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波間
理由
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「さらに私は決断した。今ある盤をひっくり返す、つまりウォーカーを倒すと」
「……ユリウス陛下、少し、宜しいですか?」
「? あぁ……構わないが」
勇んでウォーカーとの対立を宣言したユリウス陛下に、マサトは何か断って、そのまま俺を引き摺って『セーフゾーン』の端っこまで引っ張る。
「ちょ、痛い痛い! な、どうしたんだマサト?」
突然の暴力に俺が驚いてそう声を上げると、マサトは手を離して、代わりに顔をぐっと近付けて囁く。
「ウォーカーとは誰だ!? 俺だけなのか、知らないのは!?」
「あっ、そうか。危険が及ばないように秘密にしてたんだっけか……だが帝国と手を組むならもう関係ないか」
だが、知らないならその場で知らないと言えば良い話なのに……と考えて、俺はマサトがそうしなかった理由に思い当たる。ユリウス陛下に自分だけが知らないことを知られるのが嫌なんだろう。
同年代に見えるマサトと陛下、幾つからの付き合いなのかは知らないが、アレスの「俺たちは帝国に拾ってもらった命」という発言と、シズクから聞いた転生者が幼い頃の厳しい現実を思えばある程度長い付き合いであるということは推測が立つ。
「あぁ、なるほどねぇ」
「何をニヤケている……」
「いや? 別に。リカ! 手っ取り早く情報を共有する魔法とか無いか!?」
背を向けているが、聞こう聞こうという意識が強すぎて後ろに姿勢が傾いているせいで聞き耳を立てているのがバレバレのリカに俺が声を掛ける。
「っバレとったか……うむ、あるぞ。早速やろう、少し酔うが我慢せい」
「酔う? って、なんdっ……うぇぇ……」
***
まだマサトは顔が真っ白だし、ふらふらだが、いつまでも待ってはいられない。ユリウス陛下は一国の王、やらねばならないことがあるとのことで、そう時間は取れないらしい。
だから俺は気になることを直接、簡潔に聞くことにした。
「で、どうしてウォーカーを倒すんだ?」
魔道国と帝国が同盟を結ぶ理由は納得がいったが、ウォーカーを倒す理由に繋がりはしない。そんな俺の当然の疑問に、ユリウス陛下は頷き、「少し話が長くなるが」と前置きをした上で話し始めた。
「一つ目は篝火を捕まえた時に奴が出す報酬が他国に渡るのを防ぎたいからさ」
「報酬……?」
「そう、報酬だ。私が王位を継いだ後、受け継がれてきた歴史書を読みウォーカーという者が魔王の存在を偽装していたことを知ったその日の夜、ウォーカーは早速私に接触してきた」
──ウォーカーと直接話しているのか。
俺もシズクもその事実に驚きを隠しきれず、目を丸くする。
マサトなんかは、まだ情報が消化し切れていないのか目を白黒させているのに、その事実にだけは「っ、大丈夫だったのですか!?」と反応した。
「大丈夫、危害は加えられていないさ。それで、私に奴が下した命令は[転生者の篝火]を生け捕り、もしくは殺害しろというものなんだが、それには報酬があった。生け捕りで2つ、殺害で1つ、なんでも願いごとを叶えてくれるというものだ」
「なんでも……?」
マサトはその報酬の曖昧さに明らかに怪訝な顔をするが、俺はそれにはそこまで意外性は感じなかった。それほどのことぐらいはやる男だと、覚悟していた。
百年以上もあるのだ、ウォーカーが殺した転生者の数は十や二十ではきかないだろう。おびただしいほどの数の転生者特典があれば、文字通り「なんでも」叶えられるというのも驚くことでは無い。
「報酬ね、ってことは各国に競走させて効率を上げようとしているってことかな……じゃあ龍頭の迷宮は共和国内だし、ちょっと共和国が有利だね」
「ちょっと、どころじゃ無いぞ」
シズクの言葉にリカはそう言って俺の方を向いた。
「この裏迷宮は迷宮内から外への転移は妨害されておるじゃろ。だが、共和国だけはその妨害を受けない。リューロはその例外を知っておるはずじゃ」
「……転移石か」
突然話を振られたが、直ぐに俺はその例外とやらに思い当たる。
転移石、3層でエレナと会った時に彼女が持っていた脱出手段だ。マサトとイグニススコーピオンを共和国に転移させたアレ。思えばそれ以外で、この裏迷宮から脱出しているのはリカの自死による外での生まれ変わりぐらいで、そう考えればあの石の異質さが分かった。
「そうじゃ。それこそが共和国の優位がちょっとじゃ済まない理由かつ、ウォーカーの渡す報酬の強力さを示す直接のものでもある」
「というと……?」
「帝国の先王が残していた文書で分かったことじゃが、リューロ以外にも篝火はこの百年間の中で三人生まれておる。そしてその内記録に残る最後の一人を殺したのが、共和国なんじゃ」
共和国だけが効果を受けない転移妨害。昔、共和国がウォーカーの指示を受けて篝火を殺している。この2つの事実を並べてリカが提示した、それだけで俺は何となくリカの言いたいことが分かった。
「あー……もしかして、共和国が報酬として転移妨害的なのを貰ったってこと?」
「正解じゃ、シズク。正確には国内ならどこでも自由に転移魔法・転移スキルを妨害出来るというもの。故にちょっとどころでは無く、圧倒的に、共和国が有利なんじゃ」
「つまり今回の篝火の奪い合い、帝国に勝ち目は無い。それどころか共和国にさらなる力を与えるきっかけになりうる。ならば、」
そこまで言ってユリウス陛下は言葉を止める。あとは言わなくとも分かるだろう、と。だから俺がその答え合わせをるように続きを紡ぐ。
