1 / 8
突然の追放命令
しおりを挟む
「お前はもう必要ない、ルシア。パーティーから抜けてくれ」
「えっ?」
春の陽気を讃える穏やかな夜、それは突然の出来事だった。
なにせ、先程まで酒を飲みながら普段通り他愛もない話を交わしていたパーティーのリーダーであるダストから、突然言われたのだから。
頭の処理能力には多少自身があるが、こればっかりは処理しきれないらしい俺の頭は臨界状態となり、気付けばこんな言葉を漏らしていた。
「どうゆう事だ、ダスト?パーティーを抜ける?えっと…、本気…なのか?」
「本気だよ?ルシア」
問いただしても帰ってくる答えは同じ内容だった。
ダストは冗談をよく言うので、今回もそれなんだろうと思っていた。いや、そう信じたかった。
しかし、今のダストの表情は真剣そのもので、とてもいつも通りの返しを出来る状況ではなかった。
あまりの出来事に愕然としていると、俺が未だ理解できていないのを察したのか、呆れた面持ちでダストが口を紡ぐ。
「君は、このパーティーでは足手まといにしかならない。だから、パーティーを抜けてほしい。そう言ったんだ」
「でも、一体俺の何がダメだったんだ?言ってくれよ。そしたら直ぐに直すからさ?なっ?ダスト、だから」
「それじゃあ、俺の要求は一つだ。大型の魔獣にもダメージを与えられる高火力を身につけろ!そしたらお前がパーティーに残る事を、許す」
分かった、とは言えなかった。
それは俺の課題であり、未だクリアの道筋は見えていないからだ。
俺が所属しているパーティーは、迷宮攻略を専門に行うパーティーとして有名な【蒼穹の牙】と言われるSランクパーティーだ。
実力は世界屈指と言われ、周囲の人気、期待は共に絶大の一途を辿り、誰もが象形を抱くパーティーだ。
故に、迷宮攻略も熾烈を極めるものであり、常に個人の卓越した戦闘能力が必須。
そんな中で一人俺は、戦闘能力に欠けていた。
俺の体格は、同期の奴と比べて少し小柄で細身だ。
その上ジョブは暗殺者。
暗殺者は人を殺す対人戦闘には長けていても、魔物相手では不利なのだ。
「君はよくやってくれていると思う。それは否定出来ない。迷宮に不向きのジョブでその体躯にも関わらず、君は僕達の負担を軽減してくれていた」
「だったら、なんで!」
「もうそれだけじゃダメなんだよ!ルシア!」
「それだけじゃって…なんだよ?」
居心地の悪い沈黙が流れる。
周囲の雑音がうるさい!
心臓の鼓動がうるさい!
過敏になった感覚が無駄に情報を拾ってくる。
徐々に心の内に湧く焦燥が、俺の冷静さを欠きはじめる。
それらを咎めるごとく、ダストの一喝が入る。
「僕達はこれから、本格的な迷宮攻略をするつもりだ」
それは以前も、パーティーメンバー全員を集めたミーティングでダストが皆に話していた。
その時は、これから皆もっと自己修練に励もうという結論で幕を閉じたはず。
「それは簡単な事じゃない。今までのものとは難易度は飛躍的に上昇するだろう。だからこそ、より優れた人材が必要だ」
あっ、察してしまった。俺がパーティーを抜けなくてはならない理由を。
「その表情なら、もう気付いただろう?」
「でも…俺は、俺は」
「それじゃ君は、僕達全員を危険に晒したいと、そうゆう事かい?」
「…っ!」
もう何を言っても、ダストの気持ちは変わらない事に、俺は気付いてしまった。
研ぎ澄まされた洞察力は時にアダとなるとは、よく言ったものだ。
「それに正直なところ、君の事は最初から気に食わなかったんだよね」
「えっ?」
俺の憧れの精悍な顔つきが、憎悪の顔へと歪み果てていく。
「ほら君ってさ、スラムの生まれの癖に顔だけはいいじゃん?そのお陰で僕に言い寄ってきた女どもがみんな君の所に行っちゃうんだよね?本当に嫌いだよ!君は!その点もあって君にパーティー追放を告げる!じゃあね?ルシア。君の今までの行いに免じて、装備品は奪わないといてあげるよ。まぁそもそも、暗殺者としては優秀な君から、装備を剥ぎ取ろうなんて芸当は出来ないんだけどね」
そう言い残しダストは酒場を出ていった。
俺は、仲間だと思っていた人物に、憧れの人に、そんな風に思われていた事に少なくない絶望感に囚われ、ただそこに、佇む事しか…できなかった。
◾️◾️◾️
あれから夜が更け、世界が東の方角から赤に染まる暁の時。
俺は荷造りの準備をしていた。
ートントントン
するとドアをノックする音が聞こえる。
忍びない足取りでドアを開くと、そこには俺と5センチくらいしか違わない銀髪のショートカットの綺麗な美少女。
うちの、いや、俺が所属していたパーティーのヒーラー役を務める貴族の娘、リーゼだった。
「ちょっと、入っていい?」
「ああ」
リーゼは子爵家の令嬢で、俺とは本来相容れない存在だ。
その彼女が、こんな時間に一人で訪ねてくるなど初めてだろう。
おそらく。
今は精神が疲労困憊していてよく物事を考えれない。
リーゼはベットに座るとその小さな口を開いた。
「ダストから、話は聞いたわ」
「…そうか」
「本当にパーティー抜けるの?」
「まぁそうだな。ダストにあそこまで言われたら、そうせざるを得ないかな?」
「行く当てはあるの?」
「以前、俺がこのパーティーに入る前に、とても世話になった町があるんだ。そこに行って、悠々自適な生活を送るのも、ありかなって。今はそんな事くらいしか考えてない」
「…そっか」
リーゼが黙り込んだ。
閑散とした空気。もう春とはいえ、夜はまだ幾分か冷えるので足の指先はもう冷え冷えである。
足の指同士を擦りながら熱を保とうとするリーゼ。
俺は寝間着姿のリーゼを見るのも背徳感が湧くので、朝日に染まりつつある外を眺める。
この街はそこそこ綺麗だと思っていたけど、今は…そうは思えないな。
鑑賞に浸っていると、リーゼが再び言葉を紡ぎはじめる。
「ねぇ。その、ルシアがお世話になった町ってなんていうか名前なの?」
「プレイテスっていう、中規模の町だよ」
「そうなんだ。ルシアはさ、後悔とか…ない?」
突然投げかけられた言葉に、どう答えればいいか迷って、結局この言葉が妥当だと思い答える。
「ないって言うと嘘になるけど、まぁそれなりに楽しい時間だったし、もう…いいかなって感じかな」
「そう…か。ねぇルシア!」
「えっ?なっ何?」
急にリーゼが身を乗り出してきた。
顔が近い!
リーゼは可愛いというか、美人なので余計に照れる。
「私ね、パーティー近々抜けるわ!」
「はぁ?」
遂に血迷ったかリーゼ!
「何行ってんの、お前?」
「だから、私抜けるって言ったの?」
「なんで?」
「疲れたのよ。迷宮攻略」
「おっおう」
「私が迷宮攻略を目指したのは、名声を手に入れる為だったのよ」
意外だった。
リーゼは良くも悪くもそういったものに興味が無いと思っていたからだ。
「でも、それももういいかなって最近感じてたのよ」
諦める理由適当すぎやしないか?
いいのか?そんな簡単に?
そう言おうとしたが、リーゼは笑いながらも真剣な目だったのでやめておいた。
意思決定した人を迷わせるような事をしてはいけない。師匠の言葉だ。
その者の意思を甘んじて受け入れられるような心の広い大人になれと、よく言い聞かせられた。
だから口を閉じる。
部屋に入ってきた時は暗い表情をしていたリーゼだったが、今は晴れた面持ちで、立ち上がって可愛らしく背伸びをする。
その際に服の上から浮き出るいい具合の大きさの双丘が強調されさっと視線をそらす。
「ねぇルシア?ちょっと立ってみて」
「えっ?いいけど」
言われるがままに椅子から立ち上がると、
リーゼが頰にキスをしてきた。
「ふふっ。あなた暗殺者でしょ?少しは警戒したら?」
「なっ?お前、何を?」
「じゃあねルシア。健康に気をつけてね」
そう言ってリーゼは部屋から出ていった。
今日は、俺には些か色々、ハードだったな。
ルシアは…静かに…一人で…涙を零していた。
小柄と言ってはいますが、主人公であるルシアの身長は174センチです。
この世界の男性の平均身長を176センチ設定ですので
「えっ?」
春の陽気を讃える穏やかな夜、それは突然の出来事だった。
なにせ、先程まで酒を飲みながら普段通り他愛もない話を交わしていたパーティーのリーダーであるダストから、突然言われたのだから。
頭の処理能力には多少自身があるが、こればっかりは処理しきれないらしい俺の頭は臨界状態となり、気付けばこんな言葉を漏らしていた。
「どうゆう事だ、ダスト?パーティーを抜ける?えっと…、本気…なのか?」
「本気だよ?ルシア」
問いただしても帰ってくる答えは同じ内容だった。
ダストは冗談をよく言うので、今回もそれなんだろうと思っていた。いや、そう信じたかった。
しかし、今のダストの表情は真剣そのもので、とてもいつも通りの返しを出来る状況ではなかった。
あまりの出来事に愕然としていると、俺が未だ理解できていないのを察したのか、呆れた面持ちでダストが口を紡ぐ。
「君は、このパーティーでは足手まといにしかならない。だから、パーティーを抜けてほしい。そう言ったんだ」
「でも、一体俺の何がダメだったんだ?言ってくれよ。そしたら直ぐに直すからさ?なっ?ダスト、だから」
「それじゃあ、俺の要求は一つだ。大型の魔獣にもダメージを与えられる高火力を身につけろ!そしたらお前がパーティーに残る事を、許す」
