31 / 34
短編
バレンタイン 3
しおりを挟む
「じゃあお言葉に甘えて、お願いしまーす。」
「はーい。」
ドライヤーのスイッチをつけて、少し濡れたアイくんの髪に手を通す。
元々軽く乾かしてあったからか、すぐに乾いてサラサラになっていく。
綺麗な髪だなぁ。
アイくんって何回もブリーチしてるのになんでこんなにサラサラなんだろう。トリートメントとか?
俺なんて茶色にしか染めた事ないのにちょっとパサついてるんだけど。
こないだ姫に言われたもん。傷んでない?って。
これに関しては普通にまずい。
ホストが髪パサパサは流石に貧乏臭い。
そういうことなのでいいケア方法があるなら切実に教えてほしい。根掘り葉掘り聞きたい。
髪の質の違いに勝手に苦しんでいるうちにいつの間にか乾いていたので、仕上げに櫛でとかしてやる。
「乾いたよ。」
「ありがとうございます。幸せでした。」
「んふふ。幸せだよね。」
「はい。」
いつもだったら大袈裟だって言っちゃうけれど、俺もさっき幸せって言っちゃったし。
2人で幸せを分かち合ってるみたいで本当に幸せ。
言い過ぎか。
今日イベントだったから飲みすぎたんだな。しょうがない。今日くらいいいよね。うん。
「アイくんの髪さらさら。」
「本当ですか?やっぱトリートメントって最強なんですね。」
「やっぱりトリートメントなんだ。自分でケアしてるの?美容院?俺最近パサついてきててさぁ。いい方法があったら教えてほしい。」
自分でも必死すぎるなあとは思うけれど、多分アイくんも恋人の外見はいい方がいいはず。
「トリートメントが有名な美容院があるんですけど、めちゃくちゃ綺麗になりますよ。リンク送っときます。紹介特典もあるから後で特典カードみたいなの渡しますね。」
アイくんはそういうと机の上にあった携帯をとって操作し始めた。
俺の携帯から通知音がしたから送ってくれたんだろう。
流石売れっ子。仕事が早い。
ありがとう綺麗になってくるね。
「ありがとう。」
「ん。さきさんの髪がサラサラになるの僕も嬉しいので。今のふわふわしてるのも好きだけど。」
この男、ぱさついて真っ直ぐにまとまらない髪たちをふわふわって言ったぞ。
言い回しが上手すぎる。流石No.1。
こういうところか…。こういうところだな…。
ここはなんの抵抗もせず普通に見習おう。
「本当にアイくんは口が上手いね…。」
「本当のこと言っただけですよ。」
アイくんは外見気にするとかそんなちっぽけな男じゃなかったね。見くびってごめんね。
「こりゃ売れるわ。」
「どうも。」
「はーい。」
ドライヤーのスイッチをつけて、少し濡れたアイくんの髪に手を通す。
元々軽く乾かしてあったからか、すぐに乾いてサラサラになっていく。
綺麗な髪だなぁ。
アイくんって何回もブリーチしてるのになんでこんなにサラサラなんだろう。トリートメントとか?
俺なんて茶色にしか染めた事ないのにちょっとパサついてるんだけど。
こないだ姫に言われたもん。傷んでない?って。
これに関しては普通にまずい。
ホストが髪パサパサは流石に貧乏臭い。
そういうことなのでいいケア方法があるなら切実に教えてほしい。根掘り葉掘り聞きたい。
髪の質の違いに勝手に苦しんでいるうちにいつの間にか乾いていたので、仕上げに櫛でとかしてやる。
「乾いたよ。」
「ありがとうございます。幸せでした。」
「んふふ。幸せだよね。」
「はい。」
いつもだったら大袈裟だって言っちゃうけれど、俺もさっき幸せって言っちゃったし。
2人で幸せを分かち合ってるみたいで本当に幸せ。
言い過ぎか。
今日イベントだったから飲みすぎたんだな。しょうがない。今日くらいいいよね。うん。
「アイくんの髪さらさら。」
「本当ですか?やっぱトリートメントって最強なんですね。」
「やっぱりトリートメントなんだ。自分でケアしてるの?美容院?俺最近パサついてきててさぁ。いい方法があったら教えてほしい。」
自分でも必死すぎるなあとは思うけれど、多分アイくんも恋人の外見はいい方がいいはず。
「トリートメントが有名な美容院があるんですけど、めちゃくちゃ綺麗になりますよ。リンク送っときます。紹介特典もあるから後で特典カードみたいなの渡しますね。」
アイくんはそういうと机の上にあった携帯をとって操作し始めた。
俺の携帯から通知音がしたから送ってくれたんだろう。
流石売れっ子。仕事が早い。
ありがとう綺麗になってくるね。
「ありがとう。」
「ん。さきさんの髪がサラサラになるの僕も嬉しいので。今のふわふわしてるのも好きだけど。」
この男、ぱさついて真っ直ぐにまとまらない髪たちをふわふわって言ったぞ。
言い回しが上手すぎる。流石No.1。
こういうところか…。こういうところだな…。
ここはなんの抵抗もせず普通に見習おう。
「本当にアイくんは口が上手いね…。」
「本当のこと言っただけですよ。」
アイくんは外見気にするとかそんなちっぽけな男じゃなかったね。見くびってごめんね。
「こりゃ売れるわ。」
「どうも。」
10
あなたにおすすめの小説
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
「これからも応援してます」と言おう思ったら誘拐された
あまさき
BL
国民的アイドル×リアコファン社会人
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
学生時代からずっと大好きな国民的アイドルのシャロンくん。デビューから一度たりともファンと直接交流してこなかった彼が、初めて握手会を開くことになったらしい。一名様限定の激レアチケットを手に入れてしまった僕は、感動の対面に胸を躍らせていると…
「あぁ、ずっと会いたかった俺の天使」
気付けば、僕の世界は180°変わってしまっていた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
初めましてです。お手柔らかにお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる