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推しを熱烈に愛しました ※R18
しおりを挟む少しふらついた様子のセレスティンの手を引きながら、僕は王宮にある来客用の休憩室に入った。
パーティで体調を崩した人が休むための部屋だが、一般的にはむしろパーティで盛り上がってしまった恋人たちが使用する部屋だ。
セレスティンを中に引き入れると、カチャリと内鍵をかけた。
部屋にはソファとローテーブル、そして大きなベッドが置いてある。
ソファに座ろうかと思っていた僕の手を引いて、セレスティンがベッドに腰かけた。
僕より少し背の高いセレスティンだが、座っている今は、ベッドの脇に立っている僕を見上げる形になる。
少し上目遣いになったその瞳が期待に濡れているのを見て、僕は小さく微笑んだ。
「セレス…」
両手ですくい上げるように上を向かせると、自然に開いた唇に舌を潜り込ませる。
「ん…は…っぁ…ん…」
甘い声をもっと聴きたくて、つい嚙みつくように彼を追い求めてしまう。
背もたれのないセレスティンはいつの間にか背中から倒れ込み、僕は膝をついてベッドに乗り上げた。
「は…っん…ジョエル…っ…」
僕に覆いかぶさられたセレスティンが、僕をねだるように背中に腕を回す。
キスに蕩けた顔は火照っていて、熱い吐息が唇にかかるたび、僕の腰をぞくぞくさせた。
「…そんな顔されたら、我慢できなくなってしまうよ」
ついさっき想いを通じ合わせたばかりだというのに、最後までしてしまうのは流石にまずいだろう。
彼に触れたいとは思っているが、今日はキスくらいにしておこうと思っていたのだ。
困ったように眉を下げて微笑むと、眉間に皺を寄せたセレスティンが僕をぎゅっと抱きしめた。
「…我慢なんてしなくていい。俺は今すぐにでも、ジョエルと一つになりたい」
耳元で囁かれる色気を含んだ声に、頭が沸騰するほど自分が昂るのを感じた。
熱い吐息を吐き出して少し自分を落ち着かせると、少し体を起こして、互いの鼻がくっつく距離まで顔を近づける。
「君は…悪い恋人だな」
唇が触れてしまいそうな距離に、キスを期待しているのだろうか。
セレスティンの睫毛が熱に浮かされたように伏せられた。
「…もう、止まってあげられないよ」
「んん…っ…ぁ…!…ジョ、エル…っ…!」
首筋に舌を這わせると、待ちわびた愛撫にセレスティンは背筋を震わせる。
紺色のジャケットをするりと腕から脱がせると、首筋にキスをされて顎を反らせたその首元からタイを抜き取った。
「はぁ…っ…んっ…ぁ…」
「僕に、全部見せて」
キスをしながらシャツのボタンをはずし、肌に纏っていた全てを剥ぎ取る。
上半身の全てが露わになったセレスティンは、目元を赤く染めて僕を見上げていた。
「綺麗だ…セレス…」
「…っ…!ぁっ……んんっ…」
筋肉で盛り上がるその見事な胸筋に、そっと手のひらを這わせる。
ピンと尖った胸の先端に触れないように、腹筋から脇腹をゆっくりと撫で上げた。
「ジョエルっ…!ぁあっ…だめ、だ…くすぐったっ…ん…!」
「ああ、ごめん。擽ったかったかな。これはどう?」
「ああっ…!?…ぅあっ…ん…んん…ふ…っあ…!!」
小さく尖った胸の先端を、そっと舌先で舐め上げた。
全身が跳ねるほど体を震わせたセレスティンは、腰を反らしながらぎゅっとシーツを掴む。
「…気持ちいい?セレス」
「ああ…っ…!き、きもちい…っいい…あ…っん…んん…!」
もう片方の先端を指でピンピンと優しく弾くと、嬌声は一層大きくなった。
「ああっ…んんっ…ジョ…ジョエルっ…も…ぅっ…」
「ん?」
顎を反らせて目を瞑っていたセレスティンが、快感に歪んだ顔で何かを話そうとしていた。
乳首から唇を離して顔を上げると、息を整えながらセレスティンが言葉を紡いだ。
「ジョエルも…ぬ、脱いで…くれ…っ…」
涙で潤んだ瞳でそう請われて、僕は微笑んだ。
「…いいよ」
上半身裸のセレスティンと比べて、僕はまだタイすら外していなかった。
ベッドに横たわるセレスティンの体を跨いで膝で立ったまま、ジャケットから腕を抜きとる。
首元のタイに手をかけると、セレスティンがその様子をじっと見つめていることに気が付いた。
その瞳は、熱と欲望に染まっている。
「……ちゃんと見ていて、セレス」
そう言って微笑むと、セレスティンがゴクリと唾を飲み込んだ音が聞こえた。
大して筋肉もついていない平凡な体だけれど、僕のことが好きなセレスティンは、こんな肢体にさえ興奮してくれるらしい。
見せつけるように、勿体ぶるように、ゆっくりとシャツのボタンを外していく。
彼の体には少しも触っていないのに、僕の体に釘付けになったセレスティンの息遣いはどんどん荒くなっていった。
シャツを完全に脱ぎ去って上半身が露わになった時、セレスティンの腰がびくんと震えた。
動きにつられるように視線を落とすと、スラックスを押し上げている彼の剛直がピクリと反応したのが布越しにもわかった。
「…僕の裸を見て、興奮してくれてるの? 」
「あっ…!だ、だめっ…だ…!ジョエル…っ…!」
つつ…と指先で剛直をスラックスの上からなぞると、腰がびくびくと跳ねる。
「すごく大きいね。布越しでも、とても固いのがわかるよ」
「あ…っんん…だ、めだ…っもう…俺っ…!あああーー…っ!!」
手のひらで布越しにペニスを包み込んだ瞬間、ジワリと布が熱く湿っていくのがわかった。
思いがけない反応に、僕は少し目を見開いた。
「はぁっ…は…ぁ…っ…ふ…っ…」
「……セレス、達したの…?」
「っ…!!」
もともと赤かったセレスティンの顔が、さらに真っ赤に染まる。
僕の視線から逃れるように腕で顔を隠すと、シーツに頬を埋めた。
服の上から少し撫でただけだが、彼はどうやら達してしまったらしい。
「ち、ちがう。いつもは、こんなんじゃ…!」
少しの愛撫で達してしまったのが恥ずかしいらしい。
涙目で焦る彼が愛おしくて、僕はその眦に唇を寄せた。
「…嬉しい。僕の手、気持ちよかった?」
「……っ…!」
耳元でそう呟くと、視線を逸らしていたセレスが、戸惑いながらも僕を見上げる。
顔を隠していた腕をそっと掴むと、指を絡ませた。
「ん…」
「……君が愛おしくて、どうにかなってしまいそうだよ」
唇を食むだけの、優しいキスを繰り返す。
うっとりした顔で目を閉じたセレスティンは、おとなしく僕を受け入れて体の力を抜いた。
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