4 / 5
第 3 日目
しおりを挟む透き通る程の肌を、わたしは持ち合わせてはいないが、程よく透き通る生地に穴の空いたパンツは手に入れた私だ。
パンツとは何なのか、再認識と存在意義を求めるがこの異世界では、わたしの常識は全くもって通用はしない。虚しくもわたしの心と股間の一部分で隙間風を感じていた。
「 相も変わらず、スースーするわ… 」
取り敢えず、マニュアルによると、この女子ゲーの本サービスが開始する迄にはまだまだ時間があるようだ。各々キャラクターになりきる為の準備期間のようなものだろう。
わたしはふと閃く。そして、メニー画面にあるモノを隅々まで観察する。ゲームには必ず存在するアレを思い出したのだ。
そう、『 ログアウト 』だ。
わたしは、メニー画面からシステムと言う項目のボタンを押した。メニューバーの項目一覧が一斉に変わる。
わたしは、順にシステムリストを目で追う。
「 あった! 」
見つけた。システムリストの1番最後の項目に『ログアウト』の文字が。わたしは直ぐさま、そのボタンを押し込んだ。
すると、視界の中央に定型文が現れた。
『 ログアウトの申請を受け付けました 』と始まり、『 ログアウトの処理を行いますのでしばらくお待ちください 』に次いで『 3、4日に返信の無い場合は、再度ログアウトの申請をしてください 』とあった。
「 ふっ…。出会い系サイトのブラックなヤツだろ…それ… 」
申請しても退会処理などする気が更々無い悪質業者による悪徳商法の手口の1つと同じである。
わたしはメニュー画面を静かに閉じた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
108
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる