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2章

暴走アウェイ

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誰も俺たちに期待しいていない

誰も俺たちを人間扱いしてくれない

そんなことはわかりきったことだった

俺たち支配竜の祖先が町や民衆を巻き込んで火の海と化したあの歴史を繰り返さないためにも俺たち支配竜の一族は宮廷に仕える勤勉な魔術師として代々仕えてきた。

そのなかの一人が俺だった


「お前ら一族が過去に犯した大罪を忘れたのか??」「まったくなんのために活かしているのか」

敵国からの襲撃があれば俺たち一族の仲間が戦地に駆り出され次々と命を落としていく


「嘘だろ妹がなくたった????」

それは突然の朗報だった

戦地に繰り出されていた一個下の俺の妹は敵側の人間に強力な魔力による打撃により命を引き取ったのだ

亡骸はぼろぼろになった状態で見つかり白い布で覆われていた

「なんで、、なんでお前が死ななきゃなんねーんだよなあ」

動くことない妹の腕を掴みくずれるように泣き続けた

あんなことがあったせいで俺はまるっきり人間を信用できなくなってしまったのだ

だから宮廷から逃げ出し追放される身となったとしても自分の素性を隠し平穏に生きることをのぞんでいたのだ。

なのに、、なぜ俺はあの人間たちを助けてしまったのだろうか

俺からしたら人間は恨むべき存在、、なはずなのに俺はあの時勝手に手が動いてしまっていた

楽しく笑うあの子と談笑したあの時間はなぜかとてもゆっくりで生まれて初めて楽しいという感情が芽生えた気がした。

じゃあ僕は今なんでこんなにも苦しい感情なんだろう


「タ、、、スケテ、、」

喉の奥からでた本音が意識が薄れゆく中ではっきりと聞こえた

「助けるよ!!!今助けるから!!!」

視界が暗闇から少し明るい光へと変わった


『おりゃーーーーー!!!!!主様を悲しませる奴は例え誰であっても許しません!!!!!』


そんな声が聞こえたと同時に俺の目の前に現れたのはフェンリルにのったあの子だった

こちらに手を伸ばし俺はそこで我に返りすぐに彼女の腕をつかんだ

すると崩壊する建物の瓦礫を伝い俺は暴走した黒い闇から切り離されそのまま地面に着地した


「ふうーーー間一髪でしたね。」

『本当主様すごいです』

周りを見ると俺の暮らしていた小屋は完全に崩壊しており瓦礫の山となっていた

「、、、俺どうなっていたんだっけ???」

『はあ???主様に迷惑掛けといて自分が暴走したこと忘れたんですか??』

「暴走、、、」

俺は袖をまくってみると少し薄くなってきているが湯気がふくツタのような紋様をみて俺はそこでやっと理解したのだ。

「まあ何がともあれフェル??」

『??』

「フェルのさっきの行動とってもかっこよかったよ」

『、、、主様ーーーーー♡』

「いぎゃあーーーーーーーーー」

そうして私はフェルに押し倒された

なんとかフェルをなだめて押し返し服の土の汚れを払いリヤさんの所へ行く

「一体どうやって俺の暴走を、、、、」

「それはですねーーズバリこの特効薬の効き目です。」



「、、と、、特効薬??????」
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