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●タヌキとキツネの化かし合い
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未唯が中に入ったから、俺達は近くで張り込む事にした。
「ねぇ、健治さん。聞いてもいいですか?」
待ってる間、不意に亮介からの質問。
タヌキ親子も亮介に注目していた。
「何だ?」
「未唯さん、を、僕は良く知らないのですが……強いんですか?」
あー、なるほど。
確かに亮介は知らないよな。
未唯は気分屋だから、今みたいに相談所に長くいる方が珍しいくらいだから。
「強いぞ、アイツは。
戦いもだけど権利的な意味でも……アイツがいるから相談所をやれるくらいだ」
「へぇ~……ただの調子いい成金オバサンじゃないんだ」
………未唯に聞かれたら原型が分からなくなるまで殴られるぞ、、、
苦笑いして亮介の頭をガシガシしたら、亮介には一応言いたいことは伝わったらしい。
「大丈夫ですよ。本人には言いませんから。
なんだか未唯さんは僕に近い気がするんです………胡散臭い感じが」
「未唯は胡散臭いかも知れねーけど…亮介は普通だろ?」
「キツネは嘘つきだから……それに僕、嘘は得意です」
って言うほど亮介は嘘が上手くないぞ?
俺が気づくのは、俺のハナがいいからかもしれないけど。
「亮介の嘘を見抜けないのはウチならトビくらいだって」
「あー……トビさんチョロいですからね」
今日は本人(トビ)がいないところで散々な扱いを受けてるなぁって思っていたら
店の入口から未唯が出てきた。
めちゃめちゃ涼しい顔をしているから……なんとなく、中がどんな状況かは予想がついた。
「ねぇ、健治さん。聞いてもいいですか?」
待ってる間、不意に亮介からの質問。
タヌキ親子も亮介に注目していた。
「何だ?」
「未唯さん、を、僕は良く知らないのですが……強いんですか?」
あー、なるほど。
確かに亮介は知らないよな。
未唯は気分屋だから、今みたいに相談所に長くいる方が珍しいくらいだから。
「強いぞ、アイツは。
戦いもだけど権利的な意味でも……アイツがいるから相談所をやれるくらいだ」
「へぇ~……ただの調子いい成金オバサンじゃないんだ」
………未唯に聞かれたら原型が分からなくなるまで殴られるぞ、、、
苦笑いして亮介の頭をガシガシしたら、亮介には一応言いたいことは伝わったらしい。
「大丈夫ですよ。本人には言いませんから。
なんだか未唯さんは僕に近い気がするんです………胡散臭い感じが」
「未唯は胡散臭いかも知れねーけど…亮介は普通だろ?」
「キツネは嘘つきだから……それに僕、嘘は得意です」
って言うほど亮介は嘘が上手くないぞ?
俺が気づくのは、俺のハナがいいからかもしれないけど。
「亮介の嘘を見抜けないのはウチならトビくらいだって」
「あー……トビさんチョロいですからね」
今日は本人(トビ)がいないところで散々な扱いを受けてるなぁって思っていたら
店の入口から未唯が出てきた。
めちゃめちゃ涼しい顔をしているから……なんとなく、中がどんな状況かは予想がついた。
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