「前提条件、ウォーカーごと倒す、か」
「……ユリウス陛下、少し、宜しいですか?」
「? あぁ……構わないが」
勇んでウォーカーとの対立を宣言したユリウス陛下に、マサトは何か断って、そのまま俺を引き摺って『セーフゾーン』の端っこまで引っ張る。
「ちょ、痛い痛い! な、どうしたんだマサト?」
突然の暴力に俺が驚いてそう声を上げると、マサトは手を離して、代わりに顔をぐっと近付けて囁く。
「ウォーカーとは誰だ!? 俺だけなのか、知らないのは!?」
「あっ、そうか。危険が及ばないように秘密にしてたんだっけか……だが帝国と手を組むならもう関係ないか」
だが、知らないならその場で知らないと言えば良い話なのに……と考えて、俺はマサトがそうしなかった理由に思い当たる。ユリウス陛下に自分だけが知らないことを知られるのが嫌なんだろう。
同年代に見えるマサトと陛下、幾つからの付き合いなのかは知らないが、アレスの「俺たちは帝国に拾ってもらった命」という発言と、シズクから聞いた転生者が幼い頃の厳しい現実を思えばある程度長い付き合いであるということは推測が立つ。
「あぁ、なるほどねぇ」
「何をニヤケている……」
「いや? 別に。リカ! 手っ取り早く情報を共有する魔法とか無いか!?」
背を向けているが、聞こう聞こうという意識が強すぎて後ろに姿勢が傾いているせいで聞き耳を立てているのがバレバレのリカに俺が声を掛ける。
「っバレとったか……うむ、あるぞ。早速やろう、少し酔うが我慢せい」
「酔う? って、なんdっ……うぇぇ……」
***
まだマサトは顔が真っ白だし、ふらふらだが、いつまでも待ってはいられない。ユリウス陛下は一国の王、やらねばならないことがあるとのことで、そう時間は取れないらしい。
だから俺は気になることを直接、簡潔に聞くことにした。
「で、どうしてウォーカーを倒すんだ?」
魔道国と帝国が同盟を結ぶ理由は納得がいったが、ウォーカーを倒す理由に繋がりはしない。そんな俺の当然の疑問に、ユリウス陛下は頷き、「少し話が長くなるが」と前置きをした上で話し始めた。
「一つ目は篝火を捕まえた時に奴が出す報酬が他国に渡るのを防ぎたいからさ」
「報酬……?」
「そう、報酬だ。私が王位を継いだ後、受け継がれてきた歴史書を読みウォーカーという者が魔王の存在を偽装していたことを知ったその日の夜、ウォーカーは早速私に接触してきた」
──ウォーカーと直接話しているのか。
俺もシズクもその事実に驚きを隠しきれず、目を丸くする。
マサトなんかは、まだ情報が消化し切れていないのか目を白黒させているのに、その事実にだけは「っ、大丈夫だったのですか!?」と反応した。
「大丈夫、危害は加えられていないさ。それで、私に奴が下した命令は[転生者の篝火]を生け捕り、もしくは殺害しろというものなんだが、それには報酬があった。生け捕りで2つ、殺害で1つ、なんでも願いごとを叶えてくれるというものだ」
「なんでも……?」
マサトはその報酬の曖昧さに明らかに怪訝な顔をするが、俺はそれにはそこまで意外性は感じなかった。それほどのことぐらいはやる男だと、覚悟していた。
百年以上もあるのだ、ウォーカーが殺した転生者の数は十や二十ではきかないだろう。おびただしいほどの数の転生者特典があれば、文字通り「なんでも」叶えられるというのも驚くことでは無い。
「報酬ね、ってことは各国に競走させて効率を上げようとしているってことかな……じゃあ龍頭の迷宮は共和国内だし、ちょっと共和国が有利だね」
「ちょっと、どころじゃ無いぞ」
シズクの言葉にリカはそう言って俺の方を向いた。
「この裏迷宮は迷宮内から外への転移は妨害されておるじゃろ。だが、共和国だけはその妨害を受けない。リューロはその例外を知っておるはずじゃ」
「……転移石か」
突然話を振られたが、直ぐに俺はその例外とやらに思い当たる。
転移石、3層でエレナと会った時に彼女が持っていた脱出手段だ。マサトとイグニススコーピオンを共和国に転移させたアレ。思えばそれ以外で、この裏迷宮から脱出しているのはリカの自死による外での生まれ変わりぐらいで、そう考えればあの石の異質さが分かった。
「そうじゃ。それこそが共和国の優位がちょっとじゃ済まない理由かつ、ウォーカーの渡す報酬の強力さを示す直接のものでもある」
「というと……?」
「帝国の先王が残していた文書で分かったことじゃが、リューロ以外にも篝火はこの百年間の中で三人生まれておる。そしてその内記録に残る最後の一人を殺したのが、共和国なんじゃ」
共和国だけが効果を受けない転移妨害。昔、共和国がウォーカーの指示を受けて篝火を殺している。この2つの事実を並べてリカが提示した、それだけで俺は何となくリカの言いたいことが分かった。
「あー……もしかして、共和国が報酬として転移妨害的なのを貰ったってこと?」
「正解じゃ、シズク。正確には国内ならどこでも自由に転移魔法・転移スキルを妨害出来るというもの。故にちょっとどころでは無く、圧倒的に、共和国が有利なんじゃ」
「つまり今回の篝火の奪い合い、帝国に勝ち目は無い。それどころか共和国にさらなる力を与えるきっかけになりうる。ならば、」
そこまで言ってユリウス陛下は言葉を止める。あとは言わなくとも分かるだろう、と。だから俺がその答え合わせをるように続きを紡ぐ。
「前提条件、ウォーカーごと倒す、か」
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