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11.立花家の秘密
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しおりを挟む翌日、19時前に唯斗くんが帰ってきた。
きっと、みんなが揃う時間に帰ってきたんだって思った。
「一日色々と考えた。家族とか俺とか。
ちゃんと向き合おうと決めたから、戻ってきた」
唯斗くんは迷いのない目をしていた。
私が席を外そうとしたけど、唯斗くんに止められて一緒にいる事になった。
家族の大事な話に私がいていいんだろうか……?
「三人に簡単に説明すると……俺は母さん、、美香さんの産んだ子供じゃない。
大和との関係は正確には異母兄弟。
俺の本当の母親は、今も生きてる。
それが昨日の話の全てだよ」
三人は驚いたのか予想していたのか
それぞれ、複雑な表情で黙っていた。
「フツーに考えて気持ち悪くない?
大和と俺の関係も、俺らの年の差的に親父がいい加減な事してた結果じゃない?って感じだし。
立花家のどちらの親とも血の繋がりがないのに俺が長男で同じ屋根の下にいるってどうよ?
俺が大和の立場なら嫌だと思うし、俺が嵐たちの立場なら身内とは思えない。
だから………」
「あのさぁ!!!なに勝手に話を完結させようとしてんの!?
その続き、もう言わないでいいよ!!」
唯斗くんの言葉を遮ったのは葵ちゃん。
昨日も唯斗くんは言葉を遮られていた気が……。
「別に私は気持ち悪いとか思わないし!
てゆーか今更じゃない?
他人と他人が再婚して、他人と他人が兄弟になったんだから、今更『血の繋がりがー!』なんて言っても『だから何?』って程度!私と大和は血の繋がりがないじゃん!当たり前じゃん!!
それを気にするなら最初から再婚反対したっつーの!!
そりゃ、知らなかったからビックリしたけど、私的には『だから?』って感じの話なんだけどっ!!」
葵ちゃんが勢いよくガーッて言って
言い切ってから息を切らしたみたいで、肩が上下していた。
葵ちゃんの勢いに唯斗くんは圧倒されて
完全に言葉を失っていた。
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