分かった、とは言えなかった。
それは俺の課題であり、未だクリアの道筋は見えていないからだ。
俺が所属しているパーティーは、迷宮攻略を専門に行うパーティーとして有名な【蒼穹の牙】と言われるSランクパーティーだ。
実力は世界屈指と言われ、周囲の人気、期待は共に絶大の一途を辿り、誰もが象形を抱くパーティーだ。
故に、迷宮攻略も熾烈を極めるものであり、常に個人の卓越した戦闘能力が必須。
そんな中で一人俺は、戦闘能力に欠けていた。
俺の体格は、同期の奴と比べて少し小柄で細身だ。
その上ジョブは暗殺者。
暗殺者は人を殺す対人戦闘には長けていても、魔物相手では不利なのだ。
「君はよくやってくれていると思う。それは否定出来ない。迷宮に不向きのジョブでその体躯にも関わらず、君は僕達の負担を軽減してくれていた」
「だったら、なんで!」
「もうそれだけじゃダメなんだよ!ルシア!」
「それだけじゃって…なんだよ?」
居心地の悪い沈黙が流れる。
周囲の雑音がうるさい!
心臓の鼓動がうるさい!
過敏になった感覚が無駄に情報を拾ってくる。
徐々に心の内に湧く焦燥が、俺の冷静さを欠きはじめる。
それらを咎めるごとく、ダストの一喝が入る。
「僕達はこれから、本格的な迷宮攻略をするつもりだ」
それは以前も、パーティーメンバー全員を集めたミーティングでダストが皆に話していた。
その時は、これから皆もっと自己修練に励もうという結論で幕を閉じたはず。
「それは簡単な事じゃない。今までのものとは難易度は飛躍的に上昇するだろう。だからこそ、より優れた人材が必要だ」
あっ、察してしまった。俺がパーティーを抜けなくてはならない理由を。
「その表情なら、もう気付いただろう?」
「でも…俺は、俺は」
「それじゃ君は、僕達全員を危険に晒したいと、そうゆう事かい?」
「…っ!」
もう何を言っても、ダストの気持ちは変わらない事に、俺は気付いてしまった。
研ぎ澄まされた洞察力は時にアダとなるとは、よく言ったものだ。
「それに正直なところ、君の事は最初から気に食わなかったんだよね」
「えっ?」
俺の憧れの精悍な顔つきが、憎悪の顔へと歪み果てていく。
「ほら君ってさ、スラムの生まれの癖に顔だけはいいじゃん?そのお陰で僕に言い寄ってきた女どもがみんな君の所に行っちゃうんだよね?本当に嫌いだよ!君は!その点もあって君にパーティー追放を告げる!じゃあね?ルシア。君の今までの行いに免じて、装備品は奪わないといてあげるよ。まぁそもそも、暗殺者としては優秀な君から、装備を剥ぎ取ろうなんて芸当は出来ないんだけどね」
そう言い残しダストは酒場を出ていった。
俺は、仲間だと思っていた人物に、憧れの人に、そんな風に思われていた事に少なくない絶望感に囚われ、ただそこに、佇む事しか…できなかった。
◾️◾️◾️
あれから夜が更け、世界が東の方角から赤に染まる暁の時。
俺は荷造りの準備をしていた。
ートントントン
するとドアをノックする音が聞こえる。
忍びない足取りでドアを開くと、そこには俺と5センチくらいしか違わない銀髪のショートカットの綺麗な美少女。
うちの、いや、俺が所属していたパーティーのヒーラー役を務める貴族の娘、リーゼだった。
「ちょっと、入っていい?」
「ああ」
リーゼは子爵家の令嬢で、俺とは本来相容れない存在だ。
その彼女が、こんな時間に一人で訪ねてくるなど初めてだろう。
おそらく。
今は精神が疲労困憊していてよく物事を考えれない。
リーゼはベットに座るとその小さな口を開いた。
「ダストから、話は聞いたわ」
「…そうか」
「本当にパーティー抜けるの?」
「まぁそうだな。ダストにあそこまで言われたら、そうせざるを得ないかな?」
「行く当てはあるの?」
「以前、俺がこのパーティーに入る前に、とても世話になった町があるんだ。そこに行って、悠々自適な生活を送るのも、ありかなって。今はそんな事くらいしか考えてない」
「…そっか」
リーゼが黙り込んだ。
閑散とした空気。もう春とはいえ、夜はまだ幾分か冷えるので足の指先はもう冷え冷えである。
足の指同士を擦りながら熱を保とうとするリーゼ。
俺は寝間着姿のリーゼを見るのも背徳感が湧くので、朝日に染まりつつある外を眺める。
この街はそこそこ綺麗だと思っていたけど、今は…そうは思えないな。
鑑賞に浸っていると、リーゼが再び言葉を紡ぎはじめる。
「ねぇ。その、ルシアがお世話になった町ってなんていうか名前なの?」
「プレイテスっていう、中規模の町だよ」
「そうなんだ。ルシアはさ、後悔とか…ない?」
