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8人目
停滞と消失
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9層に入ってから四日目の昼。10層への道の途中にある五つの『セーフゾーン』のうち、ようやくさっき三つ目にたどり着き、そこで昼食を兼ねた小休止したのち、再び歩き出していたところだ。
『代償成就』のお陰で無駄に歩かないで済んではいるが、だがしかし過去に無いほど全員の顔に疲れが浮かんでいた。
慣れないダンジョン行軍のせいかメイラは寝不足の疲れが見え始めているし、俺もガスマスクがかなり息苦しくていつもより体力の消耗が早い。9層の魔物はどれも強くて厄介だし、なにより胞子煙のせいで接敵が直前まで分からないのが精神をすり減らした。<探知>も、舞っている胞子自体が魔物のせいで、そっちに反応して使い物にならないのだ。
「あと……どれくらいだ?」
「まだ歩き始めたばっかだよ? <地図>っと」
「何回みても距離は変わらないのに……」と呟きながらもシズクは次の『セーフゾーン』を記した地図を空中に展開する。ミレイもメイラもマサトも最早それを見上げる元気すら無いのか、無反応に俯いて後ろを付いてきている。その横を追い越して俺は前に出て、シズクと並ぶ。
「一応、最短ルートを進んではいるか……」
「まぁ、ここら辺が平坦っぽくて良かったね。いつか来た時は、出口のない峡谷みたいなところもあったし」
「前の記録がせめて<地図>に残ってたらな……」
<地図>は層の外周と今まで通ったところが記されていくスキルなのだが、層の構造自体が変わってしまえばその記録も消失する。そして5層以降はどの層も構造が数週間ごとに変化するのだ。父さんもこれに相当悩まされたと言っていた。
「どうしようも無いこと言っても仕方ないよ」
「それはそうなんだが……」
まさにぐうの音も出ないことをシズクに言われて、返答に詰まる。
その時だった。
「あっ、アレかしら。ようやく見つけたわ」
「ホンマやなぁ……ていうかここら辺特に空気悪いな。オレ、キノコは嫌いやーいうのに」
唐突に、呑気な男女二人分の声が上空から降ってきた。
「……!?」
──誰だ!?
ぱっ、と一斉にほぼ全員が声の方を見上げる。ほぼ、と言ったのは、ただ一人ミレイだけが下を向いたまま最低限の動きで銃を二丁引き抜いて、そのままノールックで引き金を引いたからだ。
──バババババっ!!!!
──パァンっっ!!
小さい方の銃からは合計六発の弾丸が、大きい方の銃からはひときわ大きい発砲音と共に一発の巨大な弾丸が発射される。それら全ては真っ直ぐに標的に向かっていき、音だけで相手の位置を把握して、さらに一瞬で撃つという神技を見せたミレイに俺は驚く。
「<停滞>……」「<消失>」
が、銃声が俺の耳に届いた時には、既にそれらの弾丸は消失していた。正確には上空にいた二人の男女に届くことなく、一瞬時間が止まったかのように停止して、次の瞬間には跡形もなく消えた、というのが正しいが。
「えらい物騒な挨拶やなぁ。嫌いじゃないで」
「私は不快だったけど? 初対面の人にやることじゃないと思うの」
ミレイの攻撃、それをなんなく無効化した二人はしかし反撃を行う素振りを少しも見せない。少し安堵した俺は、もしかしたらユリウス陛下が送り込んでくれた協力者の可能性もあると思い、取り敢えず誰かを把握しようと上に向かって叫ぶ。
「お前たちは誰だ!?」
「私はアズサよ」
「オレはクニヒコだ」
二人は名前だけを簡潔に答える。しかし未だ上空から降りてくるつもりは無いようで、名前を言った後はなにか二人でこちらを指さしながら話し合っている。
「アズサ……クニヒコ……これは転生者と見ていいんだよな」
「ああ、そうだな。十中八九転生者だろう」
マサトは俺の確認に頷く。
転生者、ということはやはり帝国の協力者の可能性が高いのだろう。ウォーカーは転生者を片っ端から殺して力を集めていると聞く。エレナだってこちらの世界の人間だ、奴が部下に転生者を雇っているとは思えなかった。
改めて俺は上の二人を観察する。
一人は真っ黒な服を着て、真っ黒な傘をさす少女。漆黒という点ではエレナと同じだが、実際はエレナの死神を思わせ恐怖を刻み込んでくるようなものではなく、細やかな装飾が煌びやかに光るドレスで、ただただ華麗だった。彼女の肌があまりにも真っ白なので吸血鬼族かと一瞬俺は勘ぐったが、しかし羽が無いことと、いくら日傘をさしているとはいえ日中に平然と活動していることが、そうでないことを示している。
その隣、真っ黒な彼女とは対称的に、真っ白なローブを着て巨大なランスを片手でぶら下げるように持つ男が居た。幽霊のように背を丸めて、感情の籠ってない笑みを浮かべているソイツは……こちらを向きながら小声で、なんと言っているか分からないがとにかく何かある単語を──
「は……?」
──口にした。
「……何が、え? え、何が起こった……!?」
理解不能な現象に、ただただ口をついて驚きだけが先に出た。
景色がまるきり変わっているのだ。地面に起伏が、遠くに見ていた山が、右にあったはずの森が、全て変わっている。知らない内に別の場所に入り込んだようなこの違和感、これは6層で少年に転移させられた時と同じものだった。
「転……移?」
俺と同じように隣で呆然としているミレイ、居るのはただ一人だけ。他の三人はどこにも……
──いや、後ろに居る!?
誰か居ないかと、周りを見渡して気付く。胞子で見えにくいが確かに、20メートルも後ろには他の三人のシルエットが見えて再び驚く。
「もう一回や、今度はゼロ距離で。<消失>」
「なっ」
早く合流せねば、と声をあげようとした。が、空から降りてきた、クニヒコと名乗っていた男が後ろを見る俺の視界を塞ぐように立ち、右手で俺の肩を、左手でミレイの肩を触った。
ぐるっ──と視界が回った。
「……っやられた!」
そう、また再び世界の景色が一変した。今度は正真正銘、さっきとは全く違う景色。左右は空まで届くのでは、と思うほどに高い崖で、細長いぐねぐねとした道が前と後ろには続いている。シズクが言っていた峡谷とやらなのかもしれない。
「分断完了っと……改めて、オレは『消失王』のクニヒコ。お前たちの敵や」
その男は、そう笑った。
『代償成就』のお陰で無駄に歩かないで済んではいるが、だがしかし過去に無いほど全員の顔に疲れが浮かんでいた。
慣れないダンジョン行軍のせいかメイラは寝不足の疲れが見え始めているし、俺もガスマスクがかなり息苦しくていつもより体力の消耗が早い。9層の魔物はどれも強くて厄介だし、なにより胞子煙のせいで接敵が直前まで分からないのが精神をすり減らした。<探知>も、舞っている胞子自体が魔物のせいで、そっちに反応して使い物にならないのだ。
「あと……どれくらいだ?」
「まだ歩き始めたばっかだよ? <地図>っと」
「何回みても距離は変わらないのに……」と呟きながらもシズクは次の『セーフゾーン』を記した地図を空中に展開する。ミレイもメイラもマサトも最早それを見上げる元気すら無いのか、無反応に俯いて後ろを付いてきている。その横を追い越して俺は前に出て、シズクと並ぶ。
「一応、最短ルートを進んではいるか……」
「まぁ、ここら辺が平坦っぽくて良かったね。いつか来た時は、出口のない峡谷みたいなところもあったし」
「前の記録がせめて<地図>に残ってたらな……」
<地図>は層の外周と今まで通ったところが記されていくスキルなのだが、層の構造自体が変わってしまえばその記録も消失する。そして5層以降はどの層も構造が数週間ごとに変化するのだ。父さんもこれに相当悩まされたと言っていた。
「どうしようも無いこと言っても仕方ないよ」
「それはそうなんだが……」
まさにぐうの音も出ないことをシズクに言われて、返答に詰まる。
その時だった。
「あっ、アレかしら。ようやく見つけたわ」
「ホンマやなぁ……ていうかここら辺特に空気悪いな。オレ、キノコは嫌いやーいうのに」
唐突に、呑気な男女二人分の声が上空から降ってきた。
「……!?」
──誰だ!?
ぱっ、と一斉にほぼ全員が声の方を見上げる。ほぼ、と言ったのは、ただ一人ミレイだけが下を向いたまま最低限の動きで銃を二丁引き抜いて、そのままノールックで引き金を引いたからだ。
──バババババっ!!!!
──パァンっっ!!
小さい方の銃からは合計六発の弾丸が、大きい方の銃からはひときわ大きい発砲音と共に一発の巨大な弾丸が発射される。それら全ては真っ直ぐに標的に向かっていき、音だけで相手の位置を把握して、さらに一瞬で撃つという神技を見せたミレイに俺は驚く。
「<停滞>……」「<消失>」
が、銃声が俺の耳に届いた時には、既にそれらの弾丸は消失していた。正確には上空にいた二人の男女に届くことなく、一瞬時間が止まったかのように停止して、次の瞬間には跡形もなく消えた、というのが正しいが。
「えらい物騒な挨拶やなぁ。嫌いじゃないで」
「私は不快だったけど? 初対面の人にやることじゃないと思うの」
ミレイの攻撃、それをなんなく無効化した二人はしかし反撃を行う素振りを少しも見せない。少し安堵した俺は、もしかしたらユリウス陛下が送り込んでくれた協力者の可能性もあると思い、取り敢えず誰かを把握しようと上に向かって叫ぶ。
「お前たちは誰だ!?」
「私はアズサよ」
「オレはクニヒコだ」
二人は名前だけを簡潔に答える。しかし未だ上空から降りてくるつもりは無いようで、名前を言った後はなにか二人でこちらを指さしながら話し合っている。
「アズサ……クニヒコ……これは転生者と見ていいんだよな」
「ああ、そうだな。十中八九転生者だろう」
マサトは俺の確認に頷く。
転生者、ということはやはり帝国の協力者の可能性が高いのだろう。ウォーカーは転生者を片っ端から殺して力を集めていると聞く。エレナだってこちらの世界の人間だ、奴が部下に転生者を雇っているとは思えなかった。
改めて俺は上の二人を観察する。
一人は真っ黒な服を着て、真っ黒な傘をさす少女。漆黒という点ではエレナと同じだが、実際はエレナの死神を思わせ恐怖を刻み込んでくるようなものではなく、細やかな装飾が煌びやかに光るドレスで、ただただ華麗だった。彼女の肌があまりにも真っ白なので吸血鬼族かと一瞬俺は勘ぐったが、しかし羽が無いことと、いくら日傘をさしているとはいえ日中に平然と活動していることが、そうでないことを示している。
その隣、真っ黒な彼女とは対称的に、真っ白なローブを着て巨大なランスを片手でぶら下げるように持つ男が居た。幽霊のように背を丸めて、感情の籠ってない笑みを浮かべているソイツは……こちらを向きながら小声で、なんと言っているか分からないがとにかく何かある単語を──
「は……?」
──口にした。
「……何が、え? え、何が起こった……!?」
理解不能な現象に、ただただ口をついて驚きだけが先に出た。
景色がまるきり変わっているのだ。地面に起伏が、遠くに見ていた山が、右にあったはずの森が、全て変わっている。知らない内に別の場所に入り込んだようなこの違和感、これは6層で少年に転移させられた時と同じものだった。
「転……移?」
俺と同じように隣で呆然としているミレイ、居るのはただ一人だけ。他の三人はどこにも……
──いや、後ろに居る!?
誰か居ないかと、周りを見渡して気付く。胞子で見えにくいが確かに、20メートルも後ろには他の三人のシルエットが見えて再び驚く。
「もう一回や、今度はゼロ距離で。<消失>」
「なっ」
早く合流せねば、と声をあげようとした。が、空から降りてきた、クニヒコと名乗っていた男が後ろを見る俺の視界を塞ぐように立ち、右手で俺の肩を、左手でミレイの肩を触った。
ぐるっ──と視界が回った。
「……っやられた!」
そう、また再び世界の景色が一変した。今度は正真正銘、さっきとは全く違う景色。左右は空まで届くのでは、と思うほどに高い崖で、細長いぐねぐねとした道が前と後ろには続いている。シズクが言っていた峡谷とやらなのかもしれない。
「分断完了っと……改めて、オレは『消失王』のクニヒコ。お前たちの敵や」
その男は、そう笑った。
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