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CASE6 新人類開発施設
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「空間使いが向こうにもいるんだよ。恐らく、新人類。空間を2倍にしてる。だから、最上階はこんな感じ」
「なるほど~……この辺り壊したらいい感じ?」
「いや、できるだけ全てを徹底的に」
「俺はこの空間を支配したらいいんだね?」
か、会話に、、、ついていけない。
空間使いが空間を2倍にしてるって何?
で、なんでその空間をジェスさんが支配するの?
「お前、全然わかってねーだろ」
不意にゼロさんに声をかけられたから、シッカリ頷いた。
「簡単に言えば、空間使いが空間を2倍に広げた。外から見ると変わらないけど、中に入ると広い。空間使いがシンクロで広げたにすぎないから、空間使いのシンクロが切れたら元の空間の広さに戻る」
………だろうね。
そんな感じだろうって、何となく分かっていたよ。
「空間が元に戻ったら……中にあった物はどうなるの?」
「本来の空間に戻る。だから、本来の空間以上の物があれば、、、まぁ人は物によって圧死する可能性もあるし、本来の空間も壁とかぶっ壊れるかもな」
あ、だからジェスさんが必要なんだ。
空間の物に自分たちが潰されないように。
最上階にいる空間使いを倒すの前提……。
「花将軍がいない隙を狙うから大変な目にはあわないはずだけど……一応、気を付けようね」
そう言って話を終わらせたアゲハ。
終わったのを見計らったのか、ニャンさんが近づいてきた。
アゲハはニャンさんを見て頷いていたから、何かあるのかな?
「ジェス、悪いけど俺たちとニャンさんだけの空間にしてくれないかな?秘密の会話をしたいから」
「アゲハくんの頼みであれば……しかし、、、」
ジェスさんが躊躇ったのは周りのみんなの反応だろうね。
ザワザワした中で、批判的な声も聞こえてきてるもん。
「構わぬ。ワシが後から皆に説明しよう」
ニャンさんが一言そう言えばみんな黙った。
「じゃあ構わないか……いくよ?」
ジェスさんの言葉の後すぐに
今いる場所が四角い箱みたいな中に変わった。
座っているソファとかはそのままあるけど、私たちがいるところだけ、明らかに薄いピンク色の板みたいなのに囲まれてる。
向こう側も、バッチリ見える。
「どうだ?驚いたか?美しいだろう、この空間」
「美しいかは別として……固い壁みたいな板みたいなの、簡単には壊れないね」
そう言いながら何発か殴ってみたけどびくともしなかった。
「が、がさつな女だ……美しくない」
ちょっとディスられたけどもういいや。
それよりも、話のが気になるもん。
「ニャンさんとみんなに伝える事は……ギルが言ったことと被るけど、この作戦が終わったら、“雪将軍”を倒す」
うん、ギルバートさんが言ってたね。
でも、、、ニャンさんは反応が違った。
目を見開いて、それから悲しそうな顔をした。
「ニャン様すみません。俺たちには雪将軍を説得するのは無理でした」
「仕方ない…事だ。あの子はそんな子ではなかったが、、、」
ニャンさんはそれ以上は何も言おうとはしなかった。
ニャンさんと雪将軍って……
「空は知らないと思うけど、雪将軍は元々はここで暮らしていたんだよ。名前はコユキ。今12歳の子供で、コハルの姉」
アゲハの言葉に、私は言葉を失った。
コハルちゃんのお姉ちゃんで、今12歳って……。
そんな子供と戦うの?
「コユキが雪将軍になったのは2年前。この地に隠れて住んでいたワシらを襲った花将軍。あの女に連れて行かれた………コユキもコハルもシンクロの才能が並の大人以上なんだ……だから、狙われた」
ニャンさんは思い出したかのように呟いてからソファに座り直した。
コハルちゃん、すごい子なんだね。
私たちがこの世界に来た時に助けてくれたのもコハルちゃんの魔法だったよね。
「普通、シンクロは7歳ごろから使えるようになって10歳ごろに大人と同じくらいになる。雪将軍は生まれてすぐにシンクロが使えた異端児で、だから花将軍が狙ったんだろ?」
「そういう事。まぁ俺が奴隷時代は本当につまらない子供だったから用を済ませてさっさと逃げたけどね」
え?
奴隷時代?
ジェスさんも元奴隷??
「なるほど~……この辺り壊したらいい感じ?」
「いや、できるだけ全てを徹底的に」
「俺はこの空間を支配したらいいんだね?」
か、会話に、、、ついていけない。
空間使いが空間を2倍にしてるって何?
で、なんでその空間をジェスさんが支配するの?
「お前、全然わかってねーだろ」
不意にゼロさんに声をかけられたから、シッカリ頷いた。
「簡単に言えば、空間使いが空間を2倍に広げた。外から見ると変わらないけど、中に入ると広い。空間使いがシンクロで広げたにすぎないから、空間使いのシンクロが切れたら元の空間の広さに戻る」
………だろうね。
そんな感じだろうって、何となく分かっていたよ。
「空間が元に戻ったら……中にあった物はどうなるの?」
「本来の空間に戻る。だから、本来の空間以上の物があれば、、、まぁ人は物によって圧死する可能性もあるし、本来の空間も壁とかぶっ壊れるかもな」
あ、だからジェスさんが必要なんだ。
空間の物に自分たちが潰されないように。
最上階にいる空間使いを倒すの前提……。
「花将軍がいない隙を狙うから大変な目にはあわないはずだけど……一応、気を付けようね」
そう言って話を終わらせたアゲハ。
終わったのを見計らったのか、ニャンさんが近づいてきた。
アゲハはニャンさんを見て頷いていたから、何かあるのかな?
「ジェス、悪いけど俺たちとニャンさんだけの空間にしてくれないかな?秘密の会話をしたいから」
「アゲハくんの頼みであれば……しかし、、、」
ジェスさんが躊躇ったのは周りのみんなの反応だろうね。
ザワザワした中で、批判的な声も聞こえてきてるもん。
「構わぬ。ワシが後から皆に説明しよう」
ニャンさんが一言そう言えばみんな黙った。
「じゃあ構わないか……いくよ?」
ジェスさんの言葉の後すぐに
今いる場所が四角い箱みたいな中に変わった。
座っているソファとかはそのままあるけど、私たちがいるところだけ、明らかに薄いピンク色の板みたいなのに囲まれてる。
向こう側も、バッチリ見える。
「どうだ?驚いたか?美しいだろう、この空間」
「美しいかは別として……固い壁みたいな板みたいなの、簡単には壊れないね」
そう言いながら何発か殴ってみたけどびくともしなかった。
「が、がさつな女だ……美しくない」
ちょっとディスられたけどもういいや。
それよりも、話のが気になるもん。
「ニャンさんとみんなに伝える事は……ギルが言ったことと被るけど、この作戦が終わったら、“雪将軍”を倒す」
うん、ギルバートさんが言ってたね。
でも、、、ニャンさんは反応が違った。
目を見開いて、それから悲しそうな顔をした。
「ニャン様すみません。俺たちには雪将軍を説得するのは無理でした」
「仕方ない…事だ。あの子はそんな子ではなかったが、、、」
ニャンさんはそれ以上は何も言おうとはしなかった。
ニャンさんと雪将軍って……
「空は知らないと思うけど、雪将軍は元々はここで暮らしていたんだよ。名前はコユキ。今12歳の子供で、コハルの姉」
アゲハの言葉に、私は言葉を失った。
コハルちゃんのお姉ちゃんで、今12歳って……。
そんな子供と戦うの?
「コユキが雪将軍になったのは2年前。この地に隠れて住んでいたワシらを襲った花将軍。あの女に連れて行かれた………コユキもコハルもシンクロの才能が並の大人以上なんだ……だから、狙われた」
ニャンさんは思い出したかのように呟いてからソファに座り直した。
コハルちゃん、すごい子なんだね。
私たちがこの世界に来た時に助けてくれたのもコハルちゃんの魔法だったよね。
「普通、シンクロは7歳ごろから使えるようになって10歳ごろに大人と同じくらいになる。雪将軍は生まれてすぐにシンクロが使えた異端児で、だから花将軍が狙ったんだろ?」
「そういう事。まぁ俺が奴隷時代は本当につまらない子供だったから用を済ませてさっさと逃げたけどね」
え?
奴隷時代?
ジェスさんも元奴隷??
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