突然投げかけられた言葉に、どう答えればいいか迷って、結局この言葉が妥当だと思い答える。
「ないって言うと嘘になるけど、まぁそれなりに楽しい時間だったし、もう…いいかなって感じかな」
「そう…か。ねぇルシア!」
「えっ?なっ何?」
急にリーゼが身を乗り出してきた。
顔が近い!
リーゼは可愛いというか、美人なので余計に照れる。
「私ね、パーティー近々抜けるわ!」
「はぁ?」
遂に血迷ったかリーゼ!
「何行ってんの、お前?」
「だから、私抜けるって言ったの?」
「なんで?」
「疲れたのよ。迷宮攻略」
「おっおう」
「私が迷宮攻略を目指したのは、名声を手に入れる為だったのよ」
意外だった。
リーゼは良くも悪くもそういったものに興味が無いと思っていたからだ。
「でも、それももういいかなって最近感じてたのよ」
諦める理由適当すぎやしないか?
いいのか?そんな簡単に?
そう言おうとしたが、リーゼは笑いながらも真剣な目だったのでやめておいた。
意思決定した人を迷わせるような事をしてはいけない。師匠の言葉だ。
その者の意思を甘んじて受け入れられるような心の広い大人になれと、よく言い聞かせられた。
だから口を閉じる。
部屋に入ってきた時は暗い表情をしていたリーゼだったが、今は晴れた面持ちで、立ち上がって可愛らしく背伸びをする。
その際に服の上から浮き出るいい具合の大きさの双丘が強調されさっと視線をそらす。
「ねぇルシア?ちょっと立ってみて」
「えっ?いいけど」
言われるがままに椅子から立ち上がると、
リーゼが頰にキスをしてきた。
「ふふっ。あなた暗殺者でしょ?少しは警戒したら?」
「なっ?お前、何を?」
「じゃあねルシア。健康に気をつけてね」
そう言ってリーゼは部屋から出ていった。
今日は、俺には些か色々、ハードだったな。
ルシアは…静かに…一人で…涙を零していた。
小柄と言ってはいますが、主人公であるルシアの身長は174センチです。
この世界の男性の平均身長を176センチ設定ですので
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
転生して貴族になったけど、与えられたのは瑕疵物件で有名な領地だった件
桜月雪兎
ファンタジー
神様のドジによって人生を終幕してしまった七瀬結希。
神様からお詫びとしていくつかのスキルを貰い、転生したのはなんと貴族の三男坊ユキルディス・フォン・アルフレッドだった。
しかし、家族とはあまり折り合いが良くなく、成人したらさっさと追い出された。
ユキルディスが唯一信頼している従者アルフォンス・グレイルのみを連れて、追い出された先は国内で有名な瑕疵物件であるユンゲート領だった。
ユキルディスはユキルディス・フォン・ユンゲートとして開拓から始まる物語だ。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
悪役令嬢に転生した俺(♂)!
satomi
ファンタジー
悪役令嬢に異世界転生してしまった神宮寺琉翔。ずっと体が弱く学校は病院内にある院内学級。
転生を機に健康体を満喫したいところ、しかし気づいた。自分は悪役令嬢という事に!このままでは冤罪で死刑もありうる。死刑は免れたい。国外追放を希望するがその生活はどうすればいいんだ?
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜
𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。
だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。
「もっと早く癒せよ! このグズが!」
「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」
「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」
また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、
「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」
「チッ。あの能無しのせいで……」
頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。
もう我慢ならない!
聖女さんは、とうとう怒った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる