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CASE5 武器と魔法
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治療が終わって服を着る前に、前に奴隷の証があった所を見せてくれた。
何があったか分からないくらい焼けただれた跡だったけど、だけどアゲハは嬉しそうだった。
「エドガーが破壊者への潜入をやめたら自分の左腕にある破壊者の証を自分で焼き消すんだって。そうしたら俺とお揃いだって、言ってくれたんだ」
ちょっと嬉しそうに言うアゲハの後ろで、二人が険しい顔をしていた。
エドガーの右腕を、考えているんだろうね。
「さぁ二人共もう少し寝ろ」
「ご飯食べるのは全員でのルール…」
「そんなのゼロがアイリーンに伝えてくれる。朝飯抜いてもいいからお前はもう少し寝ていろ」
ぐいっとベッドに押し込まれたアゲハは素直に潜り込んだから……やっぱりまだ眠たかったのかな?
「空も。一緒に寝ようよ」
断る理由もないから私もベッドに潜り込んだらやっぱりぎゅっと抱き締められた。
もう慣れたけど…やましい関係じゃないけど……いいのか?ゼロさんがいるのに。
「おやすみ、アゲハ」
「ん……おやすみ…」
すぐに規則正しい寝息が聞こえてきたから眠たかったんだね。
私もすぐに、再び眠りに落ちた、、
**********
起きたらお昼で、アゲハもギルバートさんも寝起きっぽいけど起きていた。
「着替えてご飯行こうよ。お腹すいた」
「昨日ほとんど食ってないからだろ?」
「今日は食べる!」
普通に戻ったアゲハの様子にホッとしてから慌てて部屋に戻って身支度を整えて
洗面所から出たらアゲハとギルバートさんが待っててくれていた。
「俺たちが一緒にいたって遅れたって、ギルがいたら誰もなにも言わないよ?」
「なにそのパワハラ的な圧力は……」
「だってギルがリーダーだもん。部下はリーダーのイエスマンだよ?」
「ブラック企業みたいなんだけど…」
とりあえず、ギルバートさんがいたら全て解決らしい。
……いいのか、それで。
でもそんなギルバートさん、昨夜はアゲハの部屋のソファで寝ていたんだって。
二人掛けのソファだから小さいのに……問題ないって言っていたけどアクビしてた。
ギルバートさんの方があまり寝てないのかもね。
リビングのドアを開けると全員が揃っていたけど……ギルバートさんを見て誰もなにも言わないし……。
「俺が空とアゲハを捕まえて話し込んでしまった。遅れてすまない」
ギルバートさんが謝ればザワッとなって誰からも文句は上がらなかった。
「あのさぁ、」
昼食を食べてみんなが談笑している中、ゼロさんの声が響いた。
誰に向かって声を掛けたか分からなくて私とかギルバートさんは顔をあげた。
「だから、おい!アゲハ!」
「……え?俺??」
顔を上げていなかったアゲハだったけど、名前を呼ばれたら勢いよく顔をあげた。
「その、、、この間は………悪かった」
バツが悪そうに言ってから「クソッ」って言って頭をかいていた。
謝った?
ゼロさんがアゲハに?
「俺もイライラして受け流せなかったから気にしないでよ」
「別に……お前が何者だろうとどーでもいいと思ってる……」
すっごい気まずそうに言う姿を見ていると、何となくわかる。
普段謝らないタイプの人間だって。
そんな人が謝っているんだね。
「分かったから、、もう気にしないでよ。それよりはじめて名前呼ばれたけど…これから名前で呼んでよ!」
アゲハも気を使ってか話題をスルッと変えたけど……
「名前…なんて呼んでねーよ!」
ゼロさんが顔真っ赤なんですけど…、
もしかして、照れてるの?
「ゼロくん偉い~!ちゃんと謝ったぁ!!」
「スー黙れ!!」
スーに向かって立ち上がって怒鳴ったけど……
照れ隠しじゃん。
顔真っ赤だし、恥ずかしそうだもん。
何があったか分からないくらい焼けただれた跡だったけど、だけどアゲハは嬉しそうだった。
「エドガーが破壊者への潜入をやめたら自分の左腕にある破壊者の証を自分で焼き消すんだって。そうしたら俺とお揃いだって、言ってくれたんだ」
ちょっと嬉しそうに言うアゲハの後ろで、二人が険しい顔をしていた。
エドガーの右腕を、考えているんだろうね。
「さぁ二人共もう少し寝ろ」
「ご飯食べるのは全員でのルール…」
「そんなのゼロがアイリーンに伝えてくれる。朝飯抜いてもいいからお前はもう少し寝ていろ」
ぐいっとベッドに押し込まれたアゲハは素直に潜り込んだから……やっぱりまだ眠たかったのかな?
「空も。一緒に寝ようよ」
断る理由もないから私もベッドに潜り込んだらやっぱりぎゅっと抱き締められた。
もう慣れたけど…やましい関係じゃないけど……いいのか?ゼロさんがいるのに。
「おやすみ、アゲハ」
「ん……おやすみ…」
すぐに規則正しい寝息が聞こえてきたから眠たかったんだね。
私もすぐに、再び眠りに落ちた、、
**********
起きたらお昼で、アゲハもギルバートさんも寝起きっぽいけど起きていた。
「着替えてご飯行こうよ。お腹すいた」
「昨日ほとんど食ってないからだろ?」
「今日は食べる!」
普通に戻ったアゲハの様子にホッとしてから慌てて部屋に戻って身支度を整えて
洗面所から出たらアゲハとギルバートさんが待っててくれていた。
「俺たちが一緒にいたって遅れたって、ギルがいたら誰もなにも言わないよ?」
「なにそのパワハラ的な圧力は……」
「だってギルがリーダーだもん。部下はリーダーのイエスマンだよ?」
「ブラック企業みたいなんだけど…」
とりあえず、ギルバートさんがいたら全て解決らしい。
……いいのか、それで。
でもそんなギルバートさん、昨夜はアゲハの部屋のソファで寝ていたんだって。
二人掛けのソファだから小さいのに……問題ないって言っていたけどアクビしてた。
ギルバートさんの方があまり寝てないのかもね。
リビングのドアを開けると全員が揃っていたけど……ギルバートさんを見て誰もなにも言わないし……。
「俺が空とアゲハを捕まえて話し込んでしまった。遅れてすまない」
ギルバートさんが謝ればザワッとなって誰からも文句は上がらなかった。
「あのさぁ、」
昼食を食べてみんなが談笑している中、ゼロさんの声が響いた。
誰に向かって声を掛けたか分からなくて私とかギルバートさんは顔をあげた。
「だから、おい!アゲハ!」
「……え?俺??」
顔を上げていなかったアゲハだったけど、名前を呼ばれたら勢いよく顔をあげた。
「その、、、この間は………悪かった」
バツが悪そうに言ってから「クソッ」って言って頭をかいていた。
謝った?
ゼロさんがアゲハに?
「俺もイライラして受け流せなかったから気にしないでよ」
「別に……お前が何者だろうとどーでもいいと思ってる……」
すっごい気まずそうに言う姿を見ていると、何となくわかる。
普段謝らないタイプの人間だって。
そんな人が謝っているんだね。
「分かったから、、もう気にしないでよ。それよりはじめて名前呼ばれたけど…これから名前で呼んでよ!」
アゲハも気を使ってか話題をスルッと変えたけど……
「名前…なんて呼んでねーよ!」
ゼロさんが顔真っ赤なんですけど…、
もしかして、照れてるの?
「ゼロくん偉い~!ちゃんと謝ったぁ!!」
「スー黙れ!!」
スーに向かって立ち上がって怒鳴ったけど……
照れ隠しじゃん。
顔真っ赤だし、恥ずかしそうだもん。
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