

大柄の男の人が“レオン”

今いなくなった人が“ギル”



何一つピンとこない名前。


ってか金髪率高くない??



ただ、この人たちは私を知っている。


だから、話くらいなら…って、思ったんだよ。
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