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短編

うさぎさん 6【R-18】

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「ごめんね。本当にごめん。」

俺が本当にキレているのがわかったのか、さっきよりも真剣な表情で謝られる。
心なしかしょんぼりしているように見えて、こっちが悪い気持ちになってきた。

こうなるとあんまりこの顔を歪ませたくないんだよないと思ってしまう。

まじで毒されてる。最悪。


とりあえずちょっとだけ責めよう。なんかむかつくから。



「やりすぎ。」

「ごめんなさい。」

「初めての中イキはアイ君がよかった…。」

これは少しだけが本当。

一瞬思わなくもなかったが、そこまで気そにしているわけでもない。ただちょっとした反撃をこめているだけ。

どちらかというとアイ君がこの辺気にする人だと思ってた。
なんか何に対しても嫉妬してそうじゃん。
偏見だけど。

「そっ…れはそうだ…ごめんなさい。それは俺がバカだった…。」

なんか目に見えて落ち込み始めた。
だよね。アイ君気にする人だよね。

きっとアイ君の中では俺への罪悪感と自分の嫉妬心でいっぱいだろう。

「初めて…オモチャに奪わせてしまった…。」

わかりやすく落ち込んでる…。
なんか漫画でよくある【どよ~ん】みたいなやつ見える。

「まじでごめんなさい…。気持ちよさそうなさきさん見たら興奮してそのまま調子乗りました。」

ああ、うなだれてる。
本当に可哀想になってきた。

ちょっと攻撃力高すぎたかも。
しょうがないからそろそろ慰めてあげよう。
今後に響きかねない。

「いいよ。俺はあんまり気にしてない。意地悪言ってごめんね。」

「ほんとに…?ごめん…。」

まだしょんぼりしてるなぁ、やりすぎたなぁ。

「まあ、その分いっぱいイかせてよ。中って続けてイけるんでしょ。続きしよ?」

お詫びといってはなんだけど、これはアイ君にとって十分な破壊力だろうし、落ち込ませた分のお代くらいにはなると思う。

これ以上責めたら一生後悔させかねない。

というか正直入れてほしい。
おもちゃでイッてはい終わり。はちょっと悲しくない?

「………!」

そうとう俺の言葉が衝撃だったのか、目を見開いて固まったアイ君。

3秒後には理解したのか、目をキラキラと輝かせてきた。

「いいんですか。」

「俺が言ったんだからいいだろ。」

聞かないでくれ。恥ずかしくなってくるから。

「たまに大胆…。」

「え、やめとく?」

「いえ!精一杯頑張らせていただきます!」

張りきってる。元気100%だ。ちょっとやりすぎたかもしれない。

「さきさん。」

ほっぺたを撫でてくるイケメン。本当に顔がいい。
もうさっきのしょんぼりオーラはない。
ただギラギラしてる。

なんか、これはあれだ。

多分、さっきとは別の意味でやりすぎた